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ケータイ刑事銭形舞4話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]

銭形舞[裏ネタ編]」の増補を行っているが、今回からは第4話の「暗闇の惨劇! ~陰陽師殺人事件」に突入です。今回はこの物語に登場した人物名について記します。この物語では全て(現代の)陰陽師の人物名であったが、これらは日本史に出てくる歴史上の人物名である。ということで、それらの歴史上の人物について記します。登場するのは「西郷隆盛」「松平家康」「安倍晴明」「木下ねね」の4人です。

また、この物語について記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。

西郷隆盛」:幕末から明治初期の武士、軍人、政治家である。「維新の三傑」の1人として、盟友・大久保利通、長州藩の木戸孝允と共に知られている。1827年、薩摩藩・下級藩士・西郷吉兵衛隆盛の長子として誕生する。彼もまた色々と名前が変わっている人物である。また、没したのは1877年である。但し、本名は「隆永(たかなが)」であって、「隆盛」というのは父の名前である。

幼名は小吉で、元服して「吉之介隆永」と名乗る。1853年に祖父や両親の死によって家督相続を許可されるが、この時に「善兵衛」と改名する。島津斉彬に認められて登用されていき、1855年に西郷家の家督を継いだ時に「吉兵衛」に改名する。斉彬の死後、色々とあって負われる身となり、捕吏の目を誤魔化すために「西郷三助」と藩の命令で改名させられた時期がある。遠島されたこともあって、鹿児島に戻った1862年、生きていることが幕府に発覚しないように「大島三右衛門」と名乗る。更に、寺田屋騒動の前に捕らえられ、「大島吉之助」に改名させられる。(再び遠島にされる。)幕末期には色々と活躍する彼であるが、まだ「西郷隆盛」とは名乗らず、明治になった後の1869年に王政復古の功によって正三位に叙せられるが、藩主名で位階返上の案文を書いた時に初めて「隆盛」の名前を使う。以後は「隆盛」を名乗り続けるが、西南戦争に敗れて自刃するまで8年足らずという間の名前である。が、彼はこの名前が余りにも有名である。しかし、この名前は、王政復古の時に役所に名前を申請した際、手違いによって父の名前で登録されてしまったものである。が、本人はそれを機にすることなく、そのまま使い続けたので、本名の「隆永」ではなく「隆盛」としてその名が知られることになった。(まあ、何度も改名していたので、特定の名前に対する執着心も無かったのでしょうね...)

松平家康」:後に江戸幕府を開いた徳川家康である。1543年、松平氏第8代当主・松平広忠の嫡男として生まれ、没したのは1616年である。幼名は竹千代といい、その後、松平元信→松平元康→松平家康→徳川家康、というように名前が変わっていった。(「・2nd.9&10話」では、舞台が桶狭間の戦いの直前(1560年)で、松平元康として登場している。→歴史的にも、これは当時の名前であって正しいものである。)

6歳の時に、今川氏への人質として送られることになった。(家臣の裏切りがあって、一時は織田氏に送られ、信長と出会っている。)

今川氏の元で元服して元信と名乗り、やがて元康に改名する。そして頭角を現し、桶狭間の戦いで今川義元が討たれた際、尾張・大高城を攻略中であった元康は撤退して岡崎城に入り、三河国の支配権回復を志して、今川氏から独立する。1562年に、清洲同盟を信長と結び、1563年に「家康」と改名して「松平家康」となる。(「元」は今川義元の「元」からきていた。)その後、三河の国を統一し、1566年に、朝廷から従五位下と三河守の叙任を受けて、「松平」から「徳川」に改姓した。尚、この改姓によって、新田氏系統の清和源氏であることも公認させた。(征夷大将軍になる下地が出来ることになった。)

ということで、「松平家康」と名乗っていた時期は3年ほどの短い期間である。が、そういう短い期間の名前を引っ張ってくるのは「ケータイ刑事」らしい所である。

安倍晴明」:平安時代中期の陰陽師。西暦921年生まれで、1005年に亡くなった。明治初期まで陰陽寮を統括した土御門家(安倍氏)の祖である。

陰陽の術を学び、天文を学び、この分野の専門家として卓越した知識を有していて、様々な事変を予見したとされている。その余りにも大きい功績のため、神格化されて崇敬の対象となり、伝説的な人物になっている。11世紀の「大鏡」をはじめ「今昔物語」「宇治拾遺物語」「十訓抄」などにも逸話が収録されている。江戸時代には人形浄瑠璃に登場し、現在でも数多くの小説にも登場している。

彼を祀った神社も複数あって、京都の清明神社、生誕地・大阪の安倍晴明神社は余りにも有名である。

夢枕獏の小説のヒットから陰陽師ブームとなって、2001年の映画「陰陽師」と2003年の続編「陰陽師Ⅱ」などで、この物語が放送された当時(この物語は2003/10/26の放送でした。)は正に大ブームの真っ直中であった。

木下ねね」:豊臣秀吉の正室で、「北政所」と呼ばれる女性である。(「北政所」は本来は摂政や関白の正室のことであるが、彼女があまりにも有名なため、彼女を指す固有名詞になっている。)また、後に出家して高台院湖月尼になった人物である。1542年の生まれで、亡くなったのは1624年である。杉原(木下)家定の妹である。秀吉と結婚した時は浅野長勝の養女となっていたので、現代風に旧姓で言うと、「杉原ねね」から「浅野ねね」であったということになる。

尚、名前は「ねね」とされているが、「おね」「祢(ね)」「寧(ねい)」という署名が残されていることから、「おね」と呼ばれることもあり、「ねい」と言うのが正しい名前とする説もある。(「寧(ねい)」という名前は、今後の「ケータイ刑事」の名前の候補でもあるのは言うまでもない。)

秀吉と結婚したのは1561年である。その当時、秀吉は「木下藤吉郎」と名乗っていたので、この時点で「木下ねね」となる。(当時の藤吉郎は、まだ下っ端の一家臣であって、後に天下人になるとは誰も思っていなかったので、「玉の輿」と呼ばれるような結婚では無かった。逆に、ねねの方が身分が高く、藤吉郎の「逆玉」と言った方がよい結婚であった。また、戦国武将であれば政略結婚が一般的であったが、そういう結婚ではなく、恋愛結婚だったとされている。)

「家康」と「ねね」は同時代の人物であるが、安倍晴明は平安時代、西郷隆盛は幕末から明治の人物であり、このように幅広い年代の人物の名前を引っ張ってくるのも「ケータイ刑事」ならではである。(大抵は、同時代の人物を引っ張ってくるものですからね...)ただ、「家康」と「ねね」の時代が被ることから、「家康」ではなく、源平や足利氏の名前を持ってきたら、更に面白くなったと思えるのですが...

 

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  • 発売日: 2007/12
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西郷隆盛伝説

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  • 作者: 佐高 信
  • 出版社/メーカー: 角川学芸出版
  • 発売日: 2007/05
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  • 作者: 松本 清張
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