URIAH HEEP『DEMONS AND WIZARDS』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1972年に発表した彼等の4枚目のアルバムである。邦題は「悪魔と魔法使い」。アメリカでは初めてアルバム・チャートでTOP 40入りをしたアルバムであり、彼等の全盛期の幕開けとなったアルバムである。(人気の点では次作の方が上ですが...)また、本アルバムはBillboardで最高位23位を記録し、イギリスでも最高位20位を記録している。(アメリカでは彼等のアルバムの中では最も上位を記録したアルバムである。)
収録曲は以下の全9曲である。『The Wizard』『Traveller In Time』『Easy Livin'』『Poet's Justice』『Circle Of Hands』『Rainbow Demon』『All My Life』『Paradise/The Spell』『Spell』。
尚、1995年に再発された時は以下の4曲がボーナス・トラックとして収録されている。『Why (Single Version)』『Why (Extended Version)』『Home Again To You (Demo)』『Green Eye』。また、2003年の再発時にはボーナス・トラックが以下の5曲に変更になっている。『Why (Extended Version)』『Rainbow Demon (Single Edit)』『Proud Words On A Dusty Shelf』『Home Again To You (Demo)』『Green Eye (Demo)』。
この中からシングル・カットされたのは2曲で、『The Wizard』と『Easy Livin'』である。イギリスではいずれもがチャートインすることは無かったが、アメリカでは後者がBillboardで最高位39位を記録していて、彼等のシングルとしては最高位を記録している。(と言っても、彼等はシングル曲を聴くというよりも、アルバムを通して聴くというバンドであり、シングルのチャート成績は特に気にする必要は無いですが...)
お薦め曲は『The Wizard』『Traveller In Time』『Easy Livin'』『Rainbow Demon』『All My Life』という所をピックアップしておくが、ボーナス・トラックとして収録されている『Why (Extended Version)』(1995年と2003年のものとは別である。)は2003年の方は10分を超える大作となっていて、これも聴き応えのある曲となっている。
ハード・ロック・バンドである彼等はプログレ寄りのサウンドということもあって、好みの別れるところでもあるが、パワーがあるだけでなく、繊細な所もあるのが彼等の特徴であり、そこが魅力でもある。ある意味では異端児でもあるのだが、'70's前半のロックは、様々な試みが行われ、ロックが細分化されていくことになる時期であり、彼等のサウンドもその中の一つの方向であり、評価できるところである。
ということで、聴いておきたいアルバムの1枚である。(ちょっと、垣根を感じるかも知れませんが...)
↓ボーナス・トラックなし
↓ボーナス・トラック5曲の2003年バージョン
↓1995年バージョン
コメント 0