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ケータイ刑事銭形泪32話(2nd.19話)[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]

通算では32話となる「銭形泪・2nd.19話」の「よっ、座布団一枚! ~人気落語家殺人事件」の「裏ネタ編」の2回目となる今回は、落語関係から、「落語」について、「小咄」について、「高座」について、そして「大喜利」について記します。尚、「大喜利」については「・24話(2nd.11話)[裏ネタ編]」で記しているが、それをベースにして加筆しました。

尚、約3年1ヶ月前になるBS-i(当時)のこの物語の再放送時に記した記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。

落語」:寄席演芸の一つであり、金製の日本で生まれた話芸である。内容は面白おかしく語るものであり、日本独特のスタイルを持ったものである。

基本的には、1人の人が座ったまま話すものであり、小道具として扇子や手ぬぐいを使うことがあるものの、それ以外の小道具は使わないで、話術の身振り、表情で語り、表現するものである。また、「まくら」と呼ばれる導入部と、「オチ」と呼ばれる結びの洒落というものがあり、それに沿った形で語られる。そのため「落とし噺」と呼ばれたが、それがいつの間にか縮まって「落語」と呼ばれるようになった。(更に縮めて「噺」と呼ぶこともある。)但し「らくご」と読むようになったのは明治の中期以降のことである。それまでは「落語」と記して「おとしばなし」と読んでいた。

歴史は意外と新しい。起源は戦国時代の武将の話し相手として仕えた御伽衆の話術とされているが、江戸時代初期の安楽案策伝が大名に聴かせた滑稽話とされている。(せいぜい400年という歴史である。)が、当時は大名に対するものであり、これが一般のものとなるのは先であり、18世紀後半になってからである。上方で雑俳や仮名草子に関わる人々が滑稽な話を語り始め、「軽口」または「軽口ばなし」と呼ばれるようになっていた。(上方落語の起源である。)これを狂歌師・白鯉館卯雲が江戸に伝え、江戸小咄が生まれることになった。そして「落とし噺」と呼ばれ、江戸落語の起源となった。18世紀末には江戸に寄席が作られて、そこで上演されて人気を得るようになって大衆の娯楽として定着することになった。(これを元にすると、200年ちょっとということになる。初期の「落とし噺」は話し聞かせるものであったが、これに身振り手振りが入り、小道具を使ったものとなり、「仕方噺(しかたばなし)」となり、それが更に発展していった。)

江戸時代に大阪で生まれた上方落語と、江戸で生まれて現在に至っている江戸落語とがある。大まかに言うと、どちらも同じような伝統芸能として根付いているが、細かい所では、習慣の違いや小道具の使い方などに差がある。しかし、現在では、共にこれを専門とする職業の人が徒弟制度によって芸を受け継いでいて、伝統芸能として定着している。

尚、英語では「Comic Storytelling」または「Comic Story」と言う。(直接、「落語」に対応する言葉が無いため、概要からこのように呼ばれている。)

小咄」:「小話」または「小噺」という表記もある。「落語」と起源は同じであるが、「落語」は「まくら」と「オチ」があるある程度長いものである。その落語の中から「まくら」に相当する所や、ちょっとした笑いのある所が「軽口」または「落とし噺」と呼ばれて独立したものである。早い話、ちょっとした短い笑い話のことである。(洒落が効いているのが基本である。)

一応、1623年に成立した「醒睡笑(せいすいしょう)」という短編の笑い話集(1000話以上の笑い話が集められている。)が元になっていて、ここから出ているものが多い。また、江戸時代も後半になった1760年代から1780年代には小咄を集めた本(小咄本)が刊行され、人気を集めていた。一応、当時も「落語」とは区別されていたが、「小咄」と呼ばれるようになったのは明治期になってからのことである。
落語家もこれを演じることがあるが、これを芸とする人は「噺家」と呼ぶのが基本であり、「落語」を演じる「落語家」とは区別されている。

尚、英語では「Funny Short Story」と呼ばれていて、「落語」(英語では「Comic Storytelling」または「Comic Story」という。)と区別されている。また「Short」という単語があるように、短いものということが強調されている。

高座」:落語が演じられる寄席に於いて、芸人が演じる舞台のことを言う。落語以外の演芸では「舞台」と呼ばれるが、落語の世界だけは「舞台」と呼ばずにこのように呼ばれている。落語家は、寄席の高座に座布団を敷いて、その上に正座して座り、落語を演じる。(「舞台の中央に座布団を敷いて…」とは言わない。)

「高座」の元々の意味は、「寺院で、説法・論議などをする僧がすわるために、一段高く設けた席」のことである。寺院の本堂には須弥段の前に、少しだけ高くなった座が設けられていて、ここには金襴緞子の座布団が置かれてあるが、この場所のことである。(僧侶がこの高座に座って説法を解く。)落語では、噺家が座って語るが、その場所は高座(舞台)の中央で、周囲よりも一段高くなった所に座布団を敷いて座る。これが寺院の高座に似ていること、および、「落語」の起源となった戦国時代には、御伽衆が寺で語ったのが一般的であったこと、から落語を語る席のことを「高座」と呼ぶようになったとされている。(一応、それなりの歴史があるということである。)

また、落語の世界に於いて、「高座」は幅六尺、奥行き三尺の台の設置を寺社奉行が19世紀初頭に許可したことから定着したものでもある。

尚、英語では「Stage」と呼ばれるが、この日本語は「舞台」である。つまり、英語に於いては、「高座」と「舞台」は区別されない、ということである。

大喜利」:現在はテレビ「笑点」の一コーナーということになるが、元々は寄席の興業において、その日の最後の演目として、複数の出演者が登場し、観客からお題をもらい、芸を競い合うという芸のことを指した言葉である。「大切り」という表記であったが、「客も喜び、演者も利を得る」ということから「大喜利」と記されるようになった。「喜利」は当て字である。また、元の言葉の「切り」というのは「最後の演目」という意味である。

また「大切り」は歌舞伎や狂言の世界でも、同じ意味の言葉として使われる言葉である。(「切狂言」ということもある。)演劇の世界でも、その日に演じる最終演目という意味で使われることもある。

テレビ番組「笑点」の「大喜利」が余りにも有名になってしまったが、これは寄席で行われていた「大喜利」の形を基本的に受け継いでいて、それを部分的に手を入れたものである。寄席では、観客に対するお礼とサービスのために、最後の演目としては、複数の出演者を舞台に出して、観客から題目をもらって互いに芸を競い合うという余興が行われていた。→「お題」に対して即興で面白いことを考えて、芸として披露する、というものである。

これは、寄席以外でも違う形で見られる観客に対するサービスの1つでもある。(演劇では、「カーテンコール」として出演者が挨拶をするし、アンコールに応えて歌を歌うことなどもある。また、コンサートでは、アンコールで追加曲を歌うというのが一般的になっている。)

テレビ「笑点」の「大喜利」は、寄席で行われていた「大喜利」で、お題を観客から求めるのを、予め用意したものとし、得点を座っている座布団の枚数で表すことにしたものである。また、かつらやフリップという小道具を使う問題もある、というものである。得点となる座布団の獲得や没収は全て司会者の判断で行われる。基本的には良い答えには座布団を与え、つまらない答えの時は座布団を没収となる。が、司会者の裁量によって決められるため、司会者を持ち上げたり、貶す答えで、一度に複数枚の座布団を貰えたり、全部没収されることもある。(例外的に、座布団が0枚の時は、特に良い回答でなくても「可哀想だから」として座布団1枚を貰えることがある。)また、出演者はそれぞれ色の異なったカラフルな色の着物を着ているのが基本である。

この仕組みは、出演者たちのアイデアを元にして創設者である立川談志が考えたものである。江戸時代の牢名主の序列で、畳を積み上げて座るというアイデアを元にした。が、舞台では畳は運べないということから、座布団に変更された。「良い答えには座布団を積み上げ、良くない答えには座布団を減らす」というルールはこうして生まれたものである。

この形が基本となって、司会者が出すお題に対して面白おかしい答えを出し合って得点を競う、というものは現在では一般的に見られ、これを「大喜利方式」と呼ぶ。(当然、そのままというもの(これは演芸番組に多い)から、一部をアレンジしたもの(クイズ・バラエティ番組はこれに該当するものが多い)まである。)特に、座布団ではなく、ポイントを表す小物を獲得するというものはクイズ・バラエティでは当たり前となっている。

 

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