SSブログ

「悪名」(その3) [映画(邦画)]

今回は、1961年のシリーズ第2作について記します。尚、前作と本作の物語を再構築したものが1974年に勝プロで製作された本シリーズの第16作である。

シリーズ第2作続悪名」(1961年)
作品データを記しておくと、1961年の大映京都の作品で、時間は93分、原作は今東光、監督は田中徳三、脚本は依田義賢、撮影は宮川一夫、美術は内藤昭、音楽は伊福部昭である。そして出演は、勝新太郎、田宮二郎、中村玉緒、水谷良重、長谷川季子、浪花千栄子、中村鴈治郎、山茶花究、南都雄二、山路義人、上田吉二郎、浦路洋子、藤原礼子、須賀不二男、永田靖、荒木忍、藤山浩二、水原浩一、羅門光三郎、玉置一恵、東良之助、石原須磨男、藤川準、毛利郁子、近江輝子、浜世津子、小林加奈枝、小松みどり、滝のぼる、加賀美健一、清水明、大杉潤、岡本幸三、木村玄、谷口昇、丸凡太、たちである。

満州事変の頃、大阪・河内に戻った朝吉は、吉岡親分を見舞い、そこの居候であり、貞の弟分・河太郎を預かる。河太郎と女房・チェリーが難波新地の親分・源八に欺された経緯を知った朝吉は、単身で源八の家へ乗り込んで勘定を取り立てた。更に、吉岡親分を窮地に陥し入れた松島長五郎の非道に怒り、貞と共に殴りこみをかけ、長五郎を半殺しにした。朝吉は足を洗うつもりだったが、朝吉の度胸に惚れ込んだ松島一家の元締から、長五郎の縄張りとその子分たちを押しつけられてしまう。売り出し中という状況になった朝吉、源八が挑戦状を叩き連れてくるが、その結果、源八の縄張りと子分たちも預かることになる朝吉。そんな中、東京で男に捨てられた琴糸がやってきて、朝吉は琴糸を故郷に帰してやる。大阪に戻った朝吉は、チェリーの足抜きの件で新興やくざ・カポネ一家と対立する。松島の元締は、朝吉の利用価値は薄れたとして助っ人を断り、朝吉は自分たちだけで決着を付けようとする。そんな時、朝吉に召集令状が届く。朝吉は意を決して組を解散し、個分たちを正業につかせるよう訓じる。が、貞がチンピラに刺されて死んでしまい...

モートルの貞が刺殺される雨中でのシーンはあまりにも有名であり、このシーンを見るためだけでも見ておきたい作品である。(日本映画史に残る名シーンである。)また、キャスティングの方でも面白いことになっていて、中村玉緒の父・中村鴈治郎が存在感を見せているのだが、彼が朝吉に目をかけるというのは、娘・中村玉緒の夫・勝新太郎に対してと考えると、色々と考えてしまえるだけに、面白いところでもある。

物語の方は、前作よりも奥深く、細かい所までしっかりと描かれていて、完成度も高くなっている。元々は本作で終了となってシリーズ化する予定は無かったため、この物語で全ての物語に決着をつけるつもりで作られているのだが、それだけに実に良い感じで終わっている。(本作がヒットしたことから、急遽シリーズ化されることになって、次作・第3作からはモートルの貞に変わって、弟・清次が登場することになる。)

勝新太郎と田宮二郎にとっては出世作でもあるだけに、しっかりとチェックしておきたい作品である。

 

続・悪名 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD

 

↓本作を含むBOXです。(上は第5作まで、下は第15作までがセットになっています。)

悪名 DVD-BOX・第一巻

悪名 DVD-BOX・第一巻

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD

悪名 DVD-BOX

悪名 DVD-BOX

  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • メディア: DVD


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。