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名曲探偵アマデウス#63 シューマン「幻想曲 ハ長調」 [ドラマ]

3週空いて、待望の新作となった今回の物語。今回はシューマンの「幻想曲 ハ長調」でしたが、ゲストは「風のハルカ」組のMEGUMIであったが、アスカさんとは特に絡みがなかったので、そちらの点では期待するところは無かったですけどね...(それにしても、MEGUMIって、随分と雰囲気が変わっちゃいましたね...)

今回の物語は、漫才コンビの片割れの伝えたかったことは?ということで、漫才ネタが多かったこともあって、楽しい物語となっていました。でも、締めるところはしっかりと締めていて、所長の人生相談ということでも綺麗に収めていました。

冒頭、事務所の掃除をしている所長とカノンさん。そんな中、カノンさんが一枚の紙切れを落としたところから始まる。落とした紙切れとは、所長の昔の写真であって、「所長にもこんな時代があったんだ~」と漏らす。「何を見ているのだね?」と所長が酔ってくると、写真を見せたカノンさん。「懐かしいなぁ~」と返した所長。指揮者を目指して猛勉強していた頃の写真と言うが、学生服にパンチパーマということで、違う道を目指していた学ランのあんちゃんにしか見えないのですが...

そんな所に依頼人が現れた。漫才コンビ「青春とはナンだ~」の青子(せいこ)ということで、カノンさんはノリノリだった。が、相方がいないことを尋ねると、その相方(春(しゅん))のことで相談に来たということだった。春が突然姿を消してしまって音信不通になってしまった。また、青子はコンビ解散してピンになることを考えていた。そんな所に春からあるCD(シューマンの「幻想曲」)が送られてきて、春が何を言いたいのか教えて欲しいということだった。で、依頼を受けた所長。

いつものように、簡単な曲紹介から入って本題へ。まずは去年の「お笑いコンビ大賞」が惜しかった(もう少しで決勝ラウンドだった)ということをカノンさんが話すと、最初のお笑いショーへ。カノンさんが春役として、青子と共にコンビ登場の所を演じていました。(こういうことは本当にノリノリになるカノンさんです。)

で、まずは第1楽章から。シューマンというとやはりクララの存在がある。で、クララに対する愛のメッセージについての解説へ。ここでは「かそけき音」についての解説があるが、クラシック音楽はダイナミック・レンジが広い音楽でもあるが、それを生かした曲作りとなっているのは興味深いところでした。(ちなみに、ロックは音量は大きくても楽曲のダイナミックレンジは狭く、シンセサイザーをバリバリと使ったエレポップは更にDレンジが狭い。→ダイナミックレンジが狭い音楽は、ヘッドホン・ステレオで楽しむには良いのですが...)

また、「クララ(CLARA)」の名前から、ドイツ音階で「CAA」→「ドララ」という音に忍ばせた、というのは実に面白い所であるが、「ラ」を半音下げているというのもまた凄い所ですね。

続いては第2楽章へ。第2楽章はピアニスト泣かせの曲であると言うことは知っていたが、「超絶技法」との違いについても簡単に触れていてくれたのはなるほどと思えるところでした。(それにしても、いつものことであるが、曲の特徴を物語の設定に上手く対応させているものです。)

第3楽章はシューマンの二面性ということに触れていたが、この部分は漫才コンビで2人のキャラと重ね合わせるというのはなるほどという所でした。(漫才コンビって2人で1人というような扱いがされていて、2人の異なるキャラクターを1人の人の二面性に例えたのは面白い表現でした。)

依頼人はピン芸人としてやっていこうと思っていたが、コンビとしてやっていくように持っていくのかと思ったら、そうではなく、依頼人の相方から突然電話が入り、その通話から依頼人は元の鞘に収まってやっていこうと決意したが、そういうことを全く語らずに、暗示する形でドラマ部分を終えたのは、いつもの物語からは少し違っているところでしたね。まあ、こういう形で依頼内容を快傑するというのもまたよろしいかと...

今回は、ドラマ部分は約35分、曲が7分半強、ラストのオチの所が約1分15秒という構成で、まあまあというバランスでした。(今回はラストのオチの所が少し長めでした。)曲の方は全3楽章のダイジェストになるものと思っていたら、第1楽章でした。

ラストのオチは、カノンさんが笑顔で戻ってくると、昨日のお笑いコンビ大賞の結果を口にする。青春とはナンだ~が優勝したということを楽しそうに語るカノンさん。所長も「久しぶりに腹を抱えて笑ったよ」と言っていた。カノンさんは依頼人の夢が叶ったということで喜んでいたが、「優勝賞金の500万円、何に使うのだろうかなぁ~?」と口にいると、この言葉に所長の人格が変わった。カノンさんの元に駆け寄ってくると「我々もコンテストに応募してガッポリ賞金を頂こうではないか」と言った。で、所長とカノンさんは漫才コンビを結成して、芸を披露する。(クラシック漫才コンビの「アマデウス」と名乗っていた。)カノンさん「昨日、彼とクラシック・コンサートに行った」ということで、その様子を。「今日はモーツァルトの『ピアノソナタ』だよ」「モッツァレラチーズのピザとサラダ。惜しいそ~う」「それとシューマンの『幻想曲』」「シューマイとげそ。その組み合わせ、ちょっと嫌だなぁ」「いい加減にしなさい!」ということで、カノンさんがボケ、所長が突っ込みをやっていた。

男女コンビの漫才コンビというのは夫婦漫才というのが一般的である。しかし所長とカノンさんでは夫婦漫才には見えず、親娘漫才のように見えるのだが、親娘というコンビはある意味では面白そうですね。

今回はカノンさんが依頼人とも、所長とも(即席の)コンビでの漫才を見せていたが、楽しいカノンさんでした。ただ、所長とのコンビでは、食べ物ネタに持っていくというのは、やはり大食いの銭形泪を意識しているように感じられますね。(ちゃんは「ストロベリージャンボパフェ」が基本ですけど...)ということで、漫才の所でカノンさんがノリノリだったということもあって、それ以外の劇中でのカノンさんはおとなしかったですね。それだけに、(特に)ラストのオチの所が久しぶりに派手に笑わせてくれることになったのは良かったところでした。

尚、この物語では漫才だったが、「銭形泪・2nd.19話」の落語、ドイツ音階がダイイング・メッセージとなっていた「銭形泪・1st.3話」を思い出しました。また、食べ物ネタに走ったり、ミーハーなのは銭形泪のキャラでもあるだけに、久しぶりに「銭形泪」を強く意識していた物語のようにも感じました。

ところで、所長も漫才(お笑い)番組を見るのですね。イメージからそういう番組は全く見ないと思えるのですが... しかし、それ以上に驚いたのは、学生服姿の所長の写真が出てきたが、どう見ても指揮者を目指している若者ではなくて、義理と人情の世界に進んで行こうとしているあんちゃんにしか見えなかったということですね。指揮者になったがそれを辞めた理由というのは、その辺りにあって、スキャンダルになったと言うのかも知れませんね。

来週はファイルNo.064のシューベルト「歌曲『魔王』」、その次(24日)はファイルNo.065のヨハン・シュトラウス「ワルツ『美しき青きドナウ』」の登場で、31日は何かの再放送となっています。また、今週と来週は大相撲があるので、木曜夕方のBS-2の放送はお休みです。

 

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シューマン:幻想曲ハ長調 他 [Import]

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