THE GAUNTLET(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1977年の映画「ガントレット」である。イーストウッドの監督作品ということでは6本目、監督と主演ということでは5本目の作品である。当時、愛人関係にあったS・ロックをヒロインに抜擢して、アクションよりもロマンスの方に重きを置いた刑事ものである。
作品データを記しておくと、時間は111分、監督はクリント・イーストウッド、脚本はマイケル・バトラーとデニス・シュリアックの2人、撮影はレックスフォード・メッツ、美術はアレン・E・スミス、音楽はジェリー・フィールディングである。そして出演は、クリント・イーストウッド、ソンドラ・ロック、パット・ヒングル、ウィリアム・プリンス、ビル・マッキーニー、マイケル・キャヴァノー、キャロル・クック、マーラ・コーディ、ダグ・マクグラス、ジェフ・モリス、サマンサ・ドーン、ロイ・ジェンソン、ダン・ヴァディス、たちである。
アメリカ・フェニックスの警察官・ショックリーがブレイクロック警部補から呼び出され、組織の絡んだある事件の検事側証人として、ある人物をラスベガスからフェニックスまで連行するという任務を命じられる。で、ラスベガスで証人と落ち合う。証人はマリーという売春婦で、知的な女性であり、ショックリーとフェニックスに行くことを拒否する。行けば殺されるというのだった。バカなことと思っていたショックリーだったが、空港に向かう途中で待たせてあったレンタカーが爆発したり、正体不明の車の追跡を受けたことで、危険を感じたショックリーは、マリーの家に向かい、ブレイクロックに保護を頼んだ。警官隊がやってきたが、一斉射撃が始まり、ショックリーとマリーは地下室から何とかして脱出し、2人の旅が始まった。パトカーをジャックして州境に向かった2人だったが、ショックリーは警官殺しの犯人にされていて、マリーも暗黒組織より命を狙われていることを知る。再びブレイクロックに保護の確約を取るショックリーだったが、マリーはブレイクロックが張本人だと言い、ショックリーも思い当たる所があった。州境で再び銃撃されたことから、マリーの言葉の通り、ブレイクロックが黒幕だと感じたショックリー。それからブレイクロックの陰謀を報告したが、それを受けたジョゼフソンもブレイクロックの仲間であり、ショックリーとマリーはやはり追われ続ける。貨物列車、バスを使ってフェニックスに向かう2人は、フェニックスにやってくるが、2人を待っていたのは銃弾の嵐だった。銃弾が止み、バスから降りた2人。ブレイクロックが2人の前にやって来ると、ショックリーを撃つ。が、マリーがショックリーの銃を手に持って、ブレイクロックに向けて引き金を引いた...
途中からは、ショックリーとマリーのラブ・ロマンスが前面に出るようになるが、これがクライマックスにしっかりと結びつけられている。派手なアクションもあるにはあるが、物語が進むにつれて、アクションよりもラブ・ロマンスが強くなっていくというのは、一緒に死線をくぐり抜けてきた2人の関係を上手く描いているところでもあって、悪くはないところである。
ただ、アクションを期待する人には物足りなさがあるかもしれませんね。が、音楽の方は緊張感のあるものであり、ラブ・ロマンスの物語としてもいい感じになっていて、なかなか良いものを聴かせてくれる。映画の展開に物足りなさを感じても、音楽がそれをカバーしている。
サントラ盤の収録曲は以下の全10曲である。『Bleak Bad Big City Dawn』『Pickup』『Exit Tunnel, Roaring!』『Gauntlet』『Box Car Incident』『Closer Look At A Closer Walk』『Black Sedan』『Manipulation On The Center Divider』『Delivery』『Postlude』。
映画と共にセットで楽しみたい作品である。
The Gauntlet [Music from the Motion Picture]
- アーティスト: Jerry Fielding,Jerry Fielding,Art Pepper,Jon Faddis
- 出版社/メーカー: Warner Music France
- 発売日: 2001/05/14
- メディア: CD
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