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名曲探偵アマデウス#62 モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 [ドラマ]

今回はモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」が取り上げられたが、これでモーツァルトの曲も4曲目となって、シューベルト、ショパン、チャイコフスキー、ベートーベンと共にトップ・グループに並びました。(しかし、次の次でシューベルトが単独トップになります。)が、この曲は毎回OPで流れている曲なので、解説は無くても登場回数で言えばダントツのトップですけどね...

また、今回は今までは謎に包まれていた「名曲探偵」に関することの一部が明らかになったということと、所長の過去がまた少し明るみに出るということで、またまた作品の世界観が奥深いものになった物語でもありました。ただ、所長の変人ぶりも一つ明るみになりましたけどね。それにしても、名曲探偵に養成所があったなんて...

そして、今回は依頼人が登場というのではなく、所長を打ち負かすために勝負にやってきた謎の男が登場し、対決ということで、今までとは雰囲気の違う物語でした。→部分的に「銭形泪・1st.10話」(クイズの出題)を思い出させてくれました。それ意外にも「2nd.5話」の怪人十面相も...

冒頭、カノンさんの独白で始まるが、カノンさんはもはや「所長命」ということになっていますね。で、所長との距離がなかなか縮まらないことを悩んでいるカノンさん。が、所長はいきなりくしゃみをして、ツバがカノンさんの顔に...そんな所長が口にした言葉は「記録更新だよ」というものだった。くしゃみをしたくなってから30秒耐えられて、4秒記録を更新したというのだが、「一体どのような意味が?」というカノンさんに同感です。これに「限界への挑戦」「人生はいつだって自分との戦い」と言う所長。なんか危ない人になってますね...

そんな所に部屋の灯が暗くなったり明るくなったりして、笑い声が響いた。(やっぱり怪人十面相を思い出させてくれます。)現れたのは竜飛彦という男で、モスクワの名曲探偵養成所で所長と同期だった男だった。(所長と主席の座を争った。→最終的に主席は竜だった。そして今は上海に事務所を構えて大成功していた。)竜は所長に「名曲探偵の名を汚した」と言う。そもそも名曲探偵はその存在を知られてはいけない秘密の職業で、素人相手の人生相談をしている所長のことを怒っていた。→確かに所長は依頼人の人生相談を受けている、という感じですし...

が、所長は自分の考えでやっていることだった。(これも理解できます。)で、竜は自分と対決して、リュウガ勝てばこの事務所は閉鎖、カノンさんももらっていくと言う勝負を口にした。これに所長は「いいだろう」と受けた。(カノンさんは蚊帳の外でした。)で、課題曲はカノンさんにということで、「名曲探偵といえば」ということでOPに流れている「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を口ずさみ、これが課題曲となった。

所長と竜の対決はポイント制であるが、3つの対決である。(「ケータイ刑事」で対決というと、3番勝負がセオリーであったが、やっぱり意識しているようで...)仕切りはカノンさんであるが、所長を応援するのは分かるが、所長贔屓とまでなっていないのは良いところでした。

まずは「早押し勝負」。これはカノンさんがクイズを出題し、正解すると1ポイントというものである。カノンさんは「モーツァルトなるほど大百科」という本を広げていて、そこから出題する。で、問題を読み始めると竜が途中でボタンを押して答える。「簡単だ」と言って自信たっぷりに答えるが、「ブブー」ということで不正解。「何で?」と漏らす竜にカノンさんは「問題をよく聴いてください」と言って続きを読む。(要するに「…ですが、…」ということで問題の途中でした。)で、所長がやはり自信たっぷりに答えるが、これも「ブブー」。「えっ?何で?ろと処置用もキツネに摘まれたような表情をする。カノンさんは「最後までよ~く聴いてください」と言って問題の続きを読む。(やはり「…ですが、…」ということでした。)そして竜が答えて「ピンポーン」ということになった。その後でカノンさんが解説をしていました。また所長は「くそう、響くんらしい性格の悪い問題だ~」と呟いていた。

続いて第2問。今度は問題が途中ではないかと警戒する2人だったが、竜がボタンを押して答える。すると今度は引っ掛けはなくて「ピンポーン」。第1ステージは2-0で竜がリードを取りました。カノンさんは「所長、頑張って」と言っていた。

続いては第2ステージの「楽曲分析対決」。この曲の魅力を解説してくださいということでした。勝者には2ポイントということでした。所長がボタンを押して「私からいこう」と言って立ち上がり、語り始める。所長は「推進力」と言って、その解説が始まる。そしてカノンさんは「凄く納得」と言ったが、竜は「お嬢さんは身内に甘いなぁ」と言い、所長の分析は「第1楽章しか扱っていない半端な分析だ」と言って貶し、ボタンを押して立ち上がり、語り始める。竜は「究極のバランス感覚だ」と言い、「バランス感覚」についての解説が始まる。旋律、そして楽章単位でもバランスが取られていることが語られる。で、カノンさんは「悔しいけれど、楽曲分析勝負も竜さんの勝ちね」ということで、4-0となった。

竜は「天出くん、降参するかね」と言っていたが、「勝負はこれからだ」と所長。そして第3ステージは「名曲探偵対決」の流儀に則ったもので行われることになる。(カノンさんは「流儀って?」と言っていた。)それは謎をそれぞれカードに書き、相手が書いた謎に答える、というルールである。また、正しい答えが出せなかった場合は出題した方も推理できる、ということでした。ということで第3ステー度の「推理力対決」へ突入する。カノンさんは「納得できる推理をした方に5ポイント差し上げちゃいます」と言って笑顔を見せていたが、これに竜は「今までのは一体何だったのよ」クレームを付けた。するとカノンさんは竜の手を握って「どうしてもダメ?」と色仕掛け作戦を。すると竜は「まあいいでしょう」とあっさりと引き下がった。

まずは所長が推理する謎を、ということで竜のカードが出される。そこには「5楽章」と記されていた。所長は「この謎がきたか」と予想していたようで、この曲には「失われた第2楽章がある」と言って、それについての解説となる。

この曲は第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ロマンツェ」、第3楽章「メヌエット」、第4楽章「ロンド」の全4楽章であるが、実はもう1つの楽章(第1と第2の間に)あるということでした。資料にもあることが分かるが、いつ無くなったのかも分からず、それがどんな音楽なのかも分かっていない。

これに対して所長は「でんでん分からない...」と撃沈してしまい、竜が推理を語り始めた。(失われた第2楽章の候補として考えられるものを取り上げた。)しかし所長は「その曲という根拠は弱いんだ」と反論した。実際、資料的には根拠が無く、失われたページが出てこない限り、永遠に謎のままということでした。

竜は「細かいこと、言いやがって」と漏らし、カノンさんは「これでは竜さんにも点はあげられないですね」と判定した。

続いて所長が書いた謎を竜が推理する番となる。カードには「誕生」と記されていた。この曲の作曲同期が何処にも記されていないということだったが、竜は「勝ったな」と言うと、推理を語り始めた。

この曲が書かれた1787年はどんな年だったのか、ということから始まり、モーツァルトは作曲家として絶頂期にいたが、父の死、親交の深かった人の相次ぐ死という年だった。竜は父のために書かれた曲と推理した。カノンさんは父親のためにこんなに美しい曲を書いたなんて、くやしいけど素晴らしい推理だわ」と言うが、所長は「それは大きな間違いだ」と自信たっぷりに言うと、その時代の作曲家の実像についての解説となる。当時の作曲家は曲を依頼されてから作曲するということであって、自発的に作曲することはないということだった。この曲が誰の依頼によるものなのかは不明であるが、曲調から祝祭的な目的で書かれたと推測される。ということで竜の推理は完全に否定された。カノンさんも「これで得点はなしね」と言った。すると「私の推理を披露しよう」と言って語り出した。

この曲は実は有名になったのは20世紀になってからで、1930年代になってから急速に聴かれるようになり、評価も一変し人気曲になった。そのキーワードは「SP」ということで、SPレコードとの相性が良く、片面の収録時間(約4分半)に各楽章が収録出来たものだった。ということで聴きやすいと言うことで人気を得ることになったのだった。

所長は「名曲は初めから名曲なのではない。時代や環境、様々な要因が名曲を誕生させるのだ」という名言を口にした。これに竜は脱帽し、カノンさん「所長に5ポイント」と判定し、「これで勝負は決まりましたね」ということで所長が対決に勝利した。

竜は「今回は潔く負けを認めよう」と言ったが「しかし、必ずまた君を倒しに来るぞ」と強く言うと、カノンさんにはやさしく「またお会いしましょう、お元気で」と言った。これに対するカノンさんの複雑な表情が良かったですね。

竜はコートをマントのように翻して着ると、笑いながら帰っていった。(泪ちゃんとの対決が1勝1敗となった怪人十面相が去っていく時のようでした。)

今回は、ドラマ部分は約37分弱、曲が6分半弱、ラストのオチの所が1分50秒弱という構成で、ドラマ部分が長めでした。また、曲の所は、4つの楽章の内、第1楽章から第3楽章までのダイジェストと言う形になっていて、第4楽章はありませんでした。

ラストのオチは、カノンさんが所長にお茶を運んでくると「一時はどうなることかと思いましたよ」と言い、リードされっぱなしだったことを改めてく地にする。が所長は「君が捻くれまくった問題を出すからだろう」と負けていなかった。するとカノンさんは、所長が竜に主席の座を奪われた理由を尋ねる。すると所長は、最終試験の時、腕によりを掛けた推理を披露していた。途中までは順調だったが、結論に差しかかろうとした時、どうしてもくしゃみが我慢できなくなって...ということでした。で、カノンさんの手を掴み、近くに引き寄せるとくしゃみを... カノンさんは悲鳴を上げていた。(ということで、冒頭のくしゃみネタ再び、という締めでした。)

いつもと同様に、曲についての解説が行われるが、描き方がこれまでにないものであり、この点が新鮮でした。また、カノンさんが(対決の)進行を仕切っていて、所長を応援しながらも楽しんで進めていて、またまた違ったカノンさんの一面が見られたのはよかったですね。

カノンさんは対決の中では自分のことを「素人」と言っていたが、この事務所に来て3年(最初にそう言っていたが、番組も3年目に突入です。)ということで、もはや完全な素人ではなくなっていると思います。

最近のカノンさんは「所長・ラブ」というところを多く見せているが、所長はそれに全く気づいていないということ、更に最近ではカノンさんのことをより強く貶すようになってきているが、間合いの取り方と言い、コンビネーションといい、やっぱり波長が合っていて、楽しませてくれますね。今回は今までとは毛色が違った展開であったが、やっぱり面白い物語でした。

ところで、今回登場したもう1人の名曲探偵である竜飛彦であるが、「また来る」と言って帰っていったが、ディープ内藤、大保志摩須に続いて、またまた定期的に登場するキャラクターに成りそうですね。それも楽しみですが、そろそろディープ内藤がまたやってくるかと...

尚、竜が帰っていくところでコートをマントのようにして翻っていたところは、完全に怪人十面相とダブって見えました。(怪人十面相は、八面相、六面相、5面相、3面相というように律儀に名前を変えての再登場という形を取ったが、果たして竜は?(名前を変えることはしないでしょうけど...))

来週から3週間は再放送ということになって、次の新作となるファイルNo.063のはシューマン「幻想曲 ハ長調」は5/10、そしてファイルNo.064のシューベルト「歌曲『魔王』」は5/17です。で、来週4/19はファイルNo.048のショスタコーヴィチ「交響曲第5番」の再放送、4/26はファイルNo.050のヤナーチェク「シンフォニエッタ」の再放送の予定です。(5/3は、現時点では不明です。)月曜の本放送が再放送となる間、火曜朝と水曜深夜の再放送は別々のものを放送してくれたら嬉しいですが、果たして???また、BS-2の方は2年目のようにお休みということにはしないで貰いたいですが...

 

モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク

モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク

  • アーティスト: カラヤン(ヘルベルト・フォン),モーツァルト,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2006/11/08
  • メディア: CD

モーツァルト : アイネ・クライネ・ナハトムジーク&3つのディヴェルティメント

モーツァルト : アイネ・クライネ・ナハトムジーク&3つのディヴェルティメント

  • アーティスト: アムステルダム・バロック管弦楽団,モーツァルト,コープマン(トン)
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2000/06/21
  • メディア: CD
モーツァルト : アイネ・クライネ・ナハトムジーク

モーツァルト : アイネ・クライネ・ナハトムジーク

  • アーティスト: ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団,モーツァルト,カラヤン(ヘルベルト・フォン)
  • 出版社/メーカー: ポリドール
  • 発売日: 1996/12/02
  • メディア: CD
モーツァルト:セレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」

モーツァルト:セレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」

  • アーティスト: ベーム(カール),モーツァルト,ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2001/10/24
  • メディア: CD
モーツァルト:セレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」

モーツァルト:セレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」

  • アーティスト: モーツァルト,カラヤン(ヘルベルト・フォン),ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2007/09/05
  • メディア: CD
モーツァルト:交響曲第40番&第41番「ジュピター」/アイネ・クライネ・ナハトムジーク

モーツァルト:交響曲第40番&第41番「ジュピター」/アイネ・クライネ・ナハトムジーク

  • アーティスト: ワルター(ブルーノ),モーツァルト,コロンビア交響楽団
  • 出版社/メーカー: SMJ(SME)(M)
  • 発売日: 2008/11/19
  • メディア: CD
モーツァルト:「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 他 [Import]

モーツァルト:「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 他 [Import]

  • アーティスト: モーツァルト,R.シュトラウス,カール・ベーム,ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ORFEO
  • メディア: CD
↓間に3週ありますが、今後の予習ということで..
シューマン:幻想曲&幻想小曲集

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  • アーティスト: アルゲリッチ(マルタ),シューマン
  • 出版社/メーカー: BMGインターナショナル
  • 発売日: 2001/06/20
  • メディア: CD
野ばら~魔王/シューベルト:歌曲集

野ばら~魔王/シューベルト:歌曲集

  • アーティスト: レヴァイン(ジェイムズ),マルティノー(マルコム),フォシュベリ(ベンクト),ガーベン(コード),ヤンセン(ルドルフ)
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2007/09/05
  • メディア: CD
18人の名歌手によるシューベルト:魔王

18人の名歌手によるシューベルト:魔王

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1996/01/24
  • メディア: CD

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