TODD RUNDGREN『RUNT』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1970年に発表された彼の1st.ソロ・アルバムである。(NAZZ解散後、プロデューサー業と平行してリリースしたものである。)多重録音によって、ほぼ1人で演奏している(「ほぼ」と記したのは、一部の楽器は彼のプレイではないためである。)アルバムであるが、40年前のアルバムというのが信じられないほどの多重録音が行われた完成度の高いアルバムである。(全て、彼がプレイしたアルバムでは、一部の楽器のプレイに難点があることが指摘されていて、そちらよりも完成度が高いと評価されているのは面白い所である。)ただ、チャート上では特にランクインしていない。
収録曲は以下の全10曲である。『Broke Down And Busted』『Believe In Me』『We Gotta Get You A Woman』『Who's That Man?』『Once Burned』『Devil's Bite』『I'm In The Clique』『There Are No Words』『Baby Let's Swing/The Last Thing You Said/Don't Tie My Hands』『Birthday Carol』。
この中からは『We Gotta Get You A Woman』がシングル・カットされていて、Billboardで最高位20位を記録している。(年間シングル・チャートのTOP 100にはランクインしていない。)
お薦め曲は、シングル・ヒットを記録している『We Gotta Get You A Woman』と、彼の代表的な一曲として知られている『Believe In Me』、そして『Once Burned』『I'm In The Clique』『Birthday Carol』という所をピックアップしておく。
アルバム全体的には、ミディアムからスローなテンポの曲が多く、じっくりと聴かせる曲が中心となっている。それらの曲はいずれもがメロディ・ラインが美しいものである。'70'sにはいくつかの名曲を生み出す事になる彼であるが、ソロとして新たな船出をした本アルバムにも、その活躍を予感させるだけのものがしっかりと出ている。
ということで、じっくりと聴くのにもってこいのアルバムであり、彼のサウンドを聴いたことがあれば、一度は聴いておきたいアルバムである。
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