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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その94) [ケータイ刑事]

今回とりあげる「ある物」は「電磁石」です。とは言っても、身の回りには電磁石を応用したものはけっこうある。例えばスピーカーも電磁石を応用したものであり、テレビやラジオには必ず使われているので、身近なものということになる。が、今回述べる「電磁石」は、そういう応用製品ではなく、「電磁石」そのままというものです。(応用製品について述べるのであれば、「電磁石」とはせず、その応用製品ということにします。)で、取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは「・2nd.12話」、「007」からは「007は二度死ぬ」です。

ケータイ刑事」:「・2nd.12話」。「銭形零の殺人!? ~警視庁密室殺人事件」という物語であり、「電磁石」はこの物語の事件のトリックに使われた。(後に、「・2nd.8話」において、高村さんがこの電磁石を使ったトリックを口にしたが、その時は「珍推理」ということになっちゃいました。)

事件は警視庁内部で起こり、被害者とちゃんが面談していたということで、零ちゃんに殺人容疑が掛かるという冤罪事件である。(ちゃんがそんなことをするはずがなく、陥れられた冤罪事件でした。)ちゃんは、極秘の内部調査をしているということで、一切を語らなかったため、容疑者扱いをされることになったが、五代さんと柴田太郎さんの協力で、事件の謎を解いて、殺人容疑を晴らした。

で、そのトリックだが、現実的には「?」が付いてしまう実に大がかりなものである。犬のぬいぐるみ(ポーピくん)の中に砂鉄を詰め、そのぬいぐるみにナイフをセットし、隣の部屋から強力な電磁石でポーピくんを引き寄せ、被害者を刺し殺したというものである。被害者が座る位置を、被害者のいつもの行動から分析して予測し、実に用意周到な殺人事件であったが、部屋の時計が(電磁石の強力な磁気のために)狂っていたことから零ちゃんに見破られて、真犯人はあえなく御用となりました。

007」:「007は二度死ぬ」。1967年のシリーズ第5作で、初代ボンドの第5作でもあり、日本を舞台にした物語である。(本作の日本での撮影中に、S・コネリーがボンドを本作で降板することを発表したのをはじめ、日本ではロケの最中から随分と話題を提供し続けた作品でもある。)

この物語に登場する「電磁石」は実に大がかりなものであり、大型のヘリコプター(日本の秘密情報部の所有機である。)に装備されたものである。で、ボンドとアキの乗るトヨタ2000GTを追うスペクター配下の殺し屋が乗ったクラウンを、このヘリコプターが磁石でくっつけて空中に浮かし、そしてそのまま東京湾に運び、そこで電磁石を切ってしまい、クラウンは東京湾に沈むことになった。これによってボンドとアキは追っ手から逃れることが出来た。

確かに、追ってくる車を排除売る方法と言うことで、その車をつまみ出してしまうと言うのは、なるほどと思う方法である。しかも、車のスクラップ工場で行われているように、つまむ形で車を持ち上げるのであれば、そこに裂け目が入り、ひょっとしたら途中で落下してしまう可能性も考えられる。それを磁石で引っ付けると言うことになると、車の方も(ほぼ)無傷であるだけに、よく考えられた方法である。

が、現実問題を考えると、車の重量はかなりあり、それを惹きつけるとなると、発生させる磁力もかなり強力なものということになる。また、車が鉄を使っていたら良いが、アルミなどのように磁石にくっつかない金属を使っていたり、強化プラスチックのような材質を使っていたら、こういう方法を使うことは出来ないので、全ての車に対して同じことが出来るかと言われると、答えは「ノー」となる。(この作品が製作された'60's後半であれば、ほぼ「鉄」と考えていいでしょうが...)

共通点は、余りにも突拍子もないアイデアということで使われているという所である。しかも、いずれもが強力な磁力を発生する電磁石であるというのも共通している。(単なる電磁石であれば、ブザーに使われているような小さくて弱い電磁石もありますからね...)また、その電磁石を使ったことによって死者が出ている(「ケータイ刑事」では殺人が行われ、「007」ではクラウンに乗っていた殺し屋は東京湾に車ごと沈んでお陀仏となった。)というのも共通している。

違いは、「ケータイ刑事」は犯人が使った物であり、事件解決後は処分されているであろうが、「007」では、日本の秘密情報部の装備であり、一度きりの使用ということはあり得ない(見事に役割を果たしていて、役立ったという成果があるので、即座に廃棄処分と言うことは考えられない。)ということで。その後も使用されている可能性がある、ということである。(かれこれ40年以上昔の装備となるので、現在も現役ということはまずないでしょうが...)

次回も「ある物」シリーズの予定です。何が登場するかはお楽しみに。

 

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