IN THE HEAT OF THE NIGHT(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1967年の映画「夜の大捜査線」である。本作がヒットしたことでシリーズ化されて、全3作が製作されたが、そのシリーズの第1作である。(2作目以降は、本作で活躍した黒人刑事のキャラクターを使った作品である。)
原作は、アメリカ探偵作家クラブの新人賞を受賞したジョン・ボールの原作「夜の熱気の中で」であり、刑事映画の傑作として知られる作品である。差別と偏見の根強いアメリカ南部の田舎町を舞台に、殺人事件を追う都会の黒人刑事と地元の白人警察署長が事件を解明していく物語である。また、零・チャールがの歌った同名主題歌はBillboardのシングル・チャートで最高位33位を記録するヒットとなった。
作品データを記しておくと、時間は109分、原作はジョン・ボール、監督はノーマン・ジュイソン、脚本はスターリング・シリファント、撮影はハスケル・ウェクスラー、音楽はクインシー・ジョーンズ、主題歌を歌ったのはレイ・チャールズである。そして出演は、ロッド・スタイガー、シドニー・ポワチエ、ウォーレン・オーツ、リー・グラント、スコット・ウィルソン、ジェームズ・パターソン、クエンティン・ディーン、ラリー・ゲイツ、ウィリアム・シャラート、ビア・リチャーズ、マット・クラーク、たちである。アカデミー賞では5部門(作品賞、主演男優賞(ロッド・スタイガー)、脚色賞、音響賞、編集賞)を監督している。
ミシシッピーの田舎町・スパルタ。警察官のサムは、深夜のパトロール中に町の実業家が殺害されているのを発見する。で、署長・ビル・ギレスピーは早速行動を開始する。サムは、駅で列車を待っていた黒人をいきなり容疑者として逮捕したが、その黒人はフィラデルフィア警察の殺人課の優秀な刑事のバージル・ティッブスであり、休暇で帰っていたのだった。ギレスピーは殺人事件は初めてということもあって、ベテランのティッブスに協力を頼みたいと思うも、ここは人種偏見の強い土地柄であるため、頭を下げることができなかった。そんな中、殺人犯として逮捕された不良少年が犯人ではないと断定したティッブスの見事な論理を聞かされると、渋々助力を頼んだ。が、何かと衝突するティッブスとギレスピー。捜査は続くが、白人が黒人に調べられるという屈辱に町民たちは怒り、捜査は難航し、更にティッブスは命を狙われることになる。ギレスピーは、これ以上の混乱を避けるため、捜査を打ち切るようにティッブスに勧告するが、聞き入れないティッブスは操作を続ける。やがて、ティップスは犯人を断定するだけの証拠を掴み、犯人を挙げた。彼の推理は正しく、色々とあったが、事件は無事に解決した。そうしてティップスはフィラデルフィアへ帰っていくが、ギレスピーはティップスを駅まで送り、荷物を黙って運んでいた...
本作は音楽の方も秀逸であるが、現在では第2作のサントラ盤と共に「2 in 1」ということでリリースされている。(第2作も音楽はクインシー・ジョーンズということもありますからね。尚、第3作は別の人が音楽担当ということもあって、一緒にされていない。)ちなみに、第1作のサントラ盤はBillboardのアルバム・チャートで最高位153位を記録している。
サントラ盤の収録曲は全35曲であるが、本作関係はオリジナル盤に対してスコアなども追加されているので、単なる「2 in 1」とは違います。収録曲は以下の通りである。『In The Heat Of The Night』『Peep-Freak Patrol Car』『Cotton Curtain』『Where Whitey Ain't Around』『Whipping Boy』『No You Won't』『Keep Cool [Original Dialogue]』『Nitty Gritty Time』『It Sure Is Groovy』『Bowlegged Polly』『That's Enough For Me』『Shag Bag, Hounds & Harvey』『Chief's Drive To Mayor』『Give Me Until Morning』『Wrong Man [Original Dialogue]』『On Your Feet, Boy!』『Blood And Roots』『Mama Caleba's Blues』『Foul Owl』『Mister Tibbs』『Call Me Mister Tibbs (Main Title)』『Rev. Logan [Organ Solo]』『No Secrets [Original Dialogue]』『Blues For Mister Tibbs』『Fat Poppadaddy』『Anybody Could [Original Dialogue]』『Soul Flower』『Call Me Mister Tibbs (Main Title)』『Black Cherry』『Do It Properly [Original Dialogue]』『Family Man』『Side Pocket』『Why, Daddy?』『Wasting Time [Original Dialogue]』『Call Me Mister Tibbs (End Title)』。
物語の舞台がアメリカ南部であるが、その雰囲気をジャズが見事に醸し出している。サウンドを聴くだけで、アメリカ南部にやってきたような気にさせてくれるが、Q・ジョーンズは良い仕事をしています。
映画だけでも十分堪能できる作品であるが、サントラ盤を聴くことで、より世界観が広がることになり、物語の舞台の雰囲気を深き堪能できる。ということで、本作はサントラ盤の方も聴くべき作品である。また、本サラバンは映画のサウンドトラックというだけでなく、ジャズ・アルバムとしてもン精度の高いものである。ジャズに疎い方も、本作をきっかけにジャズの世界に足を踏み入れてもよろしいかと...
In the Heat of the Night/They Call Me Mr. Tibbs
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Beyond
- 発売日: 2002/01/08
- メディア: CD
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