LINDA RONSTADT『LIVING IN THE USA』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1978年に発表された彼女の12枚目のスタジオ・アルバムであり、'70'sを代表する女性ボーカル・アルバムの名盤として知られているアルバムである。(邦題は「ミス・アメリカ」)全盛期に発表されたアルバムでもあって、前作に続いて2作連続(通算では3枚目)で全米No.1の座を獲得する大ヒットとなった。(1位は1週のみでした。)また、1979年のBillboard年間アルバム・チャートでは41位にランクインしている。
収録曲は以下の全10曲である。『Back In The U.S.A.』『When I Grow Too Old To Dream』『Just One Look』『Alison』『White Rhythm & Blues』『All That You Dream』『Ooo Baby Baby』『Mohammed's Radio』『Blowing Away』『Love Me Tender』。
この中からシングル・カットされたのは5曲で、3曲が大ヒットを記録している。ロック・テイストの『Back In The U.S.A.』は最高位16位を記録、『Ooo Baby Baby』は最高位7位を記録すると共に、1979年のBillboard年間シングル・チャートでも77位にランクイン、『Just One Look』は最高位44位を記録している。また、プレスリーのカヴァーである『Love Me Tender』と、『Alison』もシングル・カットされている。
本アルバムからのお薦め曲は、彼女のイメージを変えた『Back In The U.S.A.』、本アルバムからの最大のヒット曲になった『Ooo Baby Baby』、プレスリーのカヴァーの『Love Me Tender』という彼女のキャリアにおいて重要な曲と、『When I Grow Too Old To Dream』『White Rhythm & Blues』という所をピックアップしておく。
当時の彼女は、カントリー系のシンガーという印象がまだ強かったが、ウエストコーストの蒼々たるミュージシャンに支えられ、アメリカンポップスの路線を突き進み、カントリー・シンガーというイメージから脱却することになったのが本アルバムである。また、この後に彼女が進んで行く「温故知新」路線の姿もあり、完全に新たな世界を突き進んでいく彼女の姿がここにある。また、ボーカル・アルバムとしても、聴かせるところはじっくりと聴かせてくれていて、完成度も高い。彼女の新しい世界をたっぷりと堪能できる名盤であり、聴いておきたいアルバムである。
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