メタル侍#11

今回は、出っさんが口にした「バラード」を巡っておみつが暴走する物語。確かに江戸時代に「バラード」と言っても何のことか分からず、勝手な憶測が憶測を呼び、「世界征服が出来る」とまで飛躍してしまうのだから、ブラックな所があって面白い物語でした。

出っさんは、おみつのためにバラードを作るということでおたふくにも姿を現さない。「メタル侍様!」と言って、出っさんをナントも思っていないと言い切っているおみつは、「バラード」のことが気になって仕方なく、平八と共に出っさんの家に押しかける。で、「バラード」とは素晴らしい宝物だと考えたおみつは、出っさんの家で、出っさんと平八を縛り上げ、家中をひっくり返してバラードを捜すが、（当然）見つからない。

更に、「バラード」の噂を耳にしたお奉行も現れ、バラードを手に入れようと画策する。で、立て籠もったおみつを説得しようとする。そして、竜次にニセ・メタル侍に扮させて、おみつにバラードを持って来させようとする。お奉行は、バラードを手に入れれば世界征服が出来ると思っていた。ニセ・メタル侍を本物のメタル侍と思ったおみつは、その声に応えようとするが、バラードがどういうものなのか分からないので、適当なものをバラードということに使用とする。で、出っさんの家にあったボーリングの球（そんなものがどうしてあるの???）を手にして、「これがバラード」と言って出ていった。で、バラード（ボーリングの球）はお奉行の手に渡り、おみつはいつものように掠われていった。

おみつが掠われていくのを目にした出っさんは「許さなねぇ」ということで、お奉行の元に乗り込んでいった。

お奉行の屋敷では、バラードを手に入れたお奉行が、メタル侍も小六泣く、世界征服も出来ると言って高笑い。いつものように越後屋から賄賂の小判を受け取り、「お主も悪よのう」「いえいえ、お奉行様には敵いません」と言って高笑い。（今回は、「越後屋」ではなく「大黒屋」と口にしたお奉行。これに越後屋は「いえいえ、越後屋です」と言い返し、いつもより台詞が増えている。）で、おみつを手籠めに使用とする。今回のおみつはメイド姿でした。

そんな所に出っさんが乗り込み、いつものように対決に。メタル侍になった出っさんは、越後屋たちを撃退し、お奉行に迫る。いつものように命乞いをして小判をばらまき、更には「これもやる」と言って世界征服が出来るバラードも差し出そうとするが、メタル侍は軽蔑するように耳を傾けない。で、今回の必殺技は「鋼鉄二輪騎馬」（早い話、バイクのことである。）で、お奉行を退治すると、去っていった。（いつものように、意識を取り戻した）おみつは、メタル侍の姿に惚れ直していた。

おたふくでは、バラードが何だったか分からなかったおみつに平八が「バラードって...」と説明しようとする。しかし、出っさんが止める。で、出っさんの名前が出たことで、出っさんなんかどうでも良いと言うおみつは、「どうせ下らないものなんでしょう」と、既に興味はなくなっていて、酒に浸っていた。

今回は、おみつの暴走ぶりが全てであるが、「どうせ分からない」ということで、適当なものをバラードに仕立ててしまう所、更に、お奉行は勝手に「バラードによって世界征服が出来る」とまで思うというように、「でっち上げ」と「噂の一人歩き」という風刺的な要素があったのが今までとは違うところであり、ブラックな所でもありました。

また、今回の物語では、出っさんはバラードを完成させることは出来なかったが、次回はいよいよですね。(映画「転校生」となって...)で、残り2話となったが、最後まで楽しませてくれることになります。

 

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