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ケータイ刑事銭形愛10話[裏ネタ編]PART 3 [ケータイ刑事]

銭形愛」の第10話「大きな古時計の謎 ~代議士殺人事件」の「裏ネタ編」も3回目となるが、今回は劇中に出てきた医療関係のものから、「麻酔」について、「応急処置」について、「人間ドック」について、そして「胃カメラ」について記します。

尚、この物語について過去に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。

麻酔」:薬物、または慣例刺激を作用させることで、一時的に知覚を鈍くしたり消失させることである。これによって外科手術を苦痛を感じずに受けることが出来る。また、親知らずを抜く際などにも用いられる。

全身に麻酔を掛ける全身麻酔と、部分的に行う局部麻酔とがある。前者は外科手術の際に用いられるが、後者は色んな所で利用されている。

歴史は、1804年に日本の華岡青洲が使った者が最初である。この時用いられたのはチョウセンアサガオから抽出した物質を主成分とする全身麻酔であり、乳がんの手術を行った。その後、1840年代になって欧米で、亜硫酸窒素、エーテル(ジエチルエーテル)、クロロホルムを使った麻酔が用いられる。(クロロホルムは副作用から死者が続出したことから、使われなくなる。)1880年代になると、コカインが局所麻酔に用いられるようになるが、やはり副作用から、直ぐに使われなくなって、別のものに置き換えられた。

現在では、麻酔は専門の麻酔医が医師から独立しているのはご存知の通りであり、外科手術では重要なポジションにいる。

応急処置」:負傷者や急病人に対して、さしあたって行う手当てのことを言う。これは医療行為ではなくて、医師に引き渡すまでの間の一時的な措置である。また、厳密には「応急処置」を行うのは救急救命士(国家資格である)が行うものということになっていて、一般の人が行うものは「応急手当」と呼ぶことになっている。(が、緊急時には、「応急処置」であろうが「応急手当」であろうが、そんなことはどうでも良いことであって、負傷者(急病人)を救うことの方が重要である。)

尚、英語では「応急手当」のことを「First Aid」というが、「応急処置」も同じ言葉で言われる。(これは覚えておくと、いざという時に役立ちます。)

法的なことを言うと、応急処置を行うのは救命士であるが、応急手当を行うのは資格などは関係ない。が、「素人は下手な手出しをするな」という考えが残っていたり、手を出した時点で刑法上、保護責任者になってしまうということで、いざ目の前に急病人がいた場合でも、救急車を呼ぶことはしても応急手当を行わないのが現状である。これは法的な整備が行われていないという政府の責任でもあり、救急教育が遅れている何よりの証拠でもある。(こういう所は日本は後進国であり、三流政治家しかいないことの証でもある。)

救急車(救急救命士)の到着を待っていては手遅れになることが多いだけに、心臓マッサージや人工呼吸、更にはAED(自動体外式除細動器)の操作方法ぐらいは学んでおきましょう。

人間ドック」:「ドック」とは、船舶の建造、修理、検査などを行う施設である。このことから転じて、短期的に入院して、全身の精密検査を行い、疾病の早期発見や健康指導を行ったり、疲労回復を行う設備のことを「人間ドック」という。(よくある間違いとしては、「人間ドッグ」と言う人がいるが、「ドッグ」は「犬」であり、そんなものは存在しません。→人間と犬の合体した化物なのか、古代の神話に出てくる怪物のつもり?ということになる。)

短期的な入院というのは、一泊だけのもの、数日程度(3、4日ぐらい)、一週間程度である。また、中には外来として数日間通院を続ける形の「人間ドック」もある。

人間ドックで検査を受けると、日本では医療保険の対象にはならないため、ある程度の出費となる。一部の健康保険組合によっては、年齢などの条件を満たしていれば、一定額の補助が出る所があるものの、人間ドックは労働基準法、労働安全衛生法で定められている健康診断に含まれることから、こういう所も健康保険の未整備な所であり、政府の怠慢が現れている所でもある。(高齢者保険のことを含め、政府は「健康に勤めましょう」と言っているが、「健康診断なんか受けず、早く何かの病気になって、早く死んでしまえ」と考えているように思えてしまう...)

尚、英語では「Complete Physical Checkup」または「Complete Medical Checkup」という。

胃カメラ」:英語では「Gastrocamera」という。また、日本語では「上部消化管内視鏡」という難しい言い方もある。胃内腔に挿入し、体外から操作をして、胃壁を撮影する小型のカメラ装置である。

これは日本人が発明した装置であり、1950年に宇治達郎たちが発明したものである。その後、1964年頃に光ファイバーを利用した生検用ファイバー・スコープ付胃カメラが開発され、これによって観察しながら写真を撮影することが可能になり、応用範囲が広がった。

最近では、カメラの小型化や使用される光ファイバーも一段と細くなり鼻孔から挿入する経鼻内視鏡も実用化されている。(一般的な胃カメラは、口から入れるので、嘔吐感を感じたり、息苦しさを感じたりという苦痛があるが、経鼻内視鏡ではこれらの苦痛が大幅に低減されている。)流石に、ラジコンのように(有線のない)完全に独立した固体として、人間の体の中に入っていくようなロボットカメラは開発されていないが、技術の進歩によって、更に小型化も行われるでしょうね。

 

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