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「サラリーマン出世太閤記」(その2) [映画(邦画)]

今回は、1957年に製作されたシリーズ第1作について記します。

シリーズ第1作サラリーマン出世太閤記
作品データを記しておくと、1957年の東宝作品で、時間は88分、白黒作品である。監督は筧正典、脚本は笠原良三、撮影は小泉一、美術は小川一男、音楽は松井八郎である。そして出演は、小林桂樹、加東大介、安西郷子、東郷晴子、白川由美、団令子、沢村いき雄、宝田明、今泉廉、有島一郎、宮田洋容、土屋詩朗、広瀬正一、大友伸、生方壮児、若宮忠三郎、如月寛多、山本廉、椎原邦彦、土屋嘉男、藤木悠、清水一郎、加藤春哉、西条康彦、越路吹雪、たちである。

木下秀吉と前田圭一郎は高校時代からの親友で、現在は東南大学に通う学生だった。2人の性格は正反対であったが気の合う友人だった。そんなかれらも就職活動を始める時期になる。秀吉は応援団に所属しながら、タクシー運転手のアルバイトをしつつ、就職活動を行っていたが、前田は就職活動にのみ専念していた。2人が目指すのは日本自動車会社であった。前田はその社長の姪・悦子と親しくなって、コネを作っていたが、秀吉は就職試験の直前になって大学から成績不良で大学の就職推薦が取り消されてしまった。落ち込む秀吉だったが、学生食堂・パチクリ軒の娘・エイ子に励まされ、日本自動車会社社長に直か談判に行くことにした。が、会社にやってきた秀吉は、そこで岡田係長とぶつかってしまう。岡田は、秀吉がタクシーに乗せたことのある客で、同僚の千枝子に怪しからぬ振舞いをした所を秀吉に止められたことがあった。そのため、岡田は秀吉を門前払いしようとするが、そこに千枝子が通りがかり、助けられた。で、就職試験を受けることになり、秀吉も前田も合格した。で、秀吉は新調の背広を着てパチクリ軒に顔を出して報告をすると、エイ子は大喜びし、彼女の父・為助は娘を嫁にと言いだした。4月になって社会人となった秀吉たちだったが、秀吉は会社に行くと千枝子がネクタイをプレゼントしてくれるというもてっぷりだったが、前田は、悦子が自分を就職活動のために利用したことが分かると、前田にそっぽを向き、秀吉に好意を持つようになった。新人研修が終わると、新入社員たちは社長の家に招待される。社長は相撲が得意であり、新入社員たちに相手をさせる。みんなは社長に負けるが、秀吉だけは熱くなって、社長を投げ飛ばして勝ってしまった。で、前田は社長秘書となり、秀吉は川崎工場への勤務となった。そんな秀吉だったが、数ヶ月後、口上の倉庫に泥棒が入り、その泥棒を取り押さえるという手柄を立てた。その時、怪我をした秀吉は入院することになるが、病室にはエイ子や千枝子、悦子が見舞いにやってくる。3人は遂に秀吉のことで喧嘩まで始める始末。そんな所に、前田が社長滅入れ手を持ってやってきた。それは新設される地方の工場り工場係長という辞令だった。秀吉はその工場は社長が若い時に苦労をした場所だと知ると、願ってもない幸運、と思って辞令を受けた。

まず、主人公の名前が木下秀吉というところから、言うまでもなく、豊臣秀吉の出世していく姿を下敷きにしている作品である。また、コメディ作品であるが、ドタバタ・コメディではなく、将来に燃える若者の姿をしっかりと描いた中での軽いコメディということで、特に物語にもすんなりと入っていくことが出来る。

50年以上昔の作品ということで、確かに現在とは社会インフラのレベルも大きく違っているため、時代としたらのんびりとした所もあるが、これがまた独特のスパイスにもなっている。派手さという所は無いが、古き良き時代を何かと巧みに描いていて、何となく落ち着くことの出来る作品でもある。

本作は現在ではソフトが無いだけに、見ようと思っても苦労することになるが、見る機会があったら見ておきたい作品である。

 

↓一応、こういうものを拾っておきます。

サラリーマン出世太閤記 (1960年) (春陽文庫)

  • 作者: 笠原 良三
  • 出版社/メーカー: 春陽堂文庫出版
  • 発売日: 1960
  • メディア: 文庫

サラリーマン出世太閤記〈第2部〉サラリーマン奮戦す (1960年) (春陽文庫)

  • 作者: 笠原 良三
  • 出版社/メーカー: 春陽堂文庫出版
  • 発売日: 1960
  • メディア: 文庫

サラリーマン出世太閤記〈〔第1〕〉就職戦術の巻 (1962年)

  • 作者: 笠原 良三
  • 出版社/メーカー: 光風社
  • 発売日: 1962
  • メディア: -

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