FANCY『FLAMES OF LOVE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1988年に発表された彼の4枚目のアルバムである。西ドイツ(当時)出身の彼は、'80's終盤から'90'sにかけて、ダンス・ミュージックの世界に於いて世界的な中心となるユーロビートの礎を築いたアーティストたちの一人であって、次々とアルバムをリリースしていたドイツの雄である。(アメリカでもBillboardのHOT 100までを賑わすことにはなっていないものの、ダンス・チャートでは上位ヒットの常連でもあった。)本アルバムは、そんな彼の全盛期に発表されたアルバムの1つである。
収録曲は以下の全10曲である。『Flames Of Love』『Moscow Is Calling』『I Can't Live Without You (Lonely Nights)』『What's Your Name What's Your Game』『Bodyguard』『Spy In The Night』『Tonight The Devil Wins My Soul』『Blue Eyed Lady』『China Blue』『Turbo Dancer Remix』。
この中からシングル・カットされているのは2曲である。まずは本アルバムよりも先にリリースされた『China Blue』で、ドイツでは50位、スペインでは35位を記録している。そして本アルバムのタイトル・ナンバーでもある『Flames Of Love』がドイツでは14位、オーストリアとスペインで13位を記録している。
お薦め曲は、アルバム・タイトル・ナンバーでもある『Flames Of Love』と『Moscow Is Calling』『Blue Eyed Lady』『China Blue』というところをピックアップしておく。また、ダンス・ミュージックを集めたフルバムということから、『Turbo Dancer Remix』もと言いたいところであるが、オーソドックス過ぎると言うことで、ここでは外しておくことにする。
'80's終盤から'90's初頭のユーロビートのブームは、ピーク時の勢いはあったものの、'70's終盤のディスコ・ブーム一色に染まった時と比べると、猫も杓子も、という所まで行かなかっただけに、小ぶりだったという印象がある。そのため、ユーロビートをリードすることになったアーティストの名前となると、今一つ浸透していないところがある。(アメリカで今一つ浸透しなかったことも名前が通っていないことの一因でもある。)しかし、'90'sのユーロビートは'80's中盤に活躍した欧州のアーティストの存在を忘れることは出来ない。彼もその中の1人であるだけに、ダンス・ミュージックがお好きな方は、しっかりとチェックしておきましょう。
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