ケータイ刑事銭形雷7話[裏ネタ編]PART 4 [ケータイ刑事]
「銭形雷」の第7話「美しいものが勝つ! ~銭形雷VS黒いバラ」の「裏ネタ編・増補」の3回目となる今回は、この物語の登場人物の仕事に関してということで、「昆虫学者」について、「ビデオ・ジャーナリスト」について、そして「中華料理店」について、この物語の元ネタになっている「映画『コレクター』」について記します。
尚、BS-iの本放送時に記した記事は2006/2/13付けで、MBSでの放送時に記した[改訂版]は「ここをクリック」(ここにはBS-i本放送時に記した記事へのリンクもあります。)してご覧下さい。
「昆虫学者」:昆虫学の研究をする人のことである。「昆虫学(Entomology)」とは、昆虫に関する学問であり、様々な観点からの研究が行われている。(動物学的な研究はもとより、様々な応用研究まで含めると、実に幅広い学問となる。応用範囲の例としては、生理学、遺伝学、生態学、医学などにまで及んでいる。)
よって、「昆虫学者」と言うと、それらの研究を行っている人全てということになるが、普通に「昆虫学者」と言うと、動物学的な観点での研究者のことを指す。(所謂、「昆虫博士」の延長線上に位置するもののこと。)また、そのような昆虫学者は分類学的な研究を行っている学者が多い。→特定の種に対して「美」を感じるというのは良くあることで、この物語の黒いバラのように「蝶」に対して「美」を感じる人というのは多いですね。
尚、昆虫学者のことは英語では「Entomologist」と言う。
「ビデオ・ジャーナリスト」:「ジャーナリスト」とは、新聞、雑誌、ラジオ、テレビなどのメディアを通して、時事的な問題の報道や批評、解説を行う仕事に関係している人のことである。(新聞記者やルポライターなどは典型的なジャーナリストである。)
従来のジャーナリストの活躍の場は活字媒体が中心であったが、ビデオカメラの小形高性能化によってテレビ放送レベルの画質が簡単に得られるようになったことから、1990年代になってから新たなジャーナリストとして登場したのがビデオ・ジャーナリストであって、自ら取材対象を撮影を行い、その後に編集し、ナレーションを入れた映像作品として時事的な問題の報道や批評、解説を行うジャーナリストのことである。最初はテレビの報道番組に登場して取り上げられる程度であったが、ニュース専門放送局の登場により、その活動の場は増えていくことになった。また、21世紀になると、テレビを中心とした放送メディア以外にも動画の利用が広がり、インターネットでの動画利用が更に普及すると、Youtubeなどのネット動画を使っての発信も行われるようになった。
ある意味では現代風らしいジャーナリストであるということが出来る。但し、一部のものは「やらせ」「でっち上げ」ということで、後に捏造疑惑が語られるというものも増えていて、内容の信頼性に関しては全く信用できないものも混在している。(→三流週刊誌と同様のものまで生まれているということになるが、そういうまがい物が登場するようになったということは、世間に広く認知されたという証でもある...)
「中華料理店」:「中華料理」とは「中国料理」とも言うが、中国特有の料理のことである。(但し、広大な国土を持つ中国であるだけに、大別すると2つに、更により細かく分けると8つの系統に分類出来る。)但し、「中国料理」は中国本来の料理のことを指し、「中華料理」と言うと、中国料理を日本人の好みに合うように工夫された「中国風料理」のことを指すのが一般的である。
「中華料理店」とは、そのような中華料理を提供する飲食店のことである。特にラーメンや餃子はその代表的な料理として知られていて、それを扱っている店舗も非常に多い。(高級専門店からチェーン店化した店、独特の職人気質の店まで千差万別である。)
「映画『コレクター』」:1965年のアメリカ映画であって、原題は「THE COLLECTOR」である。日本での劇場公開は1965年6月であった。本作はアカデミー賞に3部門(主演女優賞、監督賞、脚色賞)にノミネートされたが、いずれも受賞はならなかった。しかし、アカデミー賞は逃したものの、S・エッガーはゴールデングローブ賞のドラマ部門の女優賞とカンヌ映画祭の女優賞を受賞している。(カンヌ映画祭ではT・スタンプが男優賞を受賞しているので、揃い踏みとなった。)心理サスペンスとして知られている作品であるが、ヒッチコック監督の「サイコ」と共にサイコ・スリラーと呼ばれるジャンルの傑作中の傑作として知られている作品である。
作品データを記しておくと、時間は119分、原作はジョン・ファウルズ、監督はウィリアム・ワイラー、脚本はスタンリー・マンとジョン・コーンの2人、撮影はロバート・サーティースとロバート・クラスカーの2人、音楽はモーリス・ジャールである。そして出演は、テレンス・スタンプ、サマンサ・エッガー、モーリス・ダリモア、モナ・ウォッシュボーン、たちである。
銀行員のフレディは蝶を集めることが趣味という男で、他人との接触を嫌うちょっと変わった男である。そんな彼が賭で大金を得たことで、郊外に家を買い、様々な調度品を揃え、そこに引っ越した。そして、美術学校に通う魅力的なミランダという娘を誘拐して、強制的に同棲生活を始めた。彼は、ミランダが欲しがるものは何でも買い与えるが、監視の目だけは緩めなかった。一方、ミランダはフレディの元から脱出しようと試みることだけは止めなかった。そんな2人の奇妙な生活は続いていくが...
制作から45年が流れているが、現在のビジュアル的に見せるホラー作品とは別の恐怖をたっぷりと感じる作品でもある。サスペンスものがお好きな方であればしっかりと見ておきたいサイコ・サスペンスの古典の傑作である。
尚、1997年のアメリカ映画に同名タイトル作品がある。これもサイコスリラー作品であるが、原題は「KISS THE GIRLS」、原作はジェームズ・パターソンということで、全く関係ない別の物語である。(リメイクでもない。)
↓いくつか
民族昆虫学―昆虫食の自然誌 (ナチュラルヒストリーシリーズ)
- 作者: 野中 健一
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 2005/11
- メディア: 単行本
レストラン・中華料理・焼肉・ラーメン (小売・サービス業 勝ち残る店はここが違う)
- 作者: 安田 龍平
- 出版社/メーカー: 経林書房
- 発売日: 1998/05
- メディア: 単行本
↓機会があれば見てみましょう。
↓こちらは同名別作品です。(サイコ・スリラーですが...)
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