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「若親分」(その5) [映画(邦画)]

今回は1967年に製作された3本の中から、シリーズ第6作と第7作の2本についてです。

シリーズ第6作若親分を消せ
作品データを記しておくと、1967年の大映京都の作品であって、時間は80分、監督は中西忠三、脚本は浅井昭三郎、撮影は今井ひろし、美術は太田誠一、音楽は渡辺岳夫である。そして出演は、市川雷蔵、藤村志保、柴田美保子、木暮実千代、千波丈太郎、五味龍太郎、平泉征、佐々木孝丸、草薙幸二郎、安部徹、鳳啓助、京唄子、戸田皓久、水原浩一、守田学、伊東光一、南部彰三、南条新太郎、木村玄、寺島雄作、杉山昌三九、橋幸夫、たちである。

南条武が刑務所から出た時に迎えに来た亡父の親友・三野組の弥五郎が、途中の汽車の中で何者かに殺された。手掛りは、短刀の鞘と弥五郎の最期の言葉「水上のよろい」だけだった。武は水上の料亭・観月楼の板前として、真相を追い始めた。狙いを付けたのは新興やくざ・鎧組だった。そんな中、料亭の女将・さだの息子・勝巳が海軍から戻ってきたり、海軍時代の親友・竹村少佐と会た武が街の芸妓・千代竜を救うための金策を頼んだりして、色々と動く。(千代竜は5年前の海軍粛正の際、責任を負って自害した秋月中佐の娘だった。)これらのことから、千代竜を狙っていた高利貸・佐藤は武のことが邪魔になり、勝巳を監禁する。武はこの知らせを聞くと、勝巳を救い出し、竹村少佐からの金が届いたことで千代竜を身請けし、さだの養女にする。が、鎧組は勢力を伸ばし、武の身の回りの人を襲う。そんな中、武は弥五郎を殺した男を突き止めた。それは鎧組三羽烏の一人の三田村だった。すると武は「南条組二代目」ということを公然と口にして、鎧組に立ち向かう。三田村と鎧を始末すると、千代竜には自分の本当の名前を隠したまま、水上を去っていった。

お馴染みのパターンで、武の海軍時代の出来事が絡めてある物語であり、本シリーズらしい一本である。

シリーズ第7作若親分兇状旅
作品データを記しておくと、1967年の大映京都の作品であって、時間は84分、監督は森一生、脚本は高岩肇、撮影は今井ひろし、美術は太田誠一、音楽は鏑木創である。そして出演は、市川雷蔵、江波杏子、葉山葉子、都はるみ、藤巻潤、渡辺文雄、垂水悟郎、永田靖、五味龍太郎、丸井太郎、仲村隆、加藤嘉、島田竜三、平泉征、石黒三郎、高杉玄、南条新太郎、玉置一恵、越川一、浜田雄史、橘公子、たちである。

武の海軍時代の親友・高木少佐が自決した。武志はその謎を解くために軍港に近い港町にやってきて、調査を始める。武は、かつて自分の部下だった金杉の運送会社や、土建屋の小山組の女親分・千代子が絡んでいると睨み、それらの周囲から調べ始める。やがて、千代子の背後には町のボス・土屋子爵がいること、金杉が東西汽船の社長・丸尾と繋がっていることが分り、事件の姿が見えてくる。丸尾は高木の紹介で買った汽船を使って武器密輸を行っていて、満州や蒙古の軍閥を戦わせて武器を撃って大儲けをしようとして、それに利用されたと知った高木は自決したのだった。事件の全貌を知った武に対して金杉は町を去るように脅すが、武は黙っていなかった。海軍の親友・井川少佐に連絡し、金杉を斬った武。金杉は死の間際に、黒幕の正体を語って息絶える。黒幕は政界の黒幕であり、武は単身で殴り込みをかけ、死の商人や黒幕たちを片付けていく。全てを片付けると、海軍に迷惑を掛けないように、やくざ同士の争いということにして武は自首していった...

自分がいた海軍だけは悪いものにしないというのはいつもの通りであるが、ここまで徹底していると逆に気持ちも良くなってくる。が、余りにも海軍時代の人脈がありすぎるように感じてしまうのもまた事実であって... まあ、そういう1本ということである。

 

若親分を消せ [VHS]

  • 出版社/メーカー: 大映
  • メディア: VHS

若親分兇状旅 [VHS]

  • 出版社/メーカー: 大映
  • メディア: VHS

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