ケータイ刑事銭形泪27話(2nd.14話)[裏ネタ編]PART 6 [ケータイ刑事]
6回目となる「銭形泪・2nd.14話」(通算では27話)の「BS初のミュージカル!! ~歌って踊って殺人事件(前編)」の「裏ネタ編」は、前半の物語で起きた事件で泪ちゃんに対してヒントになった小物関係から「形状記憶シャツ」について、「使い捨てカイロ」について、そして「手ぬぐい」について、「冷却スプレー」について記します。尚、「使い捨てカイロ」については「泪・12話[裏ネタ編]PART 5」で「カイロ」について記しているが、それの変形ということで、一部をそのまま使って、全体的には加筆しました。
尚、約3年前になるBS-i(当時)のこの物語の再放送時に記した記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「形状記憶シャツ」:「形状記憶」とは、形状を変化させても、ある一定の温度以上になると、元の形に戻る現象のことである。金属(「形状記憶合金」)や樹脂(「形状記憶樹脂」)でこのような性質を持つものがあって、それらが応用製品として登場している。
「形状記憶合金」としては、チタン-ニッケル合金、銀-カドミウム合金などがあり、「形状記憶樹脂」としてはトランスポリイソプレン・ポリノボルネンが知られている。
これらは比較的新しく、形状記憶合金が知られるようになったのは1950年代で、研究が進んで応用製品が登場したのは1980年代になってからである。現在では医療用器具に応用製品が登場している。(それ以外の分野でも、アイデアは豊富に出されている。)
但し、元の形に戻ると言っても、金属の結晶構造が変わってしまうような変形(例えば亀裂が入る、切断など)をした場合は元の形には戻らない。また、金属が溶けるような高温まで加熱しても、記憶したときの形状の結晶構造が壊れるため、元の形には戻らない。(これは「形状記憶樹脂むにおいても同様である。)
「形状記憶シャツ」とは、そのような特性を持つ樹脂を繊維に加工して作ったシャツである。ワイシャツが販売されているが、選択をして乾かすだけで、ほぼ元の形状に戻るため、型くずれをしないというメリットがある。普通のワイシャツだと、洗って乾かしてもしわが付いてしまい、アイロン掛けが必要となるが、アイロン掛けの手間を省くことが出来る。(但し、しわ1つない元に戻るという訳ではないので、選択の度とは言わないが、やはりアイロン掛けを行った方がよい。)
ワイシャツをクリーニングに出すのにかかる費用を考えると、形状記憶シャツを使うと、それを節約することが出来ることから、注目されている。(但し、当然ながら普通のワイシャツよりは高価であり、ある程度の使用をして、ようやく元が取れることになる。)
「使い捨てカイロ」:「カイロ」とは、懐中に入れて暖を取る道具である。(漢字で表記すると「懐炉」。)歴史は意外と古く、江戸時代前半の元禄期(17世紀終盤)に遡る。それまでは温石(おんじゃく)と呼ばれる「暖めた石を真綿や布でくるみ、それを懐に入れる道具」が使われていたが、それらに代わって使われるようになったものである。
構造は、金属などで作った容器の中に懐炉灰(木炭と保温力の強いナスの茎などの灰を混ぜたもの)を入れ、それに火を付けて密閉したものが最初の懐炉であった。大正末期になると、イギリスに登場したプラチナ触媒式ライターを参考にして、プラチナの触媒作用を利用し、気化したベンジンをゆっくりと酸化発熱させる懐炉が発明され、これが「ハクキンカイロ(白金懐炉)」として1923年に登場する。戦時中はベンジンの供給問題もあって、軍では広く利用されることになったが、一般にはまだ普及せず、一般に普及するようになるのは戦後になってからである。
「使い捨てカイロ」が登場するのは更に時間が必要で、1970年代になってからである。紙、もしくは不織布で出来た袋の中に鉄粉を入れたものであって、鉄粉が空気中で酸化発熱することで熱を得るものである。鉄が発熱体となり、水と食塩が触媒となり、空気中の酸素と鉄が化学反応を行うことになる。また、水を吸収する目的で吸水剤もこれらの材料の中に混ぜられている。
鉄(鉄粉)が化学反応をすることで熱が得られるが、反応してしまうと酸化物質になり、再び同じことが起こらなくなるため、一度きりの使用、すなわち「使い捨て」ということになる。(ある意味では、「使い捨て時代」を象徴するものの一つと言うことにもなる。)1978年に日本で登場(ロッテ電子工業の「ホカロン」)し、それ以後、使いやすいことと価格が安いことから広く普及し、現在では「懐炉」というとこれが最も需要が多いものとなった。
使い捨てカイロは、構造が簡単、各種原料が安価、火を用いない、最高温度は80゜C程度までしか上らないため安全性が高い、使用方法が簡単、持続時間が1日の使用時間に適している(半日から20時間程度である。)など、使いやすいものになっている。→酸素との化学反応によって熱を生じるが、特殊環境(酸素濃度が特別に高い環境)では、化学反応のスピードが速くなるため、場合によっては炎がでるような高温になる可能性があるので、そういう場所での使用は厳禁である。
近年では「使い捨て」ということで使用後はゴミになってしまうだけということで、問題視されるようになっていて、繰り返し使用が可能という新しい懐炉(充電式の電子回路)が登場している。資源のことを考えると、回収システムでも確立しないと、「使い捨てカイロ」も過去のものになつてしまうかも...???
ちなみに、「懐炉」は冬の季語であるが「使い捨てカイロ」はこれだけで8文字になることもあって、季語ということにはなっていない。
「手ぬぐい」:漢字で記すと「手拭」または「手拭い」。英語では「Towel」ということで「タオル」と区別されていない。尚、同じ漢字で送り仮名が異なる「手拭き」(または「手ふき」と表記する場合もある。)とは別物である。→「手拭き(手ふき)」は手を拭く布、または紙であり、一般的には「おしぼり」と呼ばれるものである。
体を拭いたり、頭のかぶり物にするのに使用する平織りの布である。現在では木綿が一般的であるが、古くは麻が使われていた。長さは3尺、6尺、9尺で幅は1尺程度というのが一般的な大きさである。このサイズは江戸時代にこれが広く普及するようになった頃からの寸法であり、当時の長さ・尺貫法が元になっているものと思われる。(6尺と9尺のものは体を拭く用途ではなく、かぶり物用である。→ハチマキにしたり、祭の時などに使われる。)
起源ははっきりしないが、江戸時代には広く普及していたことから、それ以前であることだけは確かである。麻の平織りの布で、白で無地だったのが、江戸時代には染色の技術が発達したこともあって藍色に染められたもの、赤色に染められたものなどがある。また、素材も麻から木綿が主流になった。
日常生活にはなくてはならない万能布というようなことになったが、明治以後、西欧から「タオル」と呼ばれる同じ用途の布が入ってきたことで、「体を拭く」という用途での需要は減少したものの、タオルのような生地にはない平織りならではの良さがあって、それ以外の所ではやはり広く利用されている。また、体を拭くという用途では、ハンカチやタオルとすみ分けられて使用されている。
また、手ぬぐいはちょっとした贈答品として配布されることの多い日用雑貨であって、商店がサービスで配ったり、ちょっとしたイベントの商品(参加賞と言うことが多いようですが...)として配られたりしていることも多い。(タオルも「配る」ということでは同様ですが...)
「冷却スプレー」:「スプレー」とは、圧縮した空気または高圧ガスを用いて、液体を霧状、または泡状にして噴霧する装置のことである。日本語では「噴霧器」と呼ばれている。これらの中でも、高圧ガスを用いて缶に液体を入れた「缶スプレー」は様々なものが商品化されている。「冷却スプレー」もその中の1つである。
冷却スプレーは、冷媒を噴霧することでその部分を冷却する目的のものである。大きく分けて、医療用の冷却剤と、産業用の冷却剤とに分けられる。(両者とも広く市販されているものなので、入手することは比較的容易である。)とは言っても、原理としては同じである。使用している冷媒の違いで冷却温度が異なってはいますが...
医療用のものは「アイシング」「冷湿布」などで使用されるものであり、負傷した時に体のその部位を冷却して筋肉痛や疲労蓄積の軽減、止血などがその目的である。スポーツにおいて、打撲した場合(例えば、野球でデッドボール(死球)を受けたときなど)には、当たり前のように使用される応急処置の一つである。
産業用では、電子部品の環境実験のために、特に特定のLSIやICのみを強制的に冷やしたり、一瞬で温度を下げたい時などに使用される「Q冷」と言われる冷却剤(冷却スプレー)が有名である。→ノズルの先端にアタッチメントを取り付けて、局部的に冷やそうとすると、10秒もあれば「-40゜C」ぐらいまで冷却させることが可能である。(医療用よりは撃っている場所は限られることになるが、電気店の電子パーツ売り場に行けば、大抵は販売している。)
原理は、冷媒を冷やしたい部分に噴霧し、冷媒が目的の部分から熱を奪って冷やすというものである。(冷媒は熱を奪うことで自身は気化し、熱を奪われた方は温度が下がる。すなわち冷却されることになる。)これらの原理は、冷蔵庫やエアコンでも利用されている。
歴史的にはアンモニアが冷媒として使われていたが、独特の臭いがあることと、爆発・燃焼の危険があるということで、それらの危険のないフロンが広く使われることになった。しかしフロンは地球のオゾン層を破壊することが分かり、代替フロン(HFCなど)がこれに取って代わることになる。が、今度はそれが、オゾン層に対しては問題無くても地球温暖化ということでは悪影響があるということで、使用が禁止され、近年ではイソブタンや二酸化炭素、または再びアンモニアが使用されるようになっている。
「冷却スプレー」はそれを噴霧した所の温度を下げるものであるが、使用方法ほ間違えると、とんでもない事故に繋がる可能性がある。それは、(人体を)冷やしすぎることによって凍傷を引き起こす可能性があるということである。また、瓶などの中に噴霧して冷媒を閉じ込めて蓋をすると、その時は瓶の中は温度が下がっているが、温度が室温に近づくと温度が上昇し、空気が膨張するので爆発の危険がある。よって、「冷却スプレー」の使用は十分注意して行うと共に、イタズラに使うということは絶対に止めましょう。
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