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「喜劇・旅行」(その2) [映画(邦画)]

今回は、1968年に製作されたシリーズ第1作についてです。

シリーズ第1作喜劇・大安旅行
作品データを記しておくと、1968年の松竹作品であり、時間は94分、監督は瀬川昌治、脚本は舟橋和郎、撮影は高羽哲夫、美術は梅田千代夫、音楽は木下忠司である。そして出演は、フランキー堺、倍賞千恵子、生田悦子、新珠三千代、財津一郎、左とん平、笠置シヅ子、伴淳三郎、牧伸二、園佳也子、晴乃チック、晴乃タック、早瀬久美、佐藤蛾次郎、園江梨子、高月恵美、藤田憲子、たちである。

大阪・天王寺発南紀白浜行きの列車は新婚カップルで混雑する列車であった。大安吉日ともなると、新婚カップルで列車は満員になっていた。そんな列車の専務車掌である並木大作は、目のやり場に困りながらも職務の検札を行っていた。そんな大作だったが、彼にも思いを寄せる女性がいて、それは新宮駅の駅前にある寿司屋の娘・雪子だった。そのため、大作は常務を追えると新宮駅前の寿司屋・丸新に通い、寿司を食べながら雪子を口説いていた。しかし、いつも雪子の母であり、夫を亡くしているうめに邪魔をされていた。で、大作はうめに気に入られようとして、ご機嫌とりを欠かさないでいた。また、父・甚吾にはうめとの再婚は無しを薦めていた。一方、甚吾は大作に、観光船ガイドの靖子との結婚を勧めようとしていた。しかし甚吾は、うめではなくて雪子に惚れていて、告白しようとして清宮の丸新に向かう。が、何処かで話が変わり、何故かうめと甚吾の結婚話が纏まってしまった。で、大安吉日に結婚したうめと甚吾(共に再婚)は、新婚旅行に出掛けて行く。大作はここぞとばかりに雪子を別府に誘い出して、一気に口説こうとする。か、別府に向かう車中でばったりと甚吾・うめ夫婦と会ってしまい、ケチが付く。翌日、別府に到着した大作は、雪子にアタックするが、雪子は「私達は兄妹よ」と言って、結婚のことは全く頭になかった。ショックを受けた大作だったが、今度は観光船ガイドをしていた晴子が新婚列車の車内販売係となっていて、乗務する列車に乗り合わせることになってしまう。大作は晴子の姿を横目に見ながら、車掌として検札をしていた...

「喜劇・列車」シリーズと同様に、ライト・コメディというノリの作品である。また、「喜劇・列車」シリーズの前3作は主役こそ渥美清であるが、劇中の主人公は全て異なる人物であるため、本シリーズでは主役がフランキー堺になっているものの、全く違和感はない。(本シリーズも主演はフランキー堺であるが、各作品毎に主人公は別人である。)

ただ、派手なドタバタした所がないため、「コメディ」という言葉を過信していると、ちょっと裏切られた気がするかも知れない。物語は良くあるコメディ仕立ての物語であって、日常的には何処にでもありそうな物語である。そのため、親近感を持って入っていくことが出来る作品である。「喜劇・列車」シリーズを楽しめた肩であれば、本シリーズにもすんなりと入っていけるでしょう。

また、本作は60年代の作品であって製作から40年以上が流れているため、登場する列車は現在とは随分と違っているが、物語が身近にあるものと感じられるため、ちょっとノスタルジックな思いにも駆られる作品である。

 

本作はDVD化されていません。(ビデオです。)

喜劇・大安旅行 [VHS]

  • 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
  • メディア: VHS

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