SSブログ

「水戸黄門漫遊記」(その1) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーローシリーズの第33弾として取り上げる作品は「水戸黄門漫遊記」シリーズです。お馴染みの黄門様が諸国を旅して、その先々で悪人たちを退治するという一連のシリーズである。テレビドラマとして長寿作品になっているが、映画の世界でも古くから作品が製作されていて、その数は膨大なものとなる。(未確認であるが、おそらく日本映画では最も作品数が多いものだと思われる。ちなみに、外国映画では、シャーロック・ホームズの一連の作品は100本を越えていて、これが世界記録として認定されている。)

古くは江戸時代から語り継がれてきた物語であるため、映画が製作されたのもサイレントの時代であり、しかも時はまだ明治である。(1910年なので、来年には映画として登場して100年ということになる。)数多くの作品が次々と製作され、何度も映画化されているため、同じ物語の映画作品や、同名タイトルという作品も多数ある。

最初の映画化作品は1910年(明治43年)の「水戸黄門記」であり、尾上松之助が水戸黄門を演じている。この作品から始まる戦前の作品では、以下の49作品があることが分かっているが、これらは資料もなく、詳細は不明である。→製作年順に、タイトルと製作年を記しておきます。

「水戸黄門記」(1910年)、「水戸黄門記 第二篇」(1910年)、「水戸黄門」(1912年)、「水戸黄門巡遊記」(1912年)、「水戸黄門と小天狗茂吉」(1915年)、「水戸黄門漫遊記の一国女」(1917年)、「水戸黄門忍術破」(1918年)、「水戸黄門 前篇」(1919年)、「水戸黄門 後篇」(1919年)、「水戸黄門と拳骨太郎」(1919年)、「水戸黄門記 第三篇」(1919年)、「水戸黄門と河童の金蔵」(1919年)、「水戸黄門記 第四篇」(1919年)、「水戸黄門最後の漫遊」(1920年)、「水戸黄門無銭の漫遊」(1921年)、「松山奇談 水戸黄門記」(1921年)、「水戸黄門 第一篇」(1921年)、「水戸黄門 第二篇」(1921年)、「水戸黄門 第三篇」(1921年)、「水戸黄門と小天狗茂吉」(1922年)、「水戸黄門」(1922年)、「続水戸黄門記」(1922年)、「全国漫遊水戸黄門」(1923年)、「続々水戸黄門」(1923年)、「水戸黄門」(1923年)、「水戸黄門」(1926年)、「続水戸黄門」(1928年)、「水戸黄門 東海道篇」(1929年)、「後の水戸黄門」(1929年)、「水戸黄門 遍歴奇譚」(1930年)、「水戸黄門漫遊記 永楽徳太郎」(1931年)、「水戸黄門漫遊記 長次快心の巻」(1932年)、「水戸黄門」(1932年)、「水戸黄門」(1932年)、「水戸黄門 前篇」(1934年)、「水戸黄門 後篇」(1934年)、「水戸黄門 来国次の巻」(1934年)、「水戸黄門 密書の巻」(1935年)、「水戸黄門 血刃の巻」(1935年)、「水戸黄門漫遊記 九紋龍之巻」(1937年)、「水戸黄門廻国記」(1937年)、「水戸黄門漫遊記」(1937年)、「続水戸黄門廻国記」(1938年)、「新篇水戸黄門」(1939年)、「続水戸黄門 前篇」(1940年)、「続水戸黄門 後篇」(1940年)、「水戸黄門」(1940年)、「水戸黄門」(1940年)、「裁く水戸黄門」(1941年)。

これ以外に、少しだけ資料がある戦前の作品として、1938年の東宝製作の2本で、「水戸黄門漫遊記 東海道の巻」と「水戸黄門漫遊記 日本晴れの巻」という作品がある。

戦前は51作品があることが分かっているが、これ以外にもまだあるかもしれません。

戦後になってからは、1950年代に入って再び銀幕に登場することになるが、1950年代は次々と製作されている時代である。(戦前と同様に、タイトルと製作年を記す。)

「水戸黄門漫遊記 飛龍の剣」(1951年)、「水戸黄門漫遊記 第一部 地獄谷の豪賊」(1952年)、「水戸黄門漫遊記 第二部 伏魔殿の妖賊」(1952年)、「水戸黄門漫遊記 天晴れ浮世道中」(1954年)、「水戸黄門漫遊記」(1958年)、「天下の副将軍 水戸漫遊記」(1958年)、「水戸黄門漫遊記」(1958年・福田晴一監督)、「水戸黄門漫遊記」(1958年・三隅研次監督)、「水戸黄門とあばれ姫」(1959年)、「爆笑水戸黄門漫遊記」(1959年)、「水戸黄門漫遊記 御用御用物語」(1959年)。

また、この時期には東映京都がシリーズ化して、1954年から1961年の間に全14作のシリーズが生まれている。(月形龍之介が黄門様を演じた。)それらの作品は以下の通りである。シリーズ第1作「水戸黄門漫遊記」(1954年)、シリーズ第2作「水戸黄門漫遊記 副将軍初上り」(1954年)、シリーズ第3作「続水戸黄門漫遊記 地獄極楽大騒ぎ」(1954年)、シリーズ第4作「水戸黄門漫遊記 闘犬崎の逆襲」(1954年)、シリーズ第5作「水戸黄門漫遊記 火牛坂の悪鬼」(1955年)、シリーズ第6作「水戸黄門漫遊記 幽霊城の佝僂男」(1955年)、シリーズ第7作「水戸黄門漫遊記 怪力類人猿」(1956年)、シリーズ第8作「水戸黄門漫遊記 怪猫乱舞」(1956年)、シリーズ第9作「水戸黄門漫遊記 人喰い狒々」(1956年)、シリーズ第10作「水戸黄門漫遊記 鳴門の妖鬼」(1956年)、シリーズ第11作「水戸黄門」(1957年)、シリーズ第12作「水戸黄門 天下の副将軍」(1959年)、シリーズ第13作「水戸黄門(1960年)、シリーズ第14作「水戸黄門 助さん格さん大暴れ」(1961年)。(第11作と第13作は同名タイトルである。)

1960年代に入ると、テレビに登場したこともあって、映画として登場することが急激に減ったが、60年代の作品は、東映のシリーズ以外に以下の4作品がある。「水戸黄門 天下の大騒動」(1960年)、「水戸黄門漫遊記 怪魔八尺坊主」(1960年)、「水戸黄門海を渡る」(1961年)、「水戸黄門漫遊記」(1969年)。

また、70年代になると、テレビシリーズのヒットで、そのTVドラマのキャストで次の1本が制作されている。「水戸黄門」(1978年)。(それ以降は、テレビアニメ化されることもあったが、映画としては製作されていない。)

次回からは、それぞれの作品について記していくが、まずは戦前の作品で少しだけ資料のある2本について記し、東映のシリーズ、それ以外の作品という順番の予定です。

 

水戸黄門漫遊記 (よみがえる講談の世界)

水戸黄門漫遊記 (よみがえる講談の世界)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 国書刊行会
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: 単行本

新釈講談文庫水戸黄門漫遊記 (1954年)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 駿河台書房出版
  • 発売日: 1954
  • メディア: -
水戸黄門東上州漫遊記

水戸黄門東上州漫遊記

  • 作者: 樋口 正洋
  • 出版社/メーカー: 上毛新聞社出版局
  • 発売日: 2004/09
  • メディア: 単行本

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。