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ケータイ刑事銭形愛22話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]

この記事が、本ブログの6000本目の記事となりました。(順番通りだと「邦画」になってしまうので、入れ替えることにして「ケータイ刑事」関係がその節目となるようにしました。)


2回目となる「銭形愛」の第22話「ひな人形連続殺人事件」の「裏ネタ編」は、前回の補足的な意味から、「左大臣と右大臣」についてと、物語の冒頭でちゃんと五代さんがいた場所である「神社」について、そしてこの物語の時節柄「ひなあられ」について記します。(「神社」については「・8話[裏ネタ編]PART 1」で、「ひなあられ」については「・11話[裏ネタ編]PART 4」でそれぞれ記しているが、今回はそれらをベースにして、加筆しています。)

尚、この物語について過去に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。

左大臣と右大臣」:共に、律令制度に於いて、司法、行政、立法を司る最高国家機関の役職で、長官の太政大臣に次ぐ役職である。太政大臣は平安時代以前は常設された役職ではなく、平安時代になって常設となる。太政大臣がいない場合(太政大臣は地位としては最高位であるが、職掌は無く、所謂「名誉職」ということで、功労者に対する待遇職である。)は左大臣が最高位の役職であった。

左大臣は、役職では最高位ではなくてNo.2であるが、事実上は行政の最高責任者である。また右大臣は左大臣の補佐という立場である。(左大臣がいない場合は右大臣が最高責任者となる。)→「左大臣」の方が「右大臣」よりも地位が上である。

尚、後に左大臣となった右大臣や、(名誉職である)太政大臣となった左大臣や右大臣もいる。(当然、右大臣を経験していない左大臣や、右大臣/左大臣を経験していない太政大臣もいる。)

設置されたのは645年であり、初代の左大臣は阿倍倉梯麻呂(「阿倍内麻呂」または「阿倍内麻呂」と表記される場合もある。)であり、初代の右大臣は蘇我倉山田石川麻呂(「蘇我石川麻呂」と表記される場合もある。)である。それぞれ空位であった時期もあるが、10世紀前半からは常設されることになる。尚、左大臣は、時には摂政や関白を兼務することもあった。また、室町幕府と江戸幕府の将軍が左大臣を兼ねていた時もある。(室町幕府、江戸幕府共に3人ずつの将軍が左大臣となっている。)一方、右大臣になった将軍は鎌倉幕府の三代将軍・実朝の1人である。

この制度は長々と続き、明治になっても続いていた。但し、1868年に公布された政体書からは、それまで続いていたものと名称は同じであるが、内容的には異なる。これは明治政府に設置された役職である。が、この制度は1885年に内閣制度が創設されたことで廃止になった。

ちなみに、最後の左大臣は有栖川宮熾仁親王、最後の右大臣は岩倉具視であるが、この2人は明治政府における左大臣、右大臣である。(その前の左大臣・島津久光と右大臣・三条実美も明治政府での左大臣と右大臣である。)律令制度での最後の左大臣は九条道孝、右大臣は大炊御門家信である。

神社」:日本固有の民族的信仰(戦前は「国家神道」と呼ばれたもの)に基づいて、神を祀るために作られた宗教的建築物のこと、及びその信仰の組織のことを言う。

古代からのものであるため、建築物は木造であり、その建物を含む神社の周囲には「鎮守の杜」と呼ばれる森林を設けるのが一般的である。(但し、現在の神社は、都市部では周辺開発によって森林が無くなっている神社もある。)そして神社を象徴する鳥居が神社の入口にある。これは神社の境内と俗界の境界を示すものである。

神社の起源は、磐座(いわくら)や磐境(いわさかい)のような神聖な場所に神籬(ひもろぎ)などの祭壇を設けて神を祀ったものとされている。祭祀は特定の一族が勤め、地域集団の基礎を作ったものとなる。その後、大和朝廷によって統一されていく過程で、各地にあった神社も整理統合されていくことになり、「国家神道」が生まれることになる。

「○○神社」という名称が一般的であるが、伊勢神宮のように「神宮」を名乗るもの、「出雲大社」のように「大社」を名乗るもの、「北野天満宮」や「太宰府天満宮」のように「天満宮」を名乗る神社もある。→「神宮」は天皇や皇室祖先神を祭神とする神社を指している。「大社」は、社格を「大・中・小」に分けた時、最も格上となる第1位の神社を指している。「天満宮」は菅原道真(=天満天神)を祭神とする神社を指していて、各地に多数ある。

尚、英語では「Shrine」または「Shinto Shrine」という。

ひなあられ」:漢字で記すと「雛霰」と記す。3月3日の桃の節句(雛祭)の時に供えられる節句菓子であり、あられのことである。材料は餅米であり、蒸した餅米を乾かしてから煎り、砂糖をかけて味付けをしたものである。(当然、和菓子の一つである。)

雛祭の時に菱餅や白酒を供物として供えるという風習は、ひなまちりが始まった平安時代から既に行われている。尚、このような供物のことを「節供(せちく)」と言い、これが「節句」の語源となった。

桃の節句は女児の安息を祈って行われる行事であり、雛に桃の花を飾り、供物として供えられるのは白酒、菱餅、あられ等である。その中の「あられ」を特に「ひなあられ」と言う。華やかな雰囲気を出すために、着色が行われることがあるが、その色は桃色、緑、黄色などである。

また、初節句に招いた人からお祝いを貰った場合、簡単なお返しを用意するのが礼儀であり、桃の節句の時のお返しとして最も多く使われるのが「ひなあられ」である。(他には菱餅、ちらし寿司が一般的なお返しである。)ちなみに、5月5日の端午の節句の場合のお返しは、ちまき、柏餅が一般的である。

また、言うまでもなく、3/3という日にちを表すものであることから、「春」の季語である。

 

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↓こういうものがありました。

↓季節的には外れていますが、「雛祭」以外に食べても何ら問題はありません。


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