BLITZ『VOICE OF A GENERATION』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1982年に発表された彼らの1st.アルバムである。ストリート・パンクの草分的な存在である彼らが、'70's終盤のパンク・ムーブメントの後、'80'sになってからリリースしたものであり、新たなパンクの歴史が始まった記念すべきアルバムである。イギリスでは大ヒットを記録していて、最高位2位を記録しているアルバムである。
尚、2008年には、本アルバムの四半世紀を記念したデラックス・エディションもリリースされている。(2枚組になっているあの名物シリーズの一つとしてのリリースである。)尚、デラックス盤は11曲のボーナス・トラックを追加したDISC 1とデモやライヴ・バージョンを収録したDISC 2のセットである。
収録曲はオリジナル版では全17曲であったが、現在ではボーナス・トラックの追加によって22曲が収録されている。『We Are The Boys』『Time Bomb』『Voice Of A Generation』『Bleed』『I Don't Need You』『T.O.?』『Propaganda』『Criminal Damage』『Vicious』『Warriors』『Nation On Fire』『Your Revolution』『Scream』『4.Q.』『Escape』『Moscow』『Closedown』(以下、ボーナス・トラック)『Someone's Gonna Die』『Attack』『Fight To Live』『45 Revolutions』『Never Surrender』。
この中からシングル・カットされたのは『Warriors』で、イギリスで最高位2位を記録するヒットとなっている。また、デビュー・シングルとなる『Someone's Gonna Die』や、イギリスで最高位2位を記録している『Never Surrender』というシングル曲がボーナス・トラックとして収録されているのも嬉しい所である。
お薦め曲は、シングル曲の『Warriors』、アルバム・タイトル・ナンバーの『Voice Of A Generation』、そして『We Are The Boys』『Bleed』『Vicious』『Scream』『Escape』という所をピックアップしておく。
パンクというと、何かとメッセージ色が強く、「パンク」と言うだけで毛嫌いするという人も多いが、彼らのメッセージは極端なものでもないだけに、特に名前だけで毛嫌いする必要は全く無い。また、サウンドの方も比較的聴きやすいものであるため、まずは聴いてみることをお勧めする。(その上で、彼らのメッセージが受け入れられなければ、それはそれで仕方のないことですし...)
'80'sに入ると、パンクは死滅していたが、それがまた新たなスタイルとなって、ストリート・パンクが生まれてくることになる。とは言っても、メジャーなところにはなりませんでしたが... それ故、'80's前半のパンクというと、マイナーなイメージが強いのも仕方のない所である。そんな時代に生まれた本アルバムは、パンク・ファンの間では高い評価を受けている隠れた名盤として知られている一枚である。(だからこそ、「デラックス・エディション」も登場するのである。)
'80'sポップスやダンス・ミュージックがお好きな方はアプローチしない方が良いでしょうが、パンクに興味を持っているという方や、'90'sのグランジ、グラムに繋がるサウンドがお好きな方であれば、拒絶反応することなしに堪能出来ることでしょう。万人向けではないが、コアなロック・ファンであれば、チェックしておきたいアルバムである。(とりあえずは通常盤ということにして、気に入ったらデラックス・エディションに手を出すということで宜しいかと...)
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