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「横溝正史シリーズ ~悪魔が来りて笛を吹く(全5話)」 [ドラマ]

この作品は、1977年に製作されたTVシリーズ(MBS製作)であり、金田一耕助は古谷一行が演じていた作品である。また、映画の方も、片岡千恵蔵(1954年)と西田敏行(1979年)が金田一耕助を演じた作品が製作されている。(2時間ドラマでも何度か映像化されている。)ということもあってお馴染みの物語である。11月のKBS京都はこの作品の放送でした。

1時間枠の全5話のドラマとして製作されているので、時間的には4時間弱という長尺の作品となっているのだから、事件の謎の方は次回へ、更にその次の回へと引っ張ることも出来、引っ張った謎と新たな謎とが絡んでいって、複雑になっていくということもあって、なかなか見応えのある作品となっていました。(最終回も、いきなり謎の解明ではなくて、確証を得る部分があってから金田一耕助の謎解きとなっている。)2時間ドラマ(本編はせいぜい90分強である)や映画(2時間程度)では描ききれない部分まで描くことが出来ているということで、ミステリーを楽しむにはもってこいという作品である。しかも、本作の犯人は原作とは違う人物になっているので、原作を知らない方は勿論であるが、知っていてもたっぷりと堪能出来る作品である。

ただ、残念なのはキャスティングで、個性的なキャスティングがされているものの、一部のキャラはその持ち味を十分に発揮しておらず、ただ顔見せという感じになってしまったキャラがいたのが残念なところでした。犯人については、原作とは違うことになっているため、原作小説を読んでいても、謎解きを楽しむことが出来るので、楽しめる作品である。ただ、思ったよりもフルートに絡んだ所が少なかったですね。

昭和22年、世間を賑わした天銀堂事件(このモデルは1948年に起きた帝銀事件である。)が起こる。その容疑者として浮かんだのは元子爵の椿英輔だったが、彼は失踪し、やがて信州で遺体が発見される。その娘・美禰子が父の死から半年して金田一耕助の元を訪ねてきた。父の遺書があったことから自殺と判断された椿英輔だったが、最近、母・秋子が町中で父らしい人物を目撃したと言い、父が本当に生きているのかということを調べて欲しいと頼んだ。で、椿邸にやってきた金田一耕助。親族たちが集まっている中で、砂占いが行われるが、その時、この屋敷に居候している元伯爵の玉虫公丸が殺された。そしてそこから次々と連続殺人に発展していった...

キャストは、檀ふみ、江原真二郎、草笛光子、沖雅也、原泉、白石幸子、観世栄夫、長門裕之、岩崎加根子、星正人、加藤嘉、中山麻里、三崎千恵子といった顔ぶれが集っていて、これらが椿家に関係する人物として登場してくる。中でも、原泉と中山麻里は良い味を出していて、本作をよりミステリアスな作品にしているのや大いに貢献している。

また、お馴染みの日和警部は長門勇、等々力警部は早川保が演じていて、出川刑事を演じているのがウルトラセブン・モロボシダンでお馴染みの森次晃嗣であり、なかなか活躍していました。

12月の放送は、全4話の「獄門島」ということになるが、この作品には、「バトルフィーバーJ」で2代目ミス・アメリカを演じた萩奈穂美が出演しているというのが特撮ファンの注目点といったところですかね。(殺されてしまう役でしたけど...)既に30年以上昔の作品ということになっているが、良くできている作品であるだけに、次も楽しみです。尚、全4話をまとめて記すつもりでいるので、4週後に記すことになる予定です。(12/27深夜も放送するKBS京都です。)

 

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