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「サラリーマン出世太閤記」(その3) [映画(邦画)]

今回は1957年に製作されたもう1本となる、シリーズ第2作について記します。

シリーズ第2作続サラリーマン出世太閤記
作品データを記しておくと、1957年の東宝作品で、時間は94分、白黒作品である。監督は筧正典、脚本は笠原良三、撮影は鈴木斌、美術は小川一男、音楽は松井八郎である。そして出演は、小林桂樹、加東大介、安西郷子、白川由美、団令子、沢村いき雄、浪花千栄子、中田康子、宝田明、御橋公、北沢彪、三木のり平、村上冬樹、有島一郎、たちである。

物語の方は、前作の完全な続きである。よって、本作を見る前に前作を見ておかないといけません。(見ていなくてもそれなりに楽しめるが、細かい所で「?」ということになってしまいます。)

木下秀吉は地方工場へ転勤を命じられ、その地に向かった。汽車の中で知り合ったせいの経営するヨネダホテルに到着した彼は、そこで自分が赴任する工場の幹部たちが宴会の準備をしているのを見て、自分の歓迎会だと勝手に思ってしまう。が、それは新工場の落成祝賀会だったので、秀吉は失笑を買うことになってしまった。そんな所にブローカーの黒田が近づいてきて、ことを丸めようとする。で、秀吉は黒田の誘いに乗って、芸者小鈴と踊っていた。そんな所に視察に来た社長が現れた。翌日、社長は社員の前で訓示を述べた。新工場は落成したものの、機械がまだということで、早期に生産を開始するように社長は命じる。幹部達は黒田から機械を購入しようとするが、秀吉は反対し、職を賭けて機械購入役を引き受け、黒田ではなくて太洋精機に発注した。やがて皇紀の日となるが、機械はいっこうに届かない。で、秀吉は太洋精機を訪ねる。すると、太洋精機には社長が専務として名前を連ねていて、メクラ判のために、新工場に収める機械の製造は先送りにされていた。で、秀吉はことある毎に社長の前に現れて、何とかしてくれるように頼むが、社長は取り合ってくれなかった。秀吉が東京にずっといることで、芸者小鈴も上京してきて、秀吉の知り合いであるパチクリ軒のエツ子と喧嘩をして秀吉を引っ張っていく。すると、ヨネダホテルのせいや社長も現れて、社長は秀吉と酒の飲み比べで決をつけることにした。で、ベロンベロンに酔っぱらった秀吉と社長だったが、そんな秀吉の心意気を社長は認め、機械の納品に尽力してくれることになった。そして工場へは約束の日に機械が次々と運び込まれた。そして、秀吉の元には、恋人の千枝子が本社へ来るようにという辞令を持ってきた。

本シリーズの主人公・木下秀吉は言うまでもなく豊臣秀吉をモデルとしているが、本作は豊臣秀吉が木下藤吉郎だった頃の(伝え聞く)話を地でいっている様な物語となっているのが面白い所である。必死になって頑張る秀吉の姿は、現代でも色々と勉強させられる所があるものであり、単に作品を楽しむだけに留まらない所が良い所でもある。

しかし展開としては、所々に都合が良すぎると思えるところもある。本作はコメディ仕立てであることから、笑いにするためと解釈することにして、物語の時代が高度経済成長期ということで、現代とはまるで違う右肩上がりが約束それているような時代であったことを考えると、一応納得できてしまうので、おあよろしいかと...

 

↓本作はソフトがないので、本の方を拾っておきます。

サラリーマン出世太閤記 (1960年) (春陽文庫)

  • 作者: 笠原 良三
  • 出版社/メーカー: 春陽堂文庫出版
  • 発売日: 1960
  • メディア: 文庫

サラリーマン出世太閤記〈第2部〉サラリーマン奮戦す (1960年) (春陽文庫)

  • 作者: 笠原 良三
  • 出版社/メーカー: 春陽堂文庫出版
  • 発売日: 1960
  • メディア: 文庫

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