ケータイ刑事銭形愛6話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]
2回目となる「銭形愛」第6話「ステージママ・ダブルブッキング殺人事件」の「裏ネタ編」は、この物語に登場する鵲流に関する事柄から、「三味線」について、「家元」について、「宗家」についてと、愛ちゃんが苦手(銭形姉妹は全員そうですが...)の「正座」について記します。
尚、この物語について過去に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「三味線」:日本の弦楽器(撥弦楽器)であり、中国の三弦が沖縄を経由して堺に16世紀後半に入り、それを元にして改造された楽器である。近畿地方では阿土桃山時代に普及し、全国的には江戸時代になって普及した。
四角い形をした胴に皮を張り、それに長い棹(1m弱ぐらいというのが一般的である。)が付いていて、絹糸を撚り合わせた3本の弦が張られている。演奏は、撥(ばち)と呼ばれるものを右手に持って、それで弦を弾くことで音を出す。
当初は「蛇皮線」と呼ばれていて、蛇の皮を胴に張っていたが、それが猫の皮に変わり、名前も「三味線」に変わった。
「家元」:日本の古来からの芸道(生け花、茶道、邦楽、舞踊、能、狂言など)を家伝として継承している家系で、その流祖の正統を受け継いできた家系のことをいう。若しくは、その家系の当主個人のことを言う。
家元は、その芸道に於いては最高権威の伝承を続けてきた家系である。世襲制で受け継がれてきているが、実際は養子によっての伝承もある。(いずれにしても、特定の家系が伝承している。)
尚、「家元」のことを「宗家」と言う場合もある。
「宗家」:先に述べた「家元」と同じ意味として、能楽などでは使われる称号であるが、別の意味もある。それは、古典芸能に関係なく、ある一族や一門に於いて、嫡流の家系、若しくはその家系の当主を指して言う。(位置づけは「家元」と同じであるが、特に芸道に関係なく使われる。)例えば、武道で多くの門弟がいる一門などで使われる言葉である。
「正座」:日本の伝統的な座る姿勢で、姿勢正しく座ること、若しくはその座り方のことである。(膝を揃えてきちんと座る座り方である。)これは畳に座る場合の姿勢であり、礼儀を重んじる座り方でもある。
神道で神様を拝む場合、仏教で仏様を拝む場合に用いられていたものであり、奈良時代には既に用いられていた。が、日常的に広く使われていた訳ではなく、特別な場合に使われるものであった。時代が江戸時代になると、将軍に対して敬意を表すという意味から、江戸幕府が大名に対して、将軍に向かって正座することが定められ、ここから宗教的な場以外でも見られるようになる。将軍に対して大名が行う座り方ということで、これが各大名の間では、自国で君主と家臣との間でも用いられるようになり、更に庶民の間にも広がっていくことになった。
とは言っても、日常生活においては、正座は特別な場合にのみ用いる座り方であり、通常はあぐらや立て膝で座るというのが一般的であった。
それが、いつしかかしこまった座り方ということになり、江戸時代には文化芸能の世界でも、礼儀を弁えたりすることから正座が重んじられるようになっていく。
英語で「正座する」ことを「fold one's legs under oneself」または「sit on one's heels」というが、見たままを言っているのが面白い所である。
尚、和室(畳の間)で行われる葬儀の場合、読経の間は正座しているのが正しい座り方とされているが、焼香の際、足がしびれて立てなくなると不安になったら、あぐらで座ってもよい、とされている。
正座を長時間続けていると、足がしびれるということがあるが、これは足の血流を抑えることになるためである。また、膝にも負担が掛かる座り方である。そのため、健康には良くないとして、正座はするべきではない、という意見もある。(少なくとも、発育期の子供に対しては、注意が必要である。)
↓参考まで
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