ACT『LAUGHTER, TEARS AND RAGE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1988年に発表されたアルバムである。実験的なユニットということもあって、発表されたアルバムは本作のみである。(2004年に「THE ANTHOLOGY」という形の本アルバムの3枚組がリリースされましたが...)トレヴァー・ホーンのZTTからのリリースということを考えれば、なるほどと思われるプロジェクトでもある。
収録曲は以下の全14曲である。『Absolutely Immune』『Chance』『Laughter』『I Can't Escape From You』『Poison』『Under The Nights Of Germany』『Heaven Knows I'm Miserable Now』『3rd Planet』『Gestures』『Bloodrush』『Friendly Warning』『Certified』『Where Love Lies Bleeding』『Snobbery And Decay』。
この中からシングル・カットされたのは3曲である。『Snobbery And Decay』がイギリスで最高位60位、イタリアで最高位38位を記録しているが、これが最も大きいヒット曲である。続いてのシングルは『Absolutely Immune』で、イギリスで最高位97位、そして『I Can't Escape From You』はイギリスで最高位90位を記録している。
お薦め曲は、シングル曲の中からは『Snobbery And Decay』、それ以外では『Laughter』『Under The Nights Of Germany』『3rd Planet』と言うところをピックアップしておく。
サウンドの方はエレポップであるのだが、明るくて楽しいのが「エレポップ」であることを考えると、「エレポップ」とは呼べないようなものである。(要するにサウンドが暗い。)実験的なプロジェクトであったことを考えると、これはこれで良いのだが、ヒットの規模も小さかったまま終わってしまったのは「残念でした」としか言いようがない所である。
しかし、本アルバム(及び、本ユニット)は万人向けではないが、ZTTレーベルということで、別の意味では注目度の高いアルバムである。(様々な新しいサウンドを生み出した'80'sのUKサウンドがお好きな方に限られますが...)特に、'80'sのイギリスでは、シンセサイザーを中心にしたサウンドは、シンセサイザーの発展と共に次々と新しいバンドを生み出し、サウンドを発展させてきた。本ユニットは、'80'sの中では終盤ということもあって、楽器としてのシンセサイザーもかなり発展した時期でもある。既に「エレポップ」という名称も定着していたことを考えると、本道から逸れたエレポップということも出来るが、数年遅かったという気もしてしまう。
ということで、'80'sのUK・エレポップの歴史の中では触れられても良いものであり、'80'sのエレポップ、特にイギリスのサウンドがお好きな方は聴いておいた方が良いでしょう。(明るく楽しいエレポップがお好きな方は、触れない方が良いかも...)
ラフター、ティアーズ&レイジ(デラックス・エディション)(紙ジャケット仕様)
- アーティスト: アクト
- 出版社/メーカー: Third-Ear JPN Ltd.
- 発売日: 2009/01/21
- メディア: CD
↓3枚組のセットはこちら
Laughter, Tears and Rage: The Anthology
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Ztt
- 発売日: 2004/01/19
- メディア: CD
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