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「兵隊やくざ」(その2) [映画(邦画)]

今回は記念すべきシリーズ第1作についてです。本作で主人公・大宮と、有田のキャラは確立し、次作以降にもしっかりと受け継がれていくことになるが、その2人の出会いから、男の絆で蒸す化けるようになる所がしっかりと描かれている作品であるだけに、本シリーズを見る上では、本作を最初に見るべきものである。

シリーズ第1作兵隊やくざ」(1965年)
作品データを記しておくと、1965年の大映作品で、時間は103分、白黒作品である。原作は有馬頼義、監督は増村保造、脚本は菊島隆三、撮影は小林節雄、美術は下河原友雄、音楽は山本直純である。そして出演は、勝新太郎、田村高廣、北城寿太郎、滝瑛子、淡路恵子、早川雄三、仲村隆、成田三樹夫、藤山浩二、夏木章、螢雪太朗、森矢雄二、渡辺鉄弥、九段吾郎、内田朝雄、山茶花究、たちである。

時は昭和18年。関東軍4万はソ満国境に近い孫呉に兵舎を構えていた。そこに、元浪曲師でやくざの用心棒をしていた大宮貴三郎が、他の新兵たちといっしょに入隊してくる。大宮の指導係になったのは、名門生れのインテリで幹候試験をわざと落ちた有田上等兵だった。大宮の倣慢な態度は上等兵達に敵意を生み、その中でも大学の拳闘選手だった黒金伍長は、大宮に対して敵意むき出しで、ことある毎に大宮をいたぶっていた。大宮の胸の内にも黒金に対する憎悪が溜まっていき、ある日大宮は黒金と対決する。が、多勢に無勢で、大宮は散々痛めつけられる。が、そんな所に有田が駆けつけて、大宮の助太刀をして、形勢逆転、黒金は指の骨を全部折られ、あげくの果てに泣き寝入りすることになる。これによって大宮と有田の間に男の絆が生れる。しかし黒金もこのままでは黙っておれず、全師団合同大演習の夜に再び大宮を襲った。そしてこれが歩兵隊と砲兵隊の喧嘩にまで発展する。騒ぎが大きくなったことで、この事件は上官の知る所となり、大宮に外出禁足令が出される。しかし、そんなことは気にしない大宮は、その夜、兵舎を抜け出して将校専用の芸者屋で遊び戯れる。大宮の身柄を預かる有田だったが、自ら制裁することを誓って、大宮を不問にするのだった。時は流れ、戦況は切迫し、有田の満期除隊も消え、大宮には南方への出動命令が出る。しかし、2人は離れがたい心情になっていて、大宮は故意に無断外出をして、営倉入りとなり、有田と離れることから逃れる。そんなことがあったものの、大隊全員に転進命令が下り、バラバラになってしまうことを知った大宮は、有田への恩返しは今しかないと考えて、有田と共に脱走を計る。部隊が乗った列車とは切り離されて、有田と大宮の乗った機関車は荒野を進んでいった...

大宮と有田は、どうみても全く正反対のキャラクターであるのだが、そんな2人が互いに引かれる所があって、男の絆を深めていく過程をじっくりと見せてくれる。大宮の暴れっぷりもなかなか豪快であり、黒い所をもつ上級兵たちをのしていく所は痛快である。このコンビが更にどんな活躍をするのかと、次作以降も気になるようになる。第2作以降を見る上では、本作は必ず見ておいた方がよい作品である。

 

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