ケータイ刑事銭形泪17話(2nd.4話)[裏ネタ編]PART 6 [ケータイ刑事]
6回目となる「銭形泪・2nd.4話」の「高村刑事、絶体絶命! ~正しい日本語殺人事件」の「裏ネタ編」は、この物語の2つの殺人事件(外タレ事務所社長、言霊名誉教授)の動機になった要素である「清書」について、「誤字」について、「盗作」について、「不法滞在」について記します。
尚、約2年9ヶ月前のBS-iでの再放送時に記した本編について記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「清書」:下書きしたものを改めて綺麗に書き直すこと、またはそうやって書き直して完成させたそのものを指して言う。近年は文書をワープロなどを使って電子データにすることが一般的であるが、手書き原稿を電子データーに変換する(入力する)作業も(「清書する」という意味で。)含まれる。(→これも、時代と共に意味が変わっていく言葉らしいところであり、言葉は生きものであるということを感じさせてくれる一例である。)→が、欧米ではタイプライターが登場した当時から、手書き原稿(校正原稿を含む)を清書するのにタイプライターを用いて文書を作成することが行われ、これを「清書」と言っていたので、ワープロを使っての作業を「清書」というのも、自然な意味の拡大である、と言える。
それ以前はメモ書きなども含まれた手書き原稿(校正原稿を含む)を、誤字脱字の修正や、くせ字などを見やすい文字にして、綺麗なものとして(手書きで)書き直す行為のこと、もしくはそうやって書き上げられたものを言った。言うまでもなく、毛筆のもの(習字も含む)も「清書する」というのが一般的であった。
「誤字」:間違っている文字のこと全般を言う言葉である。尚、これの反対語(正しく使われた文字)は「正字(せいじ)」という。
誤字にはいくつかのものがあって、正しくない使い方をしているもの(用法の誤り)、間違って別の文字を使っているもの(誤植)、文字の形そのものが違っているもの(字形の誤り)がある。(英語のスペル・ミスは「間違って別の文字を使っている」に含まれる。)
英語では「Misspelling」と言うが、英語における「誤字」というのは、その殆どが「間違って別の文字を使っている」ということである。これは、英語に使用される文字の数が少ないため、字形の誤りが少なくなるためである。→アルファベットを使っている言語のように使用文字の数が少ない言語に於いては「誤字」というと殆どが「間違って別の文字を使っている」である。逆に、日本語や中国語のように、使用文字の数が多い言語に於いては、「字形の誤り」が多くなる。(特に説明しなくても、誰でも理解できますよね。)が、近年では、日本語でもワープロの使用が当たり前になり、文字の変換ミスが多くなっている。(これは「間違って別の文字を使っているもの」になる。文字通り「誤植」というのにピッタリである。)そのため、日本語に於いても近年では「字形の誤り」が減少して、「間違って別の文字を使っている」が増加している。
「盗作」:「剽窃(ひょうせつ)」とも言う。(論文などでは「盗作」と言うよりも「剽窃」と言う方が多く、芸術作品などでは「盗作」と言うことが多い。)他人の著作物の全部、またはその一部のアイデアや表現方法などを自分が生み出したものとして、権利者に無断で使い、著作物を生み出す行為のこと、若しくはそのようにして生み出された作品そのもののことを言う。→著作権侵害行為となり、これは犯罪行為である。(特に、ネット時代になってからは、「著作権侵害」という犯罪行為は急増している。但し、その殆どが立件されないというのが現状である。)
尚、よく誤解されるのだが、「パロディ」や「オマージュ」は「盗作(剽窃)」ではない。ということで、盗作逃れのために「パロディだ」、「オマージュだ」と言う良い訳を耳にすることがあるが、そういう輩に限って「パロディ」や「オマージュ」の意味を知らないものである。「パロディ」は他の作品を揶揄したり、風刺・批判したりしたものであり、滑稽化したものである。一方「オマージュ」は先人の作品に対して尊敬の気持ちがあって、敬意を示して行うものである。→「滑稽化されていないパロディ」、表面だけ真似た「敬意のないオマージュ」などが見受けられるが、これらは単なる「パクリ」でしかなく「盗作」と言われても仕方がない。
とは言っても、「盗作」かどうかを判断するのは、最終的には裁判で決着を付けることになる。(裁判にならない限り「盗作」というものは存在せず、全て「盗作疑惑」ということになる。)
「不法滞在」:これはその国の国籍を持っていない人、つまり外国人に対して起こる事柄である。(日本国内に於いては、日本人は該当しないが、外国に行けば、その国に於いて日本人も該当する場合が生じる。)
滞在している国の出入国関係法で定められた状態に違反して滞在している外国人の滞在状況のことを言う。詳細は、それぞれの国の法律に従うため、国によって「不法滞在」となる条件は異なる。(共通するのは「不法入国」の場合である。)
不法滞在には、「不法入国」による場合と「不法残留」による場合とがある。前者は入国許可を得ないで入国した場合であり、これには偽造/変造パスポートや期限切れのバスポートを使っての入国も含まれる。また、言うまでもなく密入国者もこれに該当する。一方、後者は正規の入国をして滞在していたが、滞在期限を過ぎても帰国せず、そのまま滞在を続けている場合である。「オーバーステイ」と言う。(ビザの種類によっても滞在期限が異なるので、入国してから何日経過したらということは一概に言えない。)
不法滞在ということで逮捕されると、強制退去となるのが基本である。(基本的に本国への強制送還ということになる。)しかし、国によっては難民に関する法律が整備されていると、政治難民(本国の政府から弾圧されて国を脱出した人など)であれば不法滞在にはならない。
↓参考まで
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