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「THE INVISIBLE MAN」(1933) [映画(洋画)]

表題の作品は1933年の映画「透明人間」である。何度か映画化されているH・G・ウェルズの同名小説を原作とした映画作品の中で、初めて映画化された作品である。本作によって「透明人間」というモンスターも人気が定着することになった。

作品データを記しておくと、時間は71分、白黒作品である。原作はH・G・ウェルズ、監督はジェームズ・ホエール、脚本はR・C・シェリフとフィリップ・ワイリーの2人、撮影はアーサー・エディソン、特撮はジョン・フルトンである。そして出演はクロード・レインズ、グロリア・スチュアート、ウィリアム・ハリガン、ウナ・オコナー、E・E・クライヴ、ダドリー・ディッグス、ドワイト・フライ、ヘンリー・トラヴァース、ジョン・ピーター・リッチモンド、たちである。

青年科学者のジャック・グリフィンはクレンリイ博士の下で研究に没頭していたが、その研究中の薬に体を透明にするという作用があることを知った。で、その薬を飲んで自ら実験台になる。が、その薬には副作用があって、人を凶暴化させてしまう。で、姿を消したグリフィンはある寒村に現れた。が、その寒村では怪異な姿の怪物が暴れ回るという噂が立つ。やがて、それがグリフィンであり、彼は衣服を脱ぐと体が透明になった。彼は、元に戻る方法を研究しようとしたのだが、薬の副作用で凶暴になっていた。同僚だったケンプに協力させようとするが、ケンプが警察に密告したことで、怒り狂ったグリフィンはケンプを殺してしまい、透明になって逃亡する。が、雪が降り、体は透明になっても足跡が雪の上に残ってしまい、それを頼りに警察が追い、グリフィンは射殺され、息を引き取ると元の姿に戻ったのだった...

単なる凶暴なモンスターではなく、フランケンシュタインやドラキュラと同様に悲劇性を持っているからこそ、モンスターとしても栄えることになるが、今一つ、モンスターとしての角が小さいのが残念な「透明人間」である。が、設定上、見えないということになるため、映像化するのは色々と無理があるのでは、と言われただけに、本作が製作された当時としては、最高の特撮技術で見事に表現した。それから76年が経過しようとしているだけに、現在の映像技術と比べると幼稚な感じもするが、映画に於ける特撮技術を語る上では古典的名作として、忘れることの出来ない一編であるだけに、見ておきたい作品である。

尚、特撮技術の進歩もあって、後に何度も映画化されているので、見比べてみるのは楽しみの一つであもある。(特撮技術では進歩しているが、ドラマの悲劇性、描写ということでは本作の方が上である。)

 

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