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「大菩薩峠」(その10) [映画(邦画)]

長々と記してきた懐かしの邦画ヒーローシリーズの第42弾として取り上げた「大菩薩峠」シリーズも今回がラストになります。今回はシリーズ作品とはせずに単発で製作された1966年の東宝作品にさいて記します。

東宝の「大菩薩峠」(1966年)
作品データを記しておくと、時間は120分、原作は中里介山、監督は岡本喜八、脚本は橋本忍、撮影は村井博、美術は松山崇、音楽は佐藤勝である。そして出演は、仲代達矢、三船敏郎、中谷一郎、加山雄三、伊吹新、久世竜、久野征四郎、宮部昭夫、香川良介、佐々木孝丸、佐藤慶、小川安三、新珠三千代、西村晃、川口敦子、大木正司、滝恵一、中丸忠雄、長谷川弘、天本英世、田中邦衛、藤原釜足、内藤洋子、園千雅子、早川恭二、梅香ふみ子、高松錦之助、たちである。

机竜之助は大菩薩峠の頂上で一人の巡礼の老人を斬った。老人と一緒にいた孫娘のお松は通りかかった盗賊の裏宿の七兵衛に救われた。そんな竜之助が帰宅すると、宇津木文之丞の妻・お浜が尋ねてきて、夫・文之丞が御嶽神社の奉納試合で竜之助と立ち合うことになり、勝ちを譲って欲しいと頼んだ。が、竜之助はそれを受け入れず、無理矢理お浜を犯し、そのまま江戸に連れて行った。2年の歳月が流れ、吉田竜太郎と名乗るようになった竜之助とお浜の間には息子・郁太郎がいて、長屋暮らしをしていた。ある日、直心影流・島田虎之助の道場で、見事な剣さはきを見せていた若い剣士・宇津木兵馬を知った竜之助は他流試合を申し込んだ。が、この兵馬は竜之助が以前に試合で殺した文之丞の弟であった。兵馬は兄の仇を取るために江戸に来ていて、しかもお松のことも知って、共に竜之助を討つ機会を狙って腕を磨いていた。やがて竜之助は、金のために新徴組に加わめことにしたが、お浜との生活は破綻していて、お浜は遂に竜之助を刺そうとする。が、竜之助の刃の前には何も出来ず、斬り捨てられてしまった。

新撰組が旗揚げされると、京都に入った竜之助だったが、近藤や土方たちが芹沢の暗殺と竜之助を消す算段をしていて、一方の芹沢は竜之助を誘って近藤の暗殺をそそのかしていた。その話を立ち聞きしてしまったお松は芹沢に捕まり、竜之助に預けられた。お松は竜之助に身の上を話し、その時竜之助は、このお松が大菩薩峠で斬った老人の孫ということを知った。すると竜之助は狂ったようになってしまう。そんな所に新撰組が乱入して襲ってきた。手傷を負いながらも人とかその場から脱出した竜之助は十里須賀利の老人に助けられて木津街道を一人で進んでいった。

時間が2時間ということもあって、三部作として製作された作品の途中までということになっているが、これは仕方のない所である。が、どの三部作でもよいが、そちらを見ていたら、三部作の物語の途中で幕を下ろしていることになるため、この続きがあるのでは?と思うのが当然である。(が、本作には続編は製作されていない。)ということで、実に中途半端な幕引きとなっている感が拭えず、この点がとても残念である。→仲代達矢が独特の味を出していて、片岡千恵蔵や市川雷蔵とは一味違った竜之助を演じているだけに...

逆に、三部作を全く見ていないという方(要するに「大菩薩峠」の映画シリーズを全く見ていない人)には、最初に見る作品とするのには良いでしょう。(本作を見た後から三部作を見たらよろしいかと...)

 

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