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RICK WAKEMAN『THE SIX WIVES OF HENRY Ⅷ』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1973年に発表された実質的な彼の1st.ソロ・アルバムである。(1971年に「PIANO VIBRATIONS」が発表されているが、彼自身の意図していないところでリリースされ、当時はソロ・アルバムとして認めていなかった。)アルバム・タイトルが示すように、ヘンリー八世の6人の妻をモチーフにした作品であり、収録曲のタイトルはその6人の名前から来ている。16世紀の世界を見事に描き出し、彼のキーボード・テクニックがたっぷりと詰まったアルバムである。チャートの方でも、Billboardで最高位30位を記録していて、1973年のBillboard年間アルバム・チャートでは36位にランクインしている。

収録曲は以下の全6曲である。『Catherine Of Aragon』『Anne Of Cleves』『Catherine Howard』『Jane Seymour』『Anne Boleyn/The Day Thou Gavest Lord Hath Ended』『Catherine Parr』。

曲の方は全体的に長い曲が多く、6曲中4曲が6分を超える大作となっている。いずれもがクラシック音楽の影響を受けていて、16世紀前半のヘンリー八世が在位していた当時をイメージした壮大なスケールで聴かせている。お薦め曲は全部と言えるだけの内容のあるものばかりで、彼の超絶なキーボード・テクニックをたっぷりと堪能することが出来る。

それにしても、本アルバムはYESに加入して、しかもYESが絶大な人気を獲得していた時期に収録したものであるが、片手間にはなっていないところが凄い所である。(契約上の問題で、ソロ・アルバムを製作しなければならなくなっただけに、片手間としてお茶を濁すことも出来たところであるが、手を抜かない所は流石である。)

'70's前半というと、プログレの世界では多数の名作アルバムが発表されていて、プログレの黄金期であった。しかも当時のプログレを代表するYESのメンバーでもある彼が超多忙の中で仕上げたソロ・アルバムも完成度が高く、正にプログレの黄金期ということを象徴しているアルバムでもある。プログレ・ファンだけでなく、クラシック音楽がお好きな方にも耳を傾けてじっくりと聴いて欲しいアルバムである。

 

Six Wives of Henry VIII

Six Wives of Henry VIII

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: A&M
  • 発売日: 2009/03/03
  • メディア: CD

The Six Wives of Henry VIII

The Six Wives of Henry VIII

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Polygram International
  • 発売日: 1992/10/01
  • メディア: CD
ヘンリー八世の六人の妻(紙ジャケット仕様)

ヘンリー八世の六人の妻(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
  • 発売日: 2003/05/07
  • メディア: CD

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