CHILLIWACK『WANNA BE A STAR』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年に発表された彼らの9枚目のアルバムである。カナダ・バンクーバー出身の彼らは'70'sから'80'sにかけて活動を続けているバンドで、1988年に一度解散しているが、1997年に再結成して現在も現役である。あくまでも活動範囲をカナダを中心としていただけに、世界的にブレイクすることはなかったが、'80'sに世界に進出していくカナダ出身のアーティストたちに影響を与えているバンドでもある。本アルバムは、彼らのキャリアの中でもピークと言える時期に発表されたものであり、カナダのチャートでNo.1に輝いた『My Girl』が収録されているアルバムということで、彼らの代表作でもある。(特にシングル曲のチャート成績は20年近くに20数曲をリリースしているが、ピークを記録している。)
収録曲は以下の全10曲である。『Sign Here』『So You Wanna Be A Star』『Tell It To The Telephone』『Too Many Enemies』『Living In Stereo』『Mr. Rock』『My Girl (Gone, Gone, Gone)』『(Don't Wanna) Live For A Living』『Walk On』『I Believe』。
シングル・カットされたのは2曲で、『My Girl (Gone, Gone, Gone)』はカナダのチャートで1位を獲得するヒットとなった。(彼らの発表したシングルでは唯一のNo.1である。)また、アメリカではBillboardで最高位22位を記録している。(この順位も、彼らのシングルの中でもBillboardでの最高位である。)そして2nd.シングルの『I Believe』はカナダで最高位7位、アメリカ・Billboardでは最高位33位を記録している。
お薦め曲は、ヒット・シングルの『My Girl (Gone, Gone, Gone)』と『I Believe』は当然で、それ以外としては『Sign Here』『Tell It To The Telephone』『Mr. Rock』『Walk On』という所をピックアップしておくことにする。
前作まではメンバーが5人であったが、本作からは3人となったことで、サウンドがコンパクトな形になってしまうのだが、彼らの自伝的なロック・スターの栄光と挫折の物語をコンセプトとしたコンセプト・アルバムにしたこととが、分かりやすい音楽になり、スリー・ピース・バンドのコンパクトな所とマッチしている。
派手な所は無いのだが、じっくりとロックを楽しんでいるということが伝わってくるアルバムでもある。ということで、地味ながらも10年を超えるキャリアに支えられたしっかりしたものがあるだけに、味わって聴くことをしておきたいアルバムである。そう言えば、'70's終盤から'80's初頭にはいくつかの名盤と呼ばれるコンセプト・アルバムが生まれていましたね。完成度と言うことではそういうメジャへなアルバムに決して引けを取らないだけのレベルになっているだけに、聴いておきましょう。
コメント 0