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「JESSE JAMES」 [映画(洋画)]

表題の作品は1939年のアメリカ映画「地獄への道」である。邦題では分かりづらいが、原題を見たら一発で分かるように、本作は西部にその名を轟かせたジェシー・ジェームズの半生を描いた作品である。(言わずと知れた19世紀の西部におけるアウトローで、数多くの列車強盗、銀行襲撃を行い、名前が知れ渡った。)

尚、翌年の1940年には本作の続編「地獄への逆襲」(原題:THE RETURN OF FRANK JAMES)が製作され、1957年には本作のリメイク作「無法の王者ジェシイ・ジェイムス」(原題:THE TRUE STORY OF JESSE JAMES)が製作されている。

作品データを記しておくと、時間は107分、白黒作品である。監督はヘンリー・キング、脚本はナナリー・ジョンソン、撮影はジョージ・バーンズ、音楽はルイス・シルヴァースである。そして出演は、タイロン・パワー、ヘンリー・フォンダ、ジョン・キャラダイン、ランドルフ・スコット、ナンシー・ケリー、ヘンリー・ハル、ブライアン・ドンレヴィ、ジェーン・ダーウェル、ロン・チェイニー・Jr.、たちである。

南北戦争終結後のアメリカは、西へ西へと開拓が進んで行く。鉄道も西に延びていくが、その中には土地の買収で悪徳業者が絡んでいて、ただ同然の値段で農民たちの土地を買い漁っていく。ジェームズ農場も、ただ同然の値段で買収され、母親は殺されてしまう。ジェシーとフランクの兄弟は、鉄道会社への復讐のために列車強盗団を組織して、鉄道が開通すると列車を襲った。鉄道会社の方は取り引きを持ちかけてくるが、それも罠であり、彼らは次々と列車を襲うようになる。5つの州にまたがって荒らす彼らに、ミズーリ州知事は懸賞金を掛けるが...

本作は、ジェシーに対して同情的に描いていて、鉄道会社の悪行に対して過去の復讐のために、という視点を強調して描いている。そのため、一般的に知られているジェシー・ジェームズの姿とは違っている様に感じられる。とは言っても、1つの事柄でも視点を変えると、全く違ったものになるだけに、こういう作品もまた宜しいかと...(一時期、ジェシー・ジェームズは農民たちから英雄扱いされていた時期があるが、そういう時代を中心に捕らえたら、本作のような作品になるのでしょうね。)

尚、本作は白黒作品であるが、後に着色されてカラー作品となったものが存在していて、DVDでリリースされているものは着色されてカラーとなった作品の方である。(日本での劇場公開は白黒であった。)

 

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