SSブログ

「喜劇・旅行」(その3) [映画(邦画)]

今回は、1969年に製作された3本の中から、シリーズ第2作となる「喜劇・婚前旅行」について記します。この作品の設定は、シリーズの他の作品とは少し異なっていて、主人公だけでなく、主人公一家が鉄道マンという設定になっている所がポイントである。

シリーズ第2作喜劇・婚前旅行
作品データを記しておくと、1969年の松竹作品であり、時間は94分、原作と脚本は舟橋和郎、監督は瀬川昌治、撮影は高羽哲夫、美術は熊谷正雄、音楽は木下忠司である。そして出演は、フランキー堺、倍賞千恵子、野添ひとみ、森田健作、江美早苗、ミヤコ蝶々、伴淳三郎、ピンキーとキラーズ、長沢純、宮城千賀子、丹下キヨ子、高橋勝とコロラティーノ、大野しげひさ、牧伸二、人見きよし、たちである。

田村家の鉄道員は代々早熟であり、初代吉五郎が17歳の時に息子・宏吉が生まれ、その宏吉が17歳の時には3代目となる昭太が生まれていた。現在は3人ともがやもめ暮らしの国鉄マンであり、長崎に住んでいた。宏吉は、昭太の母校で体育教師を務める榊原圭子に惚れていたが、昭太の恋人・美智子の姉・小夜子から求愛されて困っていた。ある日、宏吉が乗務する東京行きの寝台特急はやぶさに圭子が乗った。専務車掌の宏吉はサービスに努めて気を引こうとするが、乗客係の昭太から、圭子は見合いのために東京に行くということを教えられた。まだチャンスはあると思って、数日後に宏吉は圭子にプロポーズをした。圭子は態度を保留したが、宏吉はチャンスがあると思い、有頂天になる。で、飲みに行く。スナックで小夜子と会い、調子に乗って飲みまくっていたが、ダウンしてしまい、気がついた時には小夜子の蒲団の中で目を覚ます。やばいと感じた宏吉だったが、その予感は的中し、数日後、小夜子から妊娠したと告げられた宏吉は、観念して小夜子と結婚すことを決めた。式が行われ、晴れて夫婦になった宏吉と小夜子だったが、小夜子は妊娠しておらず、結婚するための嘘だったと告白した。が、既に式を挙げた後であり、2人は新婚旅行に旅立って行った。

「喜劇・旅行」シリーズになってからは第2作目なので、型破りということは出来ないが、一応本作はその前の「喜劇・列車」シリーズ3作の流を受けているので、第5作と言っても良い。で、主人公の家族が三代にわたる鉄道マンという設定を持ってきたが、これがまた面白い。物語の主役は2代目の宏吉であり、フランキー堺が演じているが、その父・吉五郎の伴淳三郎、息子である昭太の森田健作というキャスティングが絶妙である。物語のテンポはこれまでの作品と基本的に変わらないが、主人公だけでなくその家族も鉄道員とした所が本作独特の味を出すことに繋がっている。

また、本作にはピンキーとキラーズが出演しているが、当時は正に人気の絶頂期にいたこともあるためである。そういうお楽しみを用意している所も本作の楽しい所である。

残念なのは、本作がDVDでリリースされていないところである。是非ともリリースしてほしい作品である。

 

↓DVDではなくてビデオです。

喜劇・婚前旅行 [VHS]

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • メディア: VHS

喜劇・婚前旅行 [VHS]

  • 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
  • メディア: VHS

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。