ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK『ARCHITECTURE & MORALITY』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年に発表された彼らの3rd.アルバムである。ポップなメロディとキャッチーで聴きやすい曲で、本国イギリスでは人気を集めた彼らであるが、本作では壮大なテーマの元で、実験的な試みも行っている一大叙情詩として完成した名作である。(彼らの最高傑作と言う声もある。)チャート成績は、本国イギリスでは人気最高位3位を記録する大ヒットとなった。(アメリカでは初めてチャートインして、Billboardで最高位144位を記録している。)
オリジナル版では全9曲であったが、2003年にリマスターされて再発された時に、後ろの7曲がボーナス・トラックとして追加されて、全16曲収録となった。収録曲は以下の通りである。『New Stone Age』『She's Leaving』『Souvenir』『Sealand』『Joan Of Arc』『Joan Of Arc (Maid Of Orleans)』『Architecture And Morality』『Georgia』『Beginning And The End』『Extended Souvenir』『Motion And Heart [Amazon Version]』『Sacred Heart』『Romance Of The Telescope』『Navigation』『Of All The Things We've Made』『Gravity Never Failed』。
この中からシングル・カットされたのは3曲で、本国イギリスでは全てがTOP 5入りをする大ヒットを記録している。(アメリカでは特にヒットは記録していない。)『Souvenir』が最高位3位、『Joan Of Arc』が最高位5位、『Joan Of Arc (Maid Of Orleans)』が最高位4位を記録していて、ドイツでは1位を獲得している。(彼らの放ったシングルで、唯一の1位である。)
お薦め曲は、『Joan Of Arc』と『Joan Of Arc (Maid Of Orleans)』、『Souvenir』のシングル曲と、7フンを超える一大叙情詩である『Sealand』、そしてクライマックスを飾る『Beginning And The End』をピックアップしておく。
四半世紀以上前ということで、使用しているシンセサイザーの方も現在と比べると陳腐な所があるのだが、それを感じさせない創意工夫があって、それによってスケールの大きな世界を構築することに成功している。シンセサイザーを中心としたサウンドは'80's初頭に一気に発展を遂げて、'80'sサウンドには欠かせないものになったが、本アルバムはシンセサイザー・サウンドの黎明期に於いて、大きな発展を期待出来るだけの内容を完成させたアルバムでもあるだけに、しっかりと聴いておきたいアルバムの1つである。
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