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「大菩薩峠」(その9) [映画(邦画)]

今回は、大映三部作の中の第2作について記します。第1作と同じ1960年の作品である。

大映三部作第2作大菩薩峠 竜神の巻
作品データを記しておくと、1960年の大映京都の作品で、時間は90分、原作は中里介山、監督は三隅研次、脚本は衣笠貞之助、撮影は今井ひろし、美術は内藤昭、音楽は斎藤一郎である。そして出演は、市川雷蔵、本郷功次郎、中村玉緒、山本富士子、近藤美恵子、見明凡太郎、三田登喜子、須賀不二男、藤原礼子、片山明彦、中村豊、村上不二夫、山本弘子、清水元、真塩洋一、小堀阿吉雄、石黒達也、南里金春、嵐三右衛門、寺島雄作、尾上栄五郎、寺島貢、羅門光三郎、高倉一郎、たちである。

物語は前作の続きである。京・島原で竜之助と兵馬の対決で、竜之助は狂乱したが、戦っている内にお互いに霧の中に見失ってしまい、決着は付かなかった。そんな頃、裏宿の七兵衛はお松を島原から身請けし、彼女を部屋に閉じこめた浪人者はお松の爺さんを斬った竜之助ということを語った。兵馬は竜之助を捜すために新選組を抜け、お松と七兵衛たちと一緒に竜之助の後を追うことにした。一方、竜之助は、八木の街道にいて、浪人・酒井新兵衛に兵法試合を挑まれるが、その仲裁に入った植田丹後守の屋敷にしばらくいることにした。そしてそこで以前助けたお豊と再会する。お豊は心中の生き残りとして丹後守の屋敷の手伝いをしていたが、土地の庄屋の息子・金蔵に言い寄られて困っていたため、竜之助が江戸へ発つ時、同行を申し出て、竜之助を追った。しかし、お豊を取り返そうとする金蔵は、手を回してお豊を奪い去った。竜之助は上野の旅篭に到着し、浪人・酒井新兵衛と会って天誅組総裁・松本奎堂に引き合わされる。で、彼らと行動を共にすることにした。しかし天誅組は計画に失敗して執拗に追われることになり、竜之助も追われ、隠れていた木こり小屋で追っ手の攻撃によって盲目になってしまい、命からがら竜神の森へ逃れた。そして滝で目を洗っていた竜之助はお豊と再会する。お豊は金蔵に無理矢理夫婦にさせられていて、金蔵の叔父が営む旅篭に住み込んで、その夫婦養子となっていた。そんな所に、竜之助を追う兵馬が旅籠にやってきた。お豊は竜之助の身に危険が迫っていることを悟り、竜之助を逃がそうとするが、その動きを不審と感じた兵馬は、お豊の後をつけていき、竜之助を発見し、勝負を挑んだ。その頃、均三はおとよが逃げたことを知ると、狂乱して村に火を放ち、お豊を追った。竜之助と兵馬の対決は、兵馬の捨て身の突きをかわした竜之助だったが、断崖から滝壷へ転落してしまった...

良いところで次作(最終作の「完結篇」)に続くというという展開を含め、映画作品と言うよりも、テレビの連続ドラマの雰囲気の方が強い作品であした。随所に三隅監督らしい演出があるものの、今一つ冴がない。また、次々に起こる出来事も、度肝を抜くという者ではなく、来るべくして起こったことの連続といった感じであって、今一つである。

で、完結篇に続くことになるのだが、その完結篇は監督が交代することになり、更にスケールダウンしてしまったのが残念なことになっていく。もう少し工夫が欲しかった作品でした。

 

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