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「THE NET」(1953) [映画(洋画)]

表題の作品は1953年のイギリス映画「ジェット機M7号」である。半世紀以上も前の作品ということで、劇中で「秘密兵器」と言っているものも現在では微笑ましい玩具のように感じられてしまうのだが、スパイ・アクション作品ということではなかなかの作品である。尚、1995年のアメリカ映画に同名タイトル(原題)の作品があるが、邦題は「ザ・インターネット」であり、それとは全く関係ない作品である。

作品データを記しておくと、時間は86分、白黒作品である。監督はアンソニー・アスクィス、脚本はウィリアム・E・C・フェアチャイルド、撮影はデスモンド・ディキンソン、音楽はベンジャミン・フランケルである。そして出演は、フィリス・カルヴァート、ノエル・ウィルマン、ジェームズ・ドナルド、ハーバート・ロム、ロバート・ビーティ、ミュリエル・パヴロウ、ウォルター・フィッツジェラルド、パトリック・ドーナン、モーリス・デナム、たちである。

イギリス空軍のポート・アンバリイ基地にある秘密研究室では最新鋭の音速を超えるジェット機M7号の開発が急ピッチで行われていた。発明者のヒースレイは機密保持のために妻・リディアも遠ざけていて、そんなリディアに研究員の一人・アレックスが同情と秘かな想いを寄せていた。そんな中、ヒースレイは所長の反対を押し切って飛行実験を行う。しかし、事故が起こって指揮官が命を落としてしまう。そんな中、リディアとアレックスのスキャンダルを耳にしたヒースレイは、アレックスから不定な関係ではないことを聞かされる。その頃、研究室の医師・ボードはM7号を某国に引き渡す陰謀を張り巡らしていた。先の実験での事故は彼が仕組んだものであり、何とかして飛行実験を続けさせようとしていた。で、ヒースレイが乗る実験飛行に、医学的データを収集するためと言ったボード。で、ヒースレイもそれを認めた。M7号は順調に飛行して、成層圏に達する。すると隠し持っていた拳銃を手にしたボードは、他国にM7号を誘導させようとする。が、ヒースレイはそれを受け付けず、2人はM7号の中で言い争いになる。また、その声は基地に伝わっていた。で、所長はヒースレイを助けるために万全の手を打つ。争いが続くM7号の機内では、徐々に空気が無くなり、酸素マスクを付けて争いが続くも、2人は呼吸困難に陥る。ヒースレイは妻の励ましの声で意識を取り戻す。ボードは落とした拳銃を拾おうとして酸素マスクの管が切れてしまい、絶命した。で、M7号の性能を再確認し、M7号は飛行高度記録を更新していた。で、ヒースレイは無事に基地に戻ってきた。

時代が時代だけに、色々と陳腐な所も出ているのだが、これはクラシック作品と考えれば特に気になるような所ではない。また、スパイが暗躍するというストーリーの点では、この後に似たような作品が多数生まれているだけに、決して珍しいということでもない。が、クライマックスの成層圏を飛行中のM7号の機内でのサスペンス・タッチでの展開は、なかなか緊張感があって良いところである。アイデアも悪くないだけに、現代風にアレンジしてということをしても良いと思う作品である。(ただ、東西冷戦の終結によって、スパイ・アクション映画というのは作りにくくなってしまいましたが...)また、ソフト化されていない(以前にリリースされたビデオだけという状況です。)というところだけは何とかならないですかね...

 

↓DVD化されておらず、ビデオです。

ジェット機M7号【字幕版】 [VHS]

  • 出版社/メーカー: 東北新社
  • メディア: VHS

ジェット機M7号 [VHS]

  • 出版社/メーカー: ビデオメーカー
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