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ケータイ刑事銭形泪4話[裏ネタ編]PART 6 [ケータイ刑事]

BS-TBSの再放送に合わせた「銭形泪・裏ネタ編」の増補も、今回からは第4話「舞台の上で死ねれば本望だ! ~劇団ちからわざ俳優殺人事件」に移ります。この物語については過去にPART 5まで記している(2008/7/29、31、8/5、7、9付けで記しています。)ので、やはりPART 6からということになります。今回はサブタイトルにある言葉から「舞台」について、「本望」について、「俳優」について、そしてこの物語は佐藤二朗さんが脚本を書いているが、そのことを鑑識メモでも言っており、その時に語られた言葉である「台本」について記します。

この物語について過去に記した記事については「ここをクリック」してご覧下さい。

舞台」:演劇や芸能に於ける演技の場の総称のことであり、ここで各種演芸が実際に行われる。または、その場所で行われる芸能やその演技のことを言う。更に、これらから派生して、技量や活躍ぶりを見せる場所のことを比喩的に言う。

基本は場所のことであり、この歴史は古い。起源ははっきりとしないが、現存するものとして最も古いものとされているのは古代ギリシャの野外劇場である。すり鉢状に作られていて演者はその中央の最も低い位置で演じ、観客はそれを見下ろす形で観劇した。これは古代ローマで更に発展し、戦いの場となるコロッセウム(コロッセオ)はその代表的なものである。

しかし、中世になると、現在の劇場のような形のもの(観客が演者を360゜取り囲まない。)が生まれ、客席から演者を見上げる形のものが主流になっていく。近世になると、舞台に幕などが付くようになり、観客は正面から見るものだけが残り、これが現在に至ることになった。

日本ではなら時代に舞楽のための舞台が登場し、これが最古のものとされている。これが平安時代には貴族の娯楽として受け継がれていくことになる。(西洋のような円形ではないが、三方から見ることが出来た。)しかし、やはり西洋と同様に正面から見るものへと変わっていき、江戸時代の舞台には幕が登場した。

現在では、観客は一方向から見るというのが当たり前であるが、実験的な演劇では、昔の円形劇場のような形で、演者が中央にいて、その周囲360゜のいずれの方向からも見ることが出来る円形劇場が現在では一部で復活している。

尚、場所としての「舞台」は、英語では「Stage」、ドイツ語では「Bühne」、フランス語では「Scène」、イタリア語では「Palcoscenico」、スペイン語では「Escenario」という。

本望」:2つの意味があって、1つは「願望」としてのものであり、本来の望み、最初から持っている志のことである。これは「本懐」という言葉が同義語としてある。(「父の仇を討って本懐を遂げた」という使い方があり、江戸時代では「本懐」の方が一般的に使われていた。)もう1つの意味は「満足」としてのものであり、望みがかなって満足したことを言う。

英語では、前者の場合は「One's long cherished Desire」(長年の望み)と言い、後者は「Satisfaction」という言葉が使われる。(前者の場合、単に「Desire」ということもあるが、この単語では「欲望」という意味の方が強い。)

尚、この物語のサブタイトル(「舞台の上で死ねれば本望だ」)のように、ある事が完了すれば本望だ、という言い方は、基本的に後者の意味として使われる。(他の例としては「留学できるなら本望だ」「優勝を決めて本望だ」など。)

俳優」:演劇に於いて、その中の人物に扮して演技する者、またはそれを職業とする人のことを指して言う。「役者」という言い方もある。

基本的に「俳優」と言うと男女は関係無く、両者ともこのように言うが、男女を分けて言う場合、「男優」/「女優」と言うが、「男優」のことを「俳優」ということが多く、一般的に「俳優」と言うと男というイメージがある。これは「男優」と言うと、AV男優のことが連想されてしまうためであり、これとは別ということもあって「男優」という言い方が避けられているためである。

英語では「Actor」と言うが、やはりこの言い方は男女関係無いものである。しかし「女優」のことは「Actress」と言い、「男優」のことは「Actor」と言うことから、日本語と同様で、男女を含む場合と男だけの場合の両者がある。(近年では、女優の方が自ら「Actor」と呼んでいることもあって、「Actor」は男女関係無い、という考えが定着している。)

日本では、「俳優」と言うと、古典芸能である能、歌舞伎、新派などの役者は「俳優」には含めずに「役者」と言う傾向があり、それ意外の舞台、映画、テレビなどで恩義をする役者のことを「俳優」と呼んでいる。一方、アメリカでは舞台俳優、映画俳優、テレビ俳優を区別していて、それらの総称として「俳優」という言い方がされる。とは言っても、外国人俳優の場合、映画作品は日本にも入ってくるが、舞台作品やテレビ作品は皆無ではないものの日本国内に入ってくることが少ないため、(外国人)俳優というと、映画俳優のことを指すのが一般的となっている。

尚、日本でも1960年代ごろまでは、映画俳優とテレビ俳優とは別物扱いされていた。が、これは映画俳優は「五社協定」というものがあって、映画会社との間で専属契約を結んでいたため、契約した映画会社意外の作品(映画他社だけではなくテレビ作品も含む)には出演できなかった。また、日本映画も新メディアのテレビよりも人気もあったことから、映画俳優がスターであり、テレビ俳優は映画俳優よりも一枚下のものとされていた。しかし、映画産業の斜陽化と五社協定の崩壊、テレビ番組でもヒット番組が生まれてきたことから、映画俳優とテレビ俳優との垣根が無くなった。(現在でも、映画俳優とテレビ俳優では差があるという味方もあるが、これは日本映画黄金時代を居間でも引きずっているものである。)

台本」:演劇、映画、テレビ番組、催し物などの事象の進行を実時間順に記したもののことである。これに従って進んで行くことで、演劇、映画、テレビ番組では数多くの人が出演していても1つの完成した作品として仕上がり、催し物では統制が取れたものとなる。

特に、演劇、映画、テレビドラマなどで使用される台詞が書かれてあるものは「脚本」と呼ぶのが一般的であるが、「台本」という言い方はその総称という位置づけとなる。

これらの中でも、演劇で使用される「台本」は「戯曲」または「脚本」と呼ぶことがあり、映画やテレビドラマで使用される「台本」は「脚本」または「シナリオ」と呼ぶことがあり、催し物やテレビのバラエティで使用される「台本」は「進行台本」と呼ばれることがある。

ちなみに、「戯曲」と言うとシェイクスピアの戯曲などが有名であるが、これは俳優たちが芝居のために使うだけでなく、文学作品として一般の読者も読むことを前提として書かれたものである。一方、「脚本」や「台本」は、演劇に於いて出演者やスタッフなどの作品製作に関係している人が利用するものであって、一般的には表には出ないものということになっている。(終了後、使用した台本がオークションに出品されたりすることはありますが...)

英語では、「Script」または「Scenario」と言うが、日本では「脚本」と呼ばれるものは「Script」と言うのが一般的であって、「Scenario」と言うと「筋書き」という意味が強くなる。また、演劇の中でもオペラで使用される台本は「Book」または「Libretto」と言う。

 

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