SSブログ

「THE HURRICANE」(1937) [映画(洋画)]

表題の作品は1937年の映画「ハリケーン」である。ややこしいことだが、本作のリメイク作品(1979年)「ハリケーン」の原題は「HURRICANE」ということで「THE」が付いていない。一方、本作とは全く関係ない物語である1999年の「ザ・ハリケーン」の現代は本作と全く同じの「THE HURRICANE」である。邦題はリメイク作と同じで、関係ない作品は「ザ」が付いているので区別するのは簡単だが、原題では混乱してしまう...

'70'sにパニック映画がブームとなったが、本作はそのジャンルにおける古典的作品である。確かに、近年のCGを使った作品と比べると、全く別次元の映像であるが、CGにはない手作りの良さを感じる作品であり、ハリケーン襲来のシーンはなかなか迫力がある。

作品データを記しておくと、時間は103分、白黒作品である。原作はチャールズ・ノードホフ、監督はジョン・フォードとスチュアート・ヘイスラーの2人、脚本はダドリー・ニコルズとオリヴィア・H・P・ギャレットの2人、撮影はバート・グレノン、音楽はアルフレッド・ニューマンである。そして出演は、ジョン・ホール、ドロシー・ラムーア、レイモンド・マッセイ、ジョン・キャラダイン、メアリー・アスター、トーマス・ミッチェル、たちである。尚、本作はアカデミー賞で録音賞を獲得している。

南太平洋のある島では、総督が島民たちをこき使っていた。島民のテランギは酋長の娘・マラマと恋人同志であり、やがて結婚したが、テランギはちょっとしたことから白人と争い、6ヶ月の懲役刑を受けることになる。彼は何度も脱獄を試みるが、失敗の繰り返しで、刑期は長くなる一方だった。そんな中、テランギはまたも脱獄を試みて、ようやく逃亡することに成功した。が、この時に監視人を殴り殺したことから、殺人犯という罪状も加わって追われることになる。テランギは島に戻るが、総督の手が伸びてくる。そんな時、大型のハリケーンが島に近づいていた。そして台風が直撃する中、島民たちを救おうとするが...

物語の前半は、テランギの人物描写をたっぷりと行っていることもあって、後半のハリケーンに立ち向かって行く所がより栄えるように描かれている。この辺りは流石はジョン・フォードだという所である。人間ドラマも良いが、本作の見所はハリケーンの襲来のシーンである。現在だとこういうシーンは全てCGで描くことになるのだろうが、CGが無い時代の作品であるため、物量投入でスペクタクル・シーンを作り出していて、その迫力は凄まじい。このシーンだけでも見る価値がある。(はっきり言って、CGでは描き出せるものではない。)ということなので、是非とも見ておきたい作品である。

 

ハリケーン [DVD]

ハリケーン [DVD]

  • 出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー
  • メディア: DVD


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。