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野球狂の詩#17「ガッツ10番」 [アニメ]

今回の物語は、前回の続きで、富樫と日下部の物語の続きである。原作漫画は、やはり水島新司と里中満智子の合作である。

高卒でプロ入りした富樫と、大学に進学した日下部であるが、1軍に上がれない富樫と、大学でもスター選手となる日下部。で、4年が過ぎ、ドラフトの目玉となった日下部は、メッツに指名された。大学No.1投手も、プロの世界では厳しく、開幕から2軍だった。

一方、ガンで余命半年から1年と言われた富樫の父は、4年経った今でも入院生活をしていたものの健在であった。また、看護士になった夕子が病院でお世話をしていた。しかし、危ない状態になっていて、医者からは覚悟をしておけ、と言われる。

そんな中、メッツの北陸シリーズで、地元新潟での阪神戦を迎える。この北陸シリーズに合わせて、富樫と日下部は1軍に上がり、新潟では日下部がデビューすると思われていたが、先発は富樫だった。やっと巡ってきた1軍のマウンドで、富樫は奮闘し、完封勝ちをするが、父はその試合をテレビで観ていて、試合終了で息を引き取った。

それからの富樫は、登板しても全く勝てず、9連敗をしていた。一方、日下部は勝ち続けていているという対照的な結果を出していた。

富樫は腱鞘炎ということもあり、引退を覚悟して最後のチャンスを与えられる。が、打ち込まれてしまい、2軍落ち。が、ピッチャーの腱鞘炎は致命的であったが、バッターならばハンディにならないということで、打者転向を決意して猛練習をしていた。

日下部も壁に当たって、ここのところは勝てなくなっていた。今日の試合も相手を0に抑えていたが、相手は完全試合目前だった。そして27人目のバッターとして、日下部の所で富樫が代打で登場、そして快心の一振りはスタンドに運び、サヨナラ勝ちで、日下部に勝ちが付いた。壁に当たって苦しんでいた日下部を救ったのは、同じ投手としてライバル関係にあった富樫のバットだった。その夜、富樫は幼なじみの夕子にプロポーズしたのだった。

浪花節の世界を背負っている富樫と、鳴り物入りで入団した日下部の2人は、高校時代はチームメイトであったが、日下部の影で富樫は殆ど活躍していなかったが、それがプロの世界でもチームメイトになって、という所に運命的なものがある。が、高校時代にも打者に転向しろと言われた富樫は拒否し続けていたが、プロでは打者転向を決意するが、物語としては上手い所である。

この物語は、富樫と日下部の物語であるが、同時にメッツの代打の切り札・富樫の誕生物語でもありました。

それにしても、'70年代の作品らしい所が随所にありますね。特に投手起用法は「先発完投」が当たり前という時代のものであり、新潟での富樫のデビューにしろ、富樫が代打サヨナラホームランを打った試合の日下部にしても、現在の野球ならば、間違いなく途中で降板して、中継、抑えにリレーしていますからね。また、ドラフトもそうであり、予備抽選で指名順位を決めると、完全ウェーバー方式で行われるというのは、当時のやり方でした。

今回の物語中のエラーは、背番号に関してでした。日下部がプロの厳しさを知ることになるメッツの紅白戦の後で、富樫と日下部が一緒にランニングをしているところで、富樫の背番号は「10」であって全く問題無いが、この時だけ日下部の背番号が「1」になっていました。(この物語では、メッツでの日下部の背番号は「20」です。)

尚、原作漫画では、日下部の背番号は「1」と「20」の両方がある。メッツ入団時は「1」であったが、水原勇気の入団によって「20」に変わることになる。「ウォッス/ガッツ/スラッガー10番」の三部作に於いては、メッツ入団直後の物語であり、水原勇気はまだ登場していない。ということから、原作漫画での番号と、アニメでは先に製作された「水原勇気編」での「20」との間で混乱が生じたと言うことでしょうね。

次回は、メッツの主砲・国立玉一郎の物語で「白球七五三」です。

 

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