「THE KING OF KINGS」(1927) [映画(洋画)]
表題の作品は1927年の映画「キング・オブ・キングス」である。イエス・キリストの生涯をスペクタクルとして描いた作品である。34年後の1961年にニコラス・レイ監督によってリメイクされることになる(邦題は「キング・オブ・キングス」と同じであるが、原題は定冠詞の「THE」が無くなり、「KING OF KINGS」となっている。→一応、リメイク作と区別するために、製作年も表題に記すことにしました。)が、サイレント時代の大作として蘇の評価は変わることのない大作である。(歴史スペクタクル作品を数多く手掛けてきたセシル・B・デミル監督らしいところである。)
作品データを記しておくと、時間は112分、モノクロのサイレント作品である。(「復活」のシーンのみテクニカラーとなっているフィルムもある。)原作と脚本はジャニー・マクファーソン、監督はセシル・B・デミル、撮影はペヴァレル・マーレイ、音楽はヒューゴ・リーゼンフェルドである。そして出演は、H・B・ワーナー、アーネスト・トレンス、ジャクリーン・ローガン、ジョセフ・シルドクラウト、ヴィクター・ヴァルコニ、ロバート・エディソン、ウィリアム・ボイド、ドロシー・カミング、ジェームズ・ニール、たちである。
物語は聖書に記されているものをベースにしたものであって、特に説明の必要もないでしょう。兎に角、功みに映像化して大作として仕上げられている。80年以上昔の作品であるため、映像の技術レベルは現在と比べると足元にも及ばない所があるが、カット割りをはじめとする撮影技法は決して劣っているものではなく、スケール豊かに描かれている。また、出演者たちも熱演していて、素晴らしい演技を見せている。
幾多の奇跡を起こしたイエスだったが、それらの奇跡は富と権力を握っている者たちにとっては脅威であり、安息日を汚したという理由でイエスを迫害していく。そんな中、12人の使徒たちと共に行動するイエスは、ユダの裏切りによって捕らえられ、裁かれて死刑が宣告されて...
1961年のリメイク版も評価されているが、それを見る前に見ておきたい1本である。(時には、サイレント映画を観るというのも良いもんですよ。)
↓1961年のリメイク版はこちら
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