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ケータイ刑事銭形泪27話(2nd.14話)[裏ネタ編]PART 10 [ケータイ刑事]

銭形泪・裏ネタ編」も今回からは通算で27話となる2nd.14話の「BS初のミュージカル!! ~歌って踊って殺人事件(前編)」に突入です。この物語の「裏ネタ編」は過去にはPART 9まで記している(2009/7/18、19、20、22、23、25、26、27、29日付けで記しています。)ので、PART 10からということになります。今回はサブタイトルにある言葉から「ミュージカル」についてを、「・27話(2nd.14話)[裏ネタ編]PART 1」で記したものをベースにして加筆しました。

また、この物語について過去に記した記事については「ここをクリック」してご覧下さい。

ミュージカル」:英語では「Musical」と言うが、元々は「ミュージカル・コメディ」という言葉の省略形である。(現在ではそれ以外の意味も含んでいて、「ミュージカル・シアター」「ミュージカル・プレイ」「ミュージカル・コメディ」「ミュージカル・レビュー」という言葉の省略形という場合と、それらを含んだ総称としての意味がある。)

現代的な音楽劇の一つであって、音楽を中心にして、歌と台詞、ダンスとを結合させた演劇である。また、「ミュージカル・コメディ」と呼ばれたのは、初期のミュージカル作品の内容は喜劇というものが比較的多かったこともあるためである。(その後、喜劇の要素を廃した音楽劇と言うものが増えたこともあって、「ミュージカル」というのが普通になった。)演劇であるため、基本的には舞台(専用劇場を含む)で上演されるものである。

歴史的には、オペラがその原形となっているが、オペラと大きく異なるのは使用される楽曲と歌唱方法である。「音楽を使った舞台劇」という共通点があるが、それ以外は根本的に違っているため、完全にオペラとは別物として扱われていて、「ミュージカル」として独立した存在となっている。

特に異なっているのは、オペラはベルカント唱法が用いられているが、ミュージカルではポピュラー音楽と同じ発声法が用いられていること、オペラではクラシック音楽を楽曲に使用するが、ミュージカルはポピュラー音楽(ジャズ、ポップス、ロックなど)を楽曲として使用していることが大きい。また、ミュージカルでは歌だけでなくて踊り(ダンス)も見せ場の一つとなっている(この部分ではオペラよりもバレエに近いと言うことが出来る。)のと、庶民的な題材を取り上げているという特徴がある。ということで、クラシック音楽を中心としてオペラにはちょっと垣根が高いと感じるような人たちに対して、その垣根を取り払ったような感じにして親しみやすいものとしている。

ミュージカルが登場したのは1866年にアメリカで上演された「ブラック・クルック」が最初のミュージカルとされている。(オペラは16世紀末に誕生したとされているのでミュージカルよりも300年近く昔から存在していることになる。)その後、ニューヨークのブロードウェイを中心に上演されて、ヨーロッパでもロンドンのウエストエンドなどで上演されて、人気を博し、発展していくことになる。

また、ミュージカルが広く知られるようになったのは、1920年代終盤に、それまではサイレントだった映画に音声が付くことになり、トーキーが登場したことがある。(最初のトーキー映画は「ジャズシンガー」というミュージカル作品である。)映画が喋るだけでなく、音楽を使ったミュージカル映画が多数制作されるようになり、ミュージカルの人気が更に高まった。特に1930年代のフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースのコンビによるミュージカル映画作品が大ヒットを記録したが、このコンビのミュージカル映画(ダンス映画)は余りにも有名である。(「空中レヴュー時代」「コンチネンタル」「トップ・ハット」「有頂天時代」「踊らん哉」「カッスル夫妻」などがある。)

その後、1940年代後半から1950年代はスター・システムによるミュージカル映画の全盛期となって、更にミュージカル映画の人気が高まり、各映画会社もこぞってミュージカル映画を製作することになる。特にMGMのミュージカル映画は人気を博し、他社を圧倒する人気となる。(この時代の作品では、アカデミー賞を受賞した「巴里のアメリカ人」「恋の手ほどき」等が特に有名であるが、MGMミュージカルはきりがないぐらいにヒット作がある。)

ミュージカル映画の全盛は舞台でのミュージカル作品の方にも波及して、新たな作品が生まれるが、映画の方もネタが付いてきたのか(?)、1950年代の後半になると舞台でヒットしたミュージカル作品の映画化ということが中心になっていく。これは1943年が初演で1955年に映画化された「オクラホマ!」が有名であり、この映画版が大ヒットしたことがきっかけとなり、次々とヒットした(舞台)ミュージカル作品が映画化されていった。そして1960年代には「サウンド・オブ・ミュージック」「マイ・フェア・レディ」「メリー・ポピンズ」「ウエストサイド物語」などの大作ミュージカル映画がヒットを記録している。また、大作ミュージカルはこれまでの映画界を支えていたスター・システムに取って代わるようになり、1960年代の映画界は大作主義へと変わっていくことにもなった。

しかし、大作主義は製作費を湯水の如く注ぎ込み、豪華な作品が多数を占めることになるが、全ての映画作品がヒットして興行的に成功するとは限らず、中には商業的に失敗する作品が出てくる。1本の製作費が莫大なものであるため、興行的失敗は映画会社の存続にまで影響し、豪華なミュージカル映画は影を潜めてしまった。(これが1970年代のミュージカル映画の暗黒の時代である。)

大作主義の時代で舞台でヒットしたミュージカル作品が次々と映画化されることで、舞台の方にも新たな動きが生まれることになっていく。特に60年代までの作品とは異なった視点に立った作品が生まれ、ミュージカルの中心地であるニューヨーク・ブロードウェイ以外の場所で上演されていた作品に注目されるようになる。特に70年代後半のロンドンのウエスト・エンドで上演されたミュージカル作品の「CATS」や「オペラ座の怪人」が大ヒットを記録したが、これらは新たなミュージカル作品として知られている。(これらの作品は劇団四季によって日本でも上演されて大ヒットを記録した。)また、「オペラ座の怪人」は以前にも映画化されたことがあったが、後に再び映画化されるまで至っている。

70年代は低迷したミュージカル映画であるが、1977年の「サタデー・ナイト・フィーバー」によってミュージカル映画が大きく変わり、再び盛り返していくことになる。この作品は、これまでのミュージカル映画というと、主役を務めるスターに頼っていたが、劇中で数多くのポピュラー音楽を使い、しかも曲の方はミュージシャンに任せるという形を採ったのだが、これが大当たりとなった。そしてこれをきっかけに、ポピュラー音楽のミュージシャンたちの音楽を使ったミュージカル映画が幅を広げていくことになる。また、これは80年代初期に登場したMTVと共に、ミュージシャンが映像作品(所謂PVというものです。)を作ることに向けさせることになった。そして、1983年の映画「フラッシュダンス」、1984年の映画「フットルース」の大ヒットで、主役の俳優はダンスを見せて、音楽はミュージシャンに任せるという形が定着することになる。また、これらの作品の豪華ミュージシャンたちが集まったオムニバス盤のようなサントラ盤が大ヒットを記録したことから、ミュージカル映画に限らずに映画と音楽の新たな形が定着することになった。

しかし、90年代になると'80'sの延長線上にあった作品が伸び悩むようになり、再び低迷するようになる。そんな90年代のミュージカル映画は、ディズニーのアニメ作品のミュージカル映画「美女と野獣」がヒットを記録したが、これは元々舞台劇のミュージカル作品でもあった作品であり、再び舞台劇のミュージカル作品が注目されることになる。そして2000年代になると「シカゴ」や「ドリームガールズ」をはじめとして、舞台でヒットしたミュージカル作品の映画化が再び盛んになった。(「歴史は繰り返す」と言うが、その言葉を証明する様な形で2000年代のミュージカルの柱となった。)

これまでにミュージカル作品は多数生まれているが、有名なミュージカル作品としては「ショー・ボート」「南太平洋」「王様と私」「サウンド・オブ・ミュージック」「マイ・フェア・レディ」「ウエストサイド物語」などの名前が出てくる。(人気投票をすると、上位にランクインする作品でもある。)また、これらの作品は舞台だけでなく映画化もされて、映画の方も大ヒットを記録した人気作品となっている。舞台の方は上演されていないと見る機会は無いが、映画の方はビデオソフトでもリリースされている(レンタルもある)ので、見る機会はイクラでもある。→一度は見ておきたい作品である。

尚、舞台で上演されるミュージカルと、その映画化作品である「ミュージカル映画」との間には、物語としては(基本的には)同じであっても、演出の違いをはじめ、表現の自由度の違い(映画の方が自由度が高い)がある。特に舞台では「場面(シーン)」の制約があるが、映画ではそれがないという違いがある。この違いを楽しむというのが舞台のミュージカルとミュージカル映画の違いでもある。(→そのため、同じ作品で遭っても舞台の「ミュージカル」と映画の「ミュージカル映画」は区別されていて、別物扱いされる。)それぞれの作品はその特徴を活かした演出がされているので、舞台は舞台で、映画は映画で、それぞれ楽しむというのが良いでしょう。

 

↓今回からはこちらになります。

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