SSブログ

ケータイ刑事銭形泪26話(2nd.13話)[裏ネタ編]PART 7 [ケータイ刑事]

7回目となる「銭形泪・2nd.13話」の「さよなら、柴田さん ~無差別爆破事件」の「裏ネタ編」ですが、今回は劇中に出てきた小物関係特集ということで、「紙芝居」について、「ニッパ」について、「リード線」について、そして「解体」について記します。

尚、約2年11ヶ月半前のBS-iでの再放送時に記した本編について記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。

紙芝居」:物語の筋を追って描いた複数枚(10枚程度というのが一般的な数量である。)を一組とした絵を、演者の台詞に合わせて順番に見せていく演芸である。この演芸は日本独自のものであって、明治中期に生まれ、大正時代に認許は串田ものと、昭和初期に生まれ、子供たちに大人気を得ることになったものとがある。

大きく分けると2種類の「紙芝居」がある。まずは明治時代の中期に、立絵(たちえ)と呼ばれる紙人形を表裏貼り合わせたものを用いた紙人形による芝居が寄席で演じられ、これを「写し絵」または「紙芝居」と呼ばれた。(第一の「紙芝居」である。)これは大正時代まで続いたが昭和初期に消えてしまうことになる。

続いて昭和初期に、平絵(ひらえ)と呼ばれる絵物語形式の紙芝居(第二の「紙芝居」であって、「立絵」による紙芝居とは完全に別物である。)を浅草の芸人・永松武雄が作り、上演し、更に「黄金バット」の登場で子供たちの間で大人気となる。この時期は、映画がサイレントからトークーに変わり、弁士たちが仕事を失い、紙芝居に転向していったこともあって、大きく伸びていくことになる。第二次大戦を挟んで、戦後、再び人気を博することになるが、テレビの登場と普及によって消えていくことになった。(テレビは、登場した当時、「電気紙芝居」と呼ばれていた時期がある。)

現在、演芸としての紙芝居は廃れているが、一般の人が趣味の世界の一つとして作るものになっている。(絵を描くのと、物語を語るという2つの楽しみが出来ますからね...)ということで、現在は「紙芝居」と言うと、この「平絵」と呼ばれるものを指して言う。

昭和初期の紙芝居は、水飴などの駄菓子を子供たちに売って、ある程度の子どもが集まると拍子木を打って紙芝居を始めた。が、紙芝居を見せるよりも駄菓子を売ることが目的となり、内容の方は低俗、俗悪、エロに走ることになり、子供たちの間では人気があったが、親からは批判的に扱われた。そして太平洋戦争の時代には国策として軍国紙芝居が作られることになった。

戦後は、GHQが軍国紙芝居を取り締まることになった。また、娯楽が何もないこともあって、昭和20年代は街頭紙芝居を中心に最盛期を迎えることになるが、やはり内容の方に対して「低俗、俗悪」というクレームが付き、条例での規制することになり、業界も自主規制を導入することになる。(が、こういう規制は文化としては衰退させていくことになる。)やがて、テレビ放送が始まると、街頭テレビに人気の座を奪われ、過程に普及していくと、もはや演芸とは成立せずに廃れていき、それ以降は「手作り紙芝居」という形で一般の人が作り続けていくという形で今日に至っている。

「ケータイ刑事」に於いては、「M1」の冒頭で紙芝居屋のおじさんが子供たちの前で「ケータイ刑事」の紙芝居をやっていました。(流石に、「紙芝居」でTVシリーズの1話をというのは苦しいのでしょうが、そういう物語は生まれていない。しかし、物語の一部分で「紙芝居」的な演出が行われている物語は複数あります。)

ニッパ」:針金や各種線材(リード線、電線など)を切断するためのペンチ状の形状をした工具であり、ハサミの一種である。英語では「Nipper」という。電気工作を行う場合は必需品である。

切断する対象物に応じて、何種類かのニッパがある。針金など、固い線材を切断するためには、刃先がしっかりしていないと、直ぐに刃こぼれして使い物にならなくなってしまうため、頑丈に作られたもの(「硬線ニッパ」と言う。)があり、これはペンチにも同じ役割を果たすようなものもある。一般的に「ニッパ」と呼ばれるものは、固い線材ではなく、リード線や電線などを切断するのに使用されるものを指している。また、その中には、電線の被服だけをカットして、導線部分を剥き出しにするために、刃の中央部分に小さな穴が開いているものがある。ニッパを中心としたものは、その穴は大抵1つであるが、線材の太さに応じて異なる大きさの穴があるものもあり、「ワイヤーストリッパー」と呼ばれる工具がある。これも「ニッパ」の仲間であるが、線材の太さに応じて被服だけをカット出来るので便利である。(熟練者だったら、ニッパで被服だけをカットすることも出来るが、素人だったら、被服だけをカットするのは難しく、内部の電線を傷つけてしまうのがオチである。ゆって、電気工作をする場合はワイヤーストリッパーを用意しておきましょう。)

更に、電気工作よりも精密な電子工作をする際に使用される「精密ニッパ」は、より細かく小さいものを切断するのに使用される。

電気関係以外でも、プラモデル作成用として、プラスチック部品を切断する「プラスチックニッパ」と呼ばれるものもある。

尚、「爪切り」のことを英語では「Nail Nipper」と言うこともある(普通は「Nail Clipper」と言いますが...)が、「Nipper」という言葉は、物を切断するための道具であれば広く使われている言葉でもある。

また、日本ビクターのロゴになっている、「蓄音機に耳を傾けている犬」があるが、その犬の名前は「ニッパー(Nipper)」である。原画はイギリスの画家・フランシス・バラウド1889年に画かれたものであり、それから1世紀を超える歴史がある。

フランシスの兄・マークが飼っていた犬で、マークの死後、フランシスが引き取り育てていた。ある日、マークの声を吹き込んであった蓄音機でマークの声聴かせると、犬のニッパーが懐かしそうに聴き入った。これに感動したフランシスが直ぐに絵にしたものが原画である。但し、原画の蓄音機は、エジソンが発明した円筒式の蓄音機であったが、後にその部分だけがベルリナーの発明した円盤式蓄音機に書き改められている。

ちなみに、ニッパーはフォックス・テリアである。

リード線」:電気部品(電子部品を含む)の電極同士を接続して電気回路を構成するために使用される線材のことである。と言っても、現在の電気製品の電気回路(電子回路)は、プリント基板に回路が構成されていて、そこに各部品が半田付けされているため、部品間を接続するリード線は殆ど無く、基板間の信号の受け渡しや電源を供給するためのリード線があるというのが一般的である。

リード線は、細い導線をある程度の本数を束にして、それを絶縁体であるビニール系の被服で覆ったものである。が、中には高周波信号の伝送を行うため、同軸ケーブルのように、信号線をシールドした構造のリード線が使われることもある。

理論上は、リード線は完全導体であり、電気抵抗は「0」、リアクタンスも「0」であるが、実際のリード線は微小な抵抗値を持っていて、リード線の配線の仕方によって、かなりの値のリアクタンスも持つ。そのため、出来るだけリード線の使用を避けるように、各部品間の距離を縮め、基板内にこれらが出来るだけ小さくなるように部品を配置するように工夫されている。

常温でも超伝導を起こす物質が作られ、それをリード線に使用したら、そのような心配は無くなるのだが、常温超伝導体というものは現時点では無い。(常温超伝導と言っても、電気製品の使用環境を考えると、装置の発熱もあるため、少なくとも50゜C以上の温度環境で超伝導が起こる必要がある。)

時限爆弾が登場する物語では、必ずリード線が使用されていて、しかも複数本のリード線があり、その中のどれか1本を切断したら爆弾は解除でき、間違ったものを切断すると爆発する、というのがお約束になっている。が、電気回路ということを考えると、他にも時限爆弾を解除する方法はいくつか考えられるのだが、そういう物語は生まれませんね。(まあ、ある程度の電気回路に関する知識があれば、誰でも気がつくことであるが、知識がないと、さっぱり分からないだけに、一般大衆向けにはならないものとなってしまいますが...)

解体」:1つに纏まっているものをバラバラにすること、またはバラバラになることを言う。また、生物を対象にした場合は解剖することや、調理する場合では「捌く」ということを意味し、物の場合は分解するということも含まれる。

この物語では、対象が爆弾であったため、物ということで、バラバラにすることを意味する。尚、爆弾が爆発して、爆弾自体が(物理的に)バラバラになっても、その場合は「解体」とは言わない。(これは当たり前のことですが...)

 

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX II

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX II

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD

↓「紙芝居」をいくつか

くれよんさんのけんか (童心社のベスト紙芝居 かみしばいがはじまるよ)

くれよんさんのけんか (童心社のベスト紙芝居 かみしばいがはじまるよ)

  • 作者: 八木田 宜子
  • 出版社/メーカー: 童心社
  • 発売日: 1975/12/01
  • メディア: 大型本

こねこのしろちゃん (童心社のベスト紙芝居 どうぶつれっしゃ)

こねこのしろちゃん (童心社のベスト紙芝居 どうぶつれっしゃ)

  • 作者: 堀尾 青史
  • 出版社/メーカー: 童心社
  • 発売日: 1983/04/01
  • メディア: 大型本

月のうさぎ (寂聴おはなし紙芝居)

月のうさぎ (寂聴おはなし紙芝居)

  • 作者: 瀬戸内 寂聴
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 大型本

↓参考まで

紙芝居の演じ方Q&A

紙芝居の演じ方Q&A

  • 作者: まつい のりこ
  • 出版社/メーカー: 童心社
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 単行本

紙芝居昭和史 (岩波現代文庫)

紙芝居昭和史 (岩波現代文庫)

  • 作者: 加太 こうじ
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2004/08
  • メディア: 文庫

↓ニッパをいくつか

クラフトツール 薄刃ニッパー(ゲートカット用) 74035

クラフトツール 薄刃ニッパー(ゲートカット用) 74035

  • 出版社/メーカー: タミヤ
  • メディア: おもちゃ&ホビー

クラフトツールシリーズ No.1 精密ニッパー

クラフトツールシリーズ No.1 精密ニッパー

  • 出版社/メーカー: タミヤ
  • メディア: おもちゃ&ホビー

クラフトツールシリーズ No.45 モデラーズニッパー

クラフトツールシリーズ No.45 モデラーズニッパー

  • 出版社/メーカー: タミヤ
  • メディア: おもちゃ&ホビー

ベビーニッパー バネ付 110mm

ベビーニッパー バネ付 110mm

  • 出版社/メーカー: ミネシマ
  • メディア: おもちゃ&ホビー

good ニッパー YN-22

good ニッパー YN-22

  • 出版社/メーカー: 太洋電機産業
  • メディア: ホーム&キッチン

good ワイヤーストリッパー YS-3

good ワイヤーストリッパー YS-3

  • 出版社/メーカー: 太洋電機産業
  • メディア: ホーム&キッチン


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:テレビ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

「若親分」(その5)銀河鉄道999#112 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。