ケータイ刑事銭形泪22話(2nd.9話)[裏ネタ編]PART 1 [ケータイ刑事]
今回からの「銭形泪[裏ネタ編]」は通算で22話となる2nd.9話の「シャーロキアンは知っている ~『赤毛連盟』殺人事件」に突入です。(今回も長くなりそうなネタがたっぷりとあるだけに...)初回となる今回は、サブタイトルにある言葉から「シャーロキアン」についてと「『赤毛連盟』」について、そしてこの物語ではこれ抜きでは語れない「シャーロック・ホームズ」についてと原作者の「アーサー・コナン・ドイル」について記します。(「シャーロキアン」については「雷・31話(2nd.5話)[裏ネタ編]」で、「シャーロック・ホームズ」については「雷・24話[裏ネタ編]」と「泪・18話(2nd.5話)[裏ネタ編]PART 2」で記しているが、これらについては以前に記したものをベースにして加筆と編集を行っています。)
尚、約2年10ヶ月前のBS-iでの再放送時に記した本編について記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「シャーロキアン」:英語では「Sherlockian」。アーサー・コナン・ドイルが書いた小説・シャーロック・ホームズ・シリーズの主人公・シャーロック・ホームズの研究者と熱狂的なファンのことを指していう。但し、イギリスではホームジアン(Holmesian)と呼ぶ。
ホームズの本国・イギリス(シャーロック・ホームズ協会→イギリスのクラブということで、女性は入会できないところが「伝統」を重んじているイギリスらしい所である。)をはじめ、シャーロキアンの組織は世界中にあり、1934年に設立されたアメリカ・ニューヨークのベーカー・ストリート・イレギュラーズが最も古いものである。日本には「日本シャーロック・ホームズ・クラブ」が1977年に設立されている。シャーロキアンであれば女性であっても入会することが出来る。
ドイルの小説「シャーロック・ホームズ」を「正典」と呼び、様々な研究を行っている。(例えば、ホームズの年収は?ワトソンのミドルネームは?等)中には、ホームズは女性であったと主張する研究まである。特に、ホームズが「最後の事件」で滝に落ちて死亡したと思われていたが、「空き家の冒険」で帰還するまでの間、何処で何をしていたのか、ホームズの小説の中で事件名だけ出てきた事件の内容についての研究などは有名である。また、研究対象はホームズだけに限られず、ワトソンまミドルネームや結婚について、更にはライバル・モリアーティ教授の論文「小惑星の力学」の内容について、というようなものも研究対象とされている。
銭形家では泪ちゃんがシャーロキアンであり、泪ちゃんはどういう研究をしているのかというのは、知りたい所である。また、柴田太郎さんもシャーロキアンであるが、彼の場合はとんでもないテーマを研究していることでしょうね...
「『赤毛連盟』」:原題は「RED-HEADED LEAGUE」、1891年に発表された「シャーロック・ホームズの冒険」の中に収録された短編である。尚、「赤毛組合」「赤髪組合」という邦題もある。
この物語は、ドイルも気に入っている作品であり、自薦の作品の中でも第2位としている作品である。また、ワトソンは本作では結婚している。
簡単なストーリーは、泪ちゃんも語っているが、以下のようなものである。
1890年のある日、ベイカー街221Bのホームズの元に、ジェイベズ・ウィルソンという赤髪の男が尋ねてくる。彼は質屋の経営者であったが、アルバイトのヴィンセント・スポールディングから簡単な作業で高額な収入を得ることができるという話を聞かされ、その話に乗った。仕事は、赤毛の人間だけで組織された「赤毛組合」で、指定された事務所で百科事典を数時間書き写すだけというものだったが、数週間後に突如事務所は閉鎖された。で、赤毛組合の仕事仲間・ダンカン・ロスの名前を頼りにして調査を行ったが、全く分からずに、ホームズに調査を依頼しに来たのだった。で、ホームズはこの事件に興味を持ち、依頼を受けたが...
この作品には「赤毛トリック」と言われるトリックが出てくるが、ドイルはこのトリックを「三人ガリデブ」と「株式仲買店員」でも使われている。
そんなに長くない作品でもあるので、一度読んでみることをお薦めする作品である。
「シャーロック・ホームズ」:アーサー・コナン・ドイルの小説に登場する名探偵で、世界を代表する名探偵として現在でも高い人気を誇っているキャラクターである。名探偵の中の名探偵であり、現在でも彼の事務所があるロンドン・ベーカー街には事件解明の依頼が届くという、伝説的な存在になっている。尚、ドイルの小説は長編が4作品、短編が56作品の60作品が生み出されている。
ホームズの生まれに関しては、小説の中でははっきりとした記述がないが、流石はシャーロキアンということで、研究されていて、1854年1月6日生まれとする説が最も有力である。(その他、日にちは同じであるが、1852年、または1853年生まれという説もある。)出身地はイングランド・ヨークシャー州北ライディングとされている。一方、亡くなったのは、「現在でも生存」とする説が最も支持されているが、これでは現在155歳ということになってしまうので、あり得ないでしょうが、1920年代から1950年代に亡くなったという諸説がある。(死亡については、1957年に103歳で死亡というのが最も有力な説である。)
家族については殆ど言及されていないが、父はサイガー・ホームズ、母はヴァイオレット・シェリンホードとされていて、兄・マイクロフトがいる。
また、ホームズはこれまでに映画やTV作品として映像化作品が最も多いキャラクタである。映画もサイレントの時代から多数あって、その全てが確認出来ない状況であるため、その総数もはっきりとしない。1905年にはモーリス・コステロ主演の「シャーロック・ホームズの冒険」が映画化作品としては最も古いものとされている。また、舞台劇も当然のことながら多数ある。
その後、バスター・キートン、クライブ・ブルックス、ベイジル・ラスボーン、ピーター・カッシング、ジェレミー・ブレット、クリストファー・リー、ニコラス・ロウ、リチャード・ロクスバーグ、レナード・ニモイ、ロジャー・ムーア、マイケル・ケインたちがホームズを演じて映画やTVドラマが製作されている。また、中には1985年のアニメ「名探偵ホームズ」では人間ではなくて犬のキャラクターとなっている作品もある。
これらの中で、人気が高いのはベイジル・ラスボーンが演じたホームズである。(彼は「最高のホームズ」とシャーロキアンにも言われている。)が、イギリスのホームズ・ファン協会が唯一人公認しているホームズ俳優はピーター・カッシングである。(1959年の映画「バスカヴィル家の犬」が特に高い評価を受けている。)また、ジェレミー・ブレットがホームズを演じたTVシリーズ(グラナダ・テレビ製作)も人気が高いシリーズである。
擬人化した犬のホームズというアニメ作品があるが、殆どのホームズは大人になって探偵になったホームズの活躍を描いているが、1985年の映画「ヤング・シャーロック ピラミッドの謎」では、少年時代のホームズが主人公になった作品であり、この作品ではワトソンと運命の出会いをしている。(この作品ではニコラス・ロウがホームズを演じている。)
「アーサー・コナン・ドイル」:ARTHUR CONAN DOYLE。本名はARTHUR IGNATIUS CONAN DOYLE。1859年5月22日に、スコットランド・エジンバラ生まれ、1930年7月7日に没した。小説家であり、代表作は「シャーロック・ホームズ」シリーズであるが、ホームズのような推理小説だけでなく、歴史小説、SF小説なども書いている。(SF小説では「失われた世界」「毒ガス帯」などのチャレンジャー教授が活躍する作品を執筆している。歴史小説では「白衣の騎士団」「勇将ジェラールの回想」などがある。)また、エジンバラ大学では医学を学んでいて、医師でもある。(大学卒業後は医師として働いていた。)
小説家としては1884年に「J・ハバクック・ジェフソンの証言」という短編が評判になる。最初のホームズ作品は1887年の「緋色の研究」であるが、当時は殆ど売れないという状況であった。ホームズが人気を得るのは1890年の「四つの署名」によってである。
シャーロック・ホームズの冒険―新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)
- 作者: アーサー・コナン ドイル
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/01
- メディア: 文庫
シャーロック・ホームズ 赤毛連盟/まだらの紐 (コミック版ルパン&ホームズ)
- 作者: コナン ドイル
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2009/03
- メディア: コミック
赤毛連盟 (ポプラポケット文庫―名探偵ホームズ (701-1))
- 作者: ドイル
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2005/10
- メディア: 単行本
[オーディオブックCD] シャーロック・ホームズ 「赤毛連盟」
- 作者: シャーロックホームズ
- 出版社/メーカー: パンローリング
- 発売日: 2007/09/18
- メディア: CD
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