WILL TO POWER『WILL TO POWER』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1988年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。ダンス・ビートに乗せて颯爽と登場した彼らは、元々はラジオでDJをしていただけのことはあって、ヒットのツボを分かっていて、全米No.1曲を生み出している。(が、悲しいかな、一発屋でした。→一応、現在も活動を続けているようだが、本アルバムのみで特に大きなヒット曲は生まれていない。)本アルバムは全米No.1シングルの影響もあって、Billboardのアルバム・チャートでは最高位68位を記録している。
収録曲は以下の全10曲である。『Dreamin'』『Searchin'』『Baby, I Love Your Way/Freebird Medley (Free Baby)』『Somebody Told Me』『Fading Away』『Say It's Gonna Rain』『Zarathustra』『Show Me The Way』『Strangers』『Anti-Social』。
この中からシングル・カットされたのは4曲である。デビュー・シングルでもある『Dreamin'』がBillboardで最高位50位を記録、続く『Say It's Gonna Rain』が最高位49位を記録している。そして3rd.シングルの『Baby, I Love Your Way/Freebird Medley (Free Baby)』が1週だけだったとはいうものの、全米No.1を獲得し、1989年のBillboard年間シングル・チャートでも9位にランクインしている。また、イギリスでも最高位6位を記録している。そして『Fading Away』がBillboardで最高位65位、イギリスでは最高位84位を記録している。
お薦め曲は全米No.1ヒットとなったメドレーでもありカヴァー曲でもある『Baby, I Love Your Way/Freebird Medley (Free Baby)』と、アメリカでダンス・チャートで1位を獲得している2曲のシングル曲『Say It's Gonna Rain』と『Fading Away』、そして『Zarathustra』をピックアップしておく。
グループ名がとんでもない名前である彼らであるが、サウンドの方は'80's終盤から'90's初頭に書けて流行ったダンス・ミュージックであって、如何にも'80'sらしい所が出ているものである。特に、全米No.1ソングはオリジナルがP・フランプトンとL・スキナードということで、ロック・ファンからも注目を集めたが、ここではダンス・ミュージックにアレンジされているということで、オリジナルとは随分と違うものになったが、そのセンスは光るものがあった。
アルバム全体を通しても、緩急があって、これが絶妙なバランスを保っているのだから、聴いていても気持ちが良くなるものである。しかし、ある程度聴くと飽きてしまうビートという所が、彼らを一発屋にしてしまった所でもある。
'90's初頭のユーロ・ビートを中心としたダンス・ミュージックとはまた少し違うアメリカの'80'sダンス・ミュージックの一つとして、こういうものがあった、ということで聴いておけばよろしいかと...
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