「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その80) [ケータイ刑事]
今回とりあげる「ある物」は「眼帯」です。で、取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは「舞・4話」と「雷・2nd.9話」の2本を、「007」からは「サンダーボール作戦」です。尚、「007/サンダーボール作戦」のリメイク作である「ネバーセイ・ネバーアゲイン」では登場していない。(登場していても、番外作品ということなので、触れることはしないですが...)
一応、「眼帯」についてを簡単に記しておくことにします。眼帯は、2つある目の内、その一方の眼球を保護するために目に当てる布製のものをいう。「アイパッチ」とも呼ばれることがある。目の部分に当てる布には、紐やゴムがついていて、それによって頭に括り付けることで眼帯を目に固定する。
映画や漫画の世界では、海賊のボスが黒い眼帯をしているというのがお約束のようになっていることもあって、「眼帯」と言うと、黒いものであり、更には悪人(しかも、雑魚ではなくてボスなどの大物悪人)が使っているというイメージがあるのだが、一般に使用される眼帯はそう言うものではなく、歴とした医療具である。目の場合の包帯のような感じと思えばよい。また、一般に使われる眼帯は白い眼帯であり、海賊の黒い眼帯というのは、あることはあるか、一般的ではない。(医療具として、特定の用途では、白ではなくて黒が使われる場合もありますが...)
「ケータイ刑事」:「舞・4話」。「暗闇の惨劇! ~陰陽師殺人事件」という物語であり、半径15m以内で全てを撮影したという物語である。(予算削減のため。)だが、幕を上手く使ったり、巧みなカット割り、アングルを工夫したことで、そういうことを感じさせない内容に仕上がっている作品でもある。(→要は、アイデア次第ということであり、お金をかけなくても良い作品は作ることが出来るお手本の様な作品でもある。)
日本陰陽師協会の本部で殺人事件が発生ということで、現場にやってきた舞ちゃんと五代さん。そこには4人の如何にも怪しげな陰陽師がいた。(理事長・松平家康、菅原道真、西郷隆盛、木下ねね→「ケー刑事」らしい名前です。)この4人の中の菅原道真が左目に黒い眼帯をしていた。が、その時には殺人はまだ行われておらず、菅原は「じきに死体が現れる」と予言した。
で、安倍晴明の降臨の儀式が行われている最中に松平が殺された。全員が暗闇の中で手を繋いでいたので、殺人は誰もが不可能と思われたが、トリックがあり、舞ちゃんが事件を解決した。
黒い眼帯をしていたのは、暗闇の中での犯行を楽にするためにしていたものであり、犯人が使ったものでした。
「ケータイ刑事」:「雷・2nd.9話」。「ターゲットは雷! ~殺し屋の殺し屋による殺し屋のための殺人事件」という物語で、国際的暗殺団・ネプチューンからの殺人予告で、柴田さん(束志)が誘拐され、助けるためにアジトに向かった雷ちゃんと高村さん。で、暗殺者たちと3本勝負をすることになる。で、最初の勝負に勝利し、2本目の勝負にも勝利したが、その第2戦の勝負が行われている間に3人目の殺し屋が殺された。ということで、殺人事件の捜査を雷ちゃんが開始する。
この物語では、ネプチューンの首領・辰五郎が右目に黒い眼帯をしている。が、この辰五郎のキャラは「あしたのジョー」の丹下段平をモデルにしていて、「国際的暗殺団」の首領ではなく、町のボクシングジムのトレーナーという雰囲気で、ジャージ姿でいるような男である。
殺し屋を殺したのは辰五郎では無かったので、殺人犯ではなかったが、暗殺団ということで、全員を雷ちゃんが逮捕したということで、辰五郎も当然逮捕された。
尚、「舞・4話」の菅原道真と「雷・2nd.9話」で辰五郎を演じたのは、共に半海一晃さんということで、こういう所も「ケータイ刑事」らしいキャスティングがされている。
「007」:「サンダーボール作戦」。1965年のシリーズ第4作であるが、当初は本作をシリーズ第1作として映画化する予定であった。(版権や製作費の問題から、「ドクター・ノオ」が映画化第1作に改められたといういきさつがある。)
本作で眼帯をしているのは、スペクターのNo.2であるエミリオ・ラルゴである。彼はシシリーの大富豪として登場するが、元海賊であり、国際犯罪組織・スペクターのNo.2にまで登り詰めた最高幹部の一人である。眼帯は黒い眼帯を左目にしている。NATOの爆撃機が搭載している2基の原爆を略奪し、それを元に大金を要求するスペクター。この計画の指揮をブロフェルドから任されたラルゴは実行に移した。
最終的には、ボンドに追いつめられていき、ディスコ・ヴォランテ号という100トンを超える豪華ヨットで逃亡を図る。しかも船尾部分を切り離して、全部の水中翼船部分で逃亡していくが、それに乗り込んだボンドと対決する。が、ボンドをあと一歩まで追いつめたが、背中からドミノ(本作のボンドガール)が撃った水中銃でモリを喰らって絶命した。(ドミノはラルゴの愛人だったが、兄をラルゴに殺されたことを知ると、兄の復讐を果たそうと誓ったので、兄の仇を取ったことになった。)
共通点は、全員が黒い眼帯をしていたということである。医療用の一般的な眼帯は白である。黒い眼帯というと、海賊のトレードマークというイメージがあって、「ピーターパン」をはじめ、フィクションの世界に登場する海賊というと、決まって黒い眼帯をしている(していない海賊もいるが、一般的なイメージは黒い眼帯をしているのがお約束である。)。そのため、黒い眼帯は「悪のイメージ」というのがある。(キャプテン・ハーロックも、地球政府からみたら犯罪者で悪人扱いされている。)で、そのイメージ通りの悪人として登場している。→黒い眼帯のイメージを裏切らないで、そのままということになるが、このイメージを覆そうとしたら、太陽が西から昇るようなものなので、こういうことになったのは当然でしょうね。(ちなみに、白い眼帯をした登場人物が出てくると、病人、不幸などということが多いのもまた事実である。)
違っているのは、「ケータイ刑事」の2人は逮捕されたものの死んではいないが、「007」のラルゴは死んでいるというところである。また、菅原道真とラルゴは左目に眼帯をしていて主犯であったが、右目に眼帯をしていた辰五郎は(殺人事件においては)無罪であった。(暗殺団の首領だから、別件では殺人を犯しているでしょうが...)→眼帯を左右どちらかの目にしているか(この場合は左目が首謀者である。)で、首謀者であるか、そうでないのかという決まりは無いはずなのだが、こういう一致がある所がまた面白い所であり、これも「傑作」に見られる一致点ということになるのでしょう。
次回も、「ある物」シリーズということで続きます。何が登場するかはお楽しみに。
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