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ケータイ刑事銭形泪24話(2nd.11話)[裏ネタ編]PART 5 [ケータイ刑事]

5回目となる「銭形泪・2nd.11話(通算では24話)」の「雨音は殺しの調べ ~男子三楽坊殺人事件」の「裏ネタ編」ですが、今回はこの事件の動機にも繋がった「印税」について、真犯人がこれを出来るということで、「読唇術」について、そして高村さんが口にした「サボタージュ」について記します。(「印税」については「・3話[裏ネタ編]PART 3」で記しているが、それをベースに加筆しました。)

尚、約2年11ヶ月前のBS-iでの再放送時に記した本編について記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。

印税」:著作物(書籍や音楽など)の著作権者に対して、その売上高に応じて支払われる対価のことである。英語では「Royalty」と言う。「印紙税」の略称に由来してこの呼び名がされているが、税金の種類ではない。

書籍の場合は、書籍の定価と販売部数に基づいて、一定の歩合が著作者に支払われるが、印税は10%というのが一般的である。(出版社や著作者に応じて、それ以下になる場合や、それ以上になる場合がある。)

音楽の場合は、歌唱印税と著作権印税があり、前者はその曲の歌唱者、演奏者に支払われる物である。売り上げの1~2%と言うのが標準的であるが、当然のように上下する場合もある。一方、後者は、曲の作曲者や作詞者に支払われるものであり、売り上げの6%というのが標準的である。但し、作曲者、作詞者それぞれに支払われ、更には音楽出版社にも分売されるため、作詞者、作曲者にそれぞれ支払われるのは売り上げの1.5~2%程度となる。(作詞と作曲の両方を同じ人が行った場合は3~4%ということになる。)

ヨーロッパでは19世紀初頭に導入されたが、日本では19世紀末の1886年に導入されたのが最初とされている。(小宮山天香の訳本「慨世史談 断蓬奇縁」(エルクマン・シャトリアンの「マダム・テレーズ」を翻訳したもの)が最初の印税契約がされた本とされている。)

読唇術」:相手の唇、顎、舌、喉などの動きから、その相手が話した言葉の内容を横取る技術であり、聾者のコミュニケーションの為の方法の一つである。(聾教育においては、口話法の中心となる。)但し、実際に使用する人たちの間では「読唇術」と呼ばれることは少なく、「読話」または「口話」と呼ばれるのが一般的である。

尚、同じく「どくしんじゅつ」と読むが、表記する漢字が異なる「読心術」(相手の顔の表情、筋肉の微妙な動き、運動などから、その相手の思念を感知する術。「テレパシー」の一つと勘違いされていることが多いが、「テレパシー」ではありません。)との違いは、「読心術」では実際に発声されていない相手の思念を読み取るが、「読唇術」では実際に発音された声を読み取るものである。

英語では「Lip Reading」と言う。(ちなみに、「読心術」は「Mind Reading」という。)

「読唇術」を発明したのはメルビル・ベル(電話の発明で知られるグラハム・ベルの父)である。メルビル・ベルは聾唖教育で大きな功績を残しているが、18世紀に彼が発明した「読唇術」は聾者のコミュニケーション方法として、手話と共に重要なものとなった。しかし、「読唇術」では、相手の話した言葉を完全に読み取ることは難しく、特に破裂音、閉鎖音(「P」と「B」、「T」と「D」、「K」と「G」)の識別が難しいことから、絶対的なものとはならず、「手話」が発展していくことになる。

日本には昭和初期になって紹介されるが、やはり完全に相手の話した言葉を理解することが出来ず、聾者のコミュニケーション方法としては「手話」が中心となり、「読唇術」は補助的なものという地位である。

ちなみに、読唇術によって、相手の話した言葉を同定できる確率は、30%~40%だとされている。(スパイ映画では「読唇術」が出てくることがあって、(ビデオ映像などを含めて)読唇術によって相手の会話を理解するという描写が見られるが、それはフィクションの世界での出来事ということであって、そんなに理解できるものではない。→「ゴルゴ13」がこの能力を持っているという設定のキャラクタとしては有名である。)

「読唇術」だけでは完全に相手の話した言葉を理解することは出来ないものの、他の方法と同時に使うことで、聾者にとつてはコミュニケーションを取るのに役立っていることだけは間違いのない事実でもある。ということで、この世には「100%という完全なものはない」ということを知る典型的な例の一つである、ということになる。

聾者に対して話をする機会があれば、出来るだけゆっくりと発声するようにしましょう。(当然、会話をしている聾者の気を引くような行動はしないように!)

サボタージュ」:労働者の争議行動の一つであり、仕事に従事しながらも、仕事を停滞させたり、作業能率を低下させることで、生産能力を意図的に落とし、企業主に損害を与え。これによって労働争議の解決を迫ることである。日本語的に言葉としては「怠業」と言う言葉がこれに相当する。尚、仕事を停滞させるやり方には、工場の生産設備・機械の破壊、毀損する積極的サボタージュというも含まれるが、日本では主に作業能率を低下させる消極的サボタージュが一般的である。(「ストライキ」は業務を停止するが「サボタージュ」は業務を停止しない。)

また、単に怠けること、サボることを言うが、「サボる」という言葉は「サボタージュ」が語源である。尚、「サボタージュ」はフランス語の「Sabotage」から来ている。英語の「Sabotage」は日本語で言う所の積極的サボタージュに該当し、「破壊活動をする」という意味である。(日本語で言う所の「怠業」(消極的サボタージュ)に相当する英語は「Slowdown」である。)

20世紀初頭、フランスで雇用者と争議中だった繊維工場の労働者たちが、労働者たちが履いている木靴(フランス語で「Sabot」(サボ)と言う。)を生産機械に投げ込み、機械を破壊したことに由来して「Sabotage」という言葉が生まれた、とされている。よって、元々は「破壊活動」という意味が中心であり、日本語の「サボタージュ」の主たる意味(=消極的サボタージュ)とは別物である。→元の単語の意味をマイルドにしてしまう日本語らしい所を象徴している単語の一つである。

 

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