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ケータイ刑事銭形泪34話(2nd.21話)[裏ネタ編]PART 10 [ケータイ刑事]

今週から、月曜夜の「名曲探偵アマデウス」は夏休み体制に突入ということで、今月は再放送またはお休みということになって新作の登場はありません。(次の新作は9/6です。)よって、今月は火曜日一番はちゃんに務めて貰うことにします。

尚、本日はファイルNo.062のモーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」でした。また、来週9日と再来週16日はお休みです。また、BS-hiでは、火曜朝の再放送の方は休まずに放送され(ファイルNo.062からとなっているので、その後はNo.063、064、065、066ではないかと思います。)、水曜深夜の方は25日までお休みが続きます。一方、BS-2の方は、5、8、22、26、29日は放送される予定ですが、12、15、19日はお休みです。(地上波でも深夜枠で良いからもっと放送したらいいのに...)


銭形泪・裏ネタ編」も今回からは通算で34話となる2nd.21話の「殺しを語る肖像画 ~軽井沢夫人殺人事件」に突入です。この物語の「裏ネタ編」は過去にはPART 9まで記している(2009/10/7、8、10、11、12、13、14、15、17日付けで記しています。)ので、PART 10からということになります。今回はサブタイトルにある言葉から「肖像画」について、「軽井沢夫人」について記します。(どちらも「・34話(2nd.21話)[裏ネタ編]PART 1」で記したものをベースにして加筆しました。)

また、この物語について過去に記した記事については「ここをクリック」してご覧下さい。

肖像画」:特定の人物の顔を中心にした上半身を描いた絵のことである。また「肖像」と呼ばれる事もある。英語とフランス語では「Portrait」(但し、発音は異なる。)、ドイツ語では「Porträt」、イタリア語では「Ritratto」、スペイン語では「Retrato」と言う。

尚、写真はこれには含まれず、あくまでも「絵」として描かれたものに限られる。(写真の場合は「肖像写真」と言うが、写真が普及したことで「肖像画」に取って代わるものとなった。)

「肖像画」のことは「人物画」という言い方をする場合もあるが、「人物画」は人を描いた絵のこと全般を指しているため、人の全身像を描いたもの、更には複数の人物を描いたものまでも含まれることになる。一方、「肖像画」はあくまでも特定の一人(の上半身)を描いたものであるため、「肖像画」は「人物画」に含まれることになり、「人物画」の中の一部が「肖像画」ということになる。

実際、描く人を前にして描かれるだけでなく、写真などの補助的な資料を使って描かれることもある。(よって、この物語ではカン・コーポレーション社長の写真を渡されていて、それを元にして描くというのは、肖像画の描き方としてはよくあることである。→そもそも、画家の前に常にいることになると、それだけ長時間拘束されることになってしまいます。写真のない時代ならばともかく、現在では写真があって、そちらの方がより簡単でもありますし...)

また、作者自身が自分の姿を描いたものを特に「自画像」と呼ぶが、これも立派な「肖像画」の仲間である。(尚、鏡を見ながら自画像を描くことは出来るが、自画像を描くとなると、写真を利用するのは当たり前である。)

肖像画の歴史は古く、紀元前のエジプト王国から存在している。また、古代ギリシャや古代ローマでは、彫刻と同様に芸術的な領域まで進化した肖像画が描かれている。が、最も盛んに描かれたのはルネサンス期であり、この時代にはダ・ヴィンチの「モナ・リザ」という余りにも有名な肖像画が誕生している。

日本でも、古代から数多くの肖像画が描かれている。古い時代のものでは王侯貴族の肖像画が数多く残っている。また、源平の時代の足利将軍の肖像画は歴史が古い肖像画として知られていて、既に肖像画が広く浸透していた証となっている。そして戦国時代の武将たちも同様であって、数多くの肖像画が残っている。

江戸時代に入っても、肖像画は色々と描かれていて、各大名となると、肖像画が残っていて当たり前となっている。また、大名でなくても歴史に名前が残っている人物であれば大抵の人物の肖像画が残っている。(人物の浮世絵も「肖像画」の仲間である。)

世の中に写真が登場したのは19世紀初頭である。しかし、当時の写真は色々と手間が掛かったこともあって、早急に普及していない。現像処理の技術が発達する1850年代になって、写真が広く普及するようになり、その時期になって肖像写真が肖像画に取って代わるようになった。(日本では丁度幕末の動乱期という時期になる。)特に日本では、写真の普及というのが幕末期であって、これまでの日本のやり方ではダメとして、西洋の新しいものを取り入れることが流行のようになるが、(肖像)写真は正に最新の西洋技術であり、新しいものということで流行したこともあって、幕末の志士たちになると肖像写真が数多く残っている。(但し一般庶民はまだ手を出せるようなものではなかった。)

肖像写真が広く普及するのはまだ先のことである。明治になると金持層では肖像写真が広まることになるが、当時はまだ白黒写真であったそのため、肖像写真としては白黒写真ということで広がっていくが、それでもまだ肖像画は残っていた。(カラーとなると、やはり肖像画しか無かったためでもある。)

カラー写真の発明は1861年であるが、それはカラー写真とはいうものの、技術的にはまだまだであり、とても普及するものではなかった。で、研究が続けられ、それなりのカラー写真が得られるようになるのは20世紀になってからである。(しかし、高価と言うこともあって、特別な場合でしか使われなかった。)カラー写真が広く普及するのは第二次大戦の後になってからのことである。で、カラー写真の普及によって、簡単に得られることから、ようやく肖像画は肖像写真に取って代わられることになった。但し現在でも、芸術性を追求した絵画という位置づけでは「肖像画」も残っている。

日本の紙幣に肖像画が描かれている人物についてであるが、以前の紙幣ではお馴染みの聖徳太子、現在の紙幣である「二千円紙幣」の紫式部は写真が登場する以前の人物であるが、肖像画が残っているために、それを元にして紙幣に描かれているが、それ以外の人物は肖像写真が残っている人物である。(但し、「二千円紙幣」は実質的に殆ど流通していないため、どうでも良いような気もしないではないですが...→完全にこれは失政でしかない。)ちなみに、紙幣に描かれているのは「肖像画」であって「肖像写真」ではない。現代社会では、紙幣が肖像かが描かれているものとしては最も身近なものということになるのでしょうね...

軽井沢夫人」:1982年の日活製作の映画である。(にっかつロマンポルノの1本である。)舞台は夏の軽井沢で、上流社会にくいこもうとする青年の野望と挫折を描いた物語である。また、本作は嵯峨島昭の同名小説の映画化作品である。そして面白いのは、物語は夏であるが、劇場公開になったのも8月のことでした。(1982/8/6公開でした。)

また、この作品は斜陽になっていたとはいうものの、まだ稼ぐことの出来た時期の作品である。そんな中、本作は「高田美和を見るための映画」として知られている作品である。(にっかつロマンポルノと言えば、ストーリーとか、監督とかは関係なく、主演女優を見るためのような作品が殆どですけど...)

作品データを記しておくと、時間は93分、原作は嵯峨島昭、監督は小沼勝、脚本はいどあきお、撮影は前田米造、美術は渡辺平八郎、音楽は林大輔である。そして出演は、高田美和、五代高之、吉川由美、根岸明美、土屋嘉男、江原真二郎、梓よう子、北見俊之、雪江ゆき、大辻鉄平、遠山牛、小池雄介、織田俊彦、伊藤将人、名川貞郎、入江正徳、たちである。

ある夏、苦学生・紫藤純一は軽井沢の高級レストランでウェーターとしてアルバイトを始める。数日後、中川総業社長の別荘で開かれるパーティーにウェーターとしてレストランから派遣される。そして中川夫人・佳子に釘づけにされてしまう。そんな中、彼は佳子に見惚れていて銀皿を落としたことで攻められ、レストランをクビになる。翌日、偶然出会った紫藤と佳子。クビということに同乗した佳子は息子・有一の家庭教師として彼を雇うことにした。佳子の夫は愛人を作っていて、佳子の元には帰ってこないこともあって、2人は直ぐに男女の関係となる。そして佳子の亡くなった姉の別荘に住むことになった。そんな中、佳子の姪・亜矢の恋人で岡崎財閥の御曹子・雅和が、紫藤に秘密を語った。それは、彼はアメリカで殺人を犯し、酒島警視に追われているということだった。で、追っ手から逃れるために自分を死んだと思わせる偽装殺人の協力を求めた。考えてから返事をしようとしていた紫藤は、その夜、亜矢と共に雅和の元を訪ねた。が、そこにはすでに殺された雅和の死体があった。紫藤は自分に疑いが掛かることを恐れて、雅和の死体を埋め、亜矢には「もはや2人は共犯者だ」と威して、結婚を迫り、亜矢も受け入れた。ある日、紫藤と亜矢がレストランで食事をしていると、またまた佳子と出会い、紫藤は亜矢と婚約したことを告げた。これにショックを受ける佳子。で、紫藤は全てのことを話した。佳子はその話が真実かどうかを確かめるため、警察に通報してしまい、警察が身近なところで動いた。まもなく雅和の死体が発見され、紫藤は窮地に追いこまれ、亜矢と共に車で逃げようとする。が、運転を誤まって列車に激突し、2人共死んでしまった。紫藤の死の知らせを受けた佳子は遺体安置所に出向き、酒島警視から、雅和殺害犯は紫藤でないことを知らされた。こうして軽井沢の夏は終わった。

特に今回の物語がこの作品をモチーフにしていると思える部分は、「軽井沢の別荘」「テニス」という所である。しかし、軽井沢は別荘地として有名な場所であり、また、テニスというのも軽井沢ではお馴染みのものであるため、「モチーフにした」とまでは言えないでしょうね。せめて登場人物の名前などはこの映画の登場人物の名前をもじることをしても良かったのではないかと思いますが...

 

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