FIRM(UK BAND)『FIRM』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1985年に発表された彼らの1st.アルバムである。(バンド名に「(UK BAND)」と記してあるのは、先に取り上げた同名のアメリカのグループが存在するためである。但し、どちらも活動期間が短かったですが...)彼らは、元FREE、元BAD COMPANYのPAUL RODGERSと元LED ZEPPELINのJIMMY PAGEとが組んだバンドである。(更に元URIAH HEEP、元MANFRED MANN'S EARTH BANDのCHRIS SLADEとTONY FRANKLINがメンバーである。)今になってみるとスゴイ顔ぶれが揃っているが、バンドとしては長続きはせず、2枚のアルバムと4曲のシングルをリリースしただけで1986年に解散している。
尚、本アルバムは'70'sに人気のあった(異なる)バンド・メンバーが集まったバンドということで注目されたこともあって、イギリスでは最高位15位を記録し、アメリカでもBillboardで最高位17位を記録するヒットになった。
収録曲は以下の全9曲である。『Closer』『Make Or Break』『Someone To Love』『Together』『Radioactive』『You've Lost That Lovin' Feeling』『Money Can't Buy』『Satisfaction Garanteed』『Midnight Moonlight』。
この中からシングル・カットされたのは2曲である。デビュー・シングルでもある『Radioactive』がアメリカで最高位28位を記録し、2nd.シングルの『Satisfaction Garanteed』はアメリカで最高位73位を記録している。
お薦め曲は、シングル・ヒットを記録している『Radioactive』と『Satisfaction Garanteed』、そして『You've Lost That Lovin' Feeling』『Money Can't Buy』『Midnight Moonlight』という所をピックアップしておく。
メンバーの顔ぶれを考えると、LED ZEPPELINのJ・ペイジが中心になっているように感じられるが、サウンドの方ではジミーではなくてP・ロジャースの持ち味を前面に出したものとなっている。そのため、ブルース・ロックの世界に入ったサウンドであって、ハードな路線を期待する人にとっては肩すかしを食らったようなことになったのは否めないところである。
が、ポールもキャリアではなかなかのものがあり、現在ではフレディ亡き後のQUEENと合体していて、ボーカリストとしての持ち味を大いに発揮しているのはご存知の通りである。それだけに、ポールのキャリアを考える上で、'80's中期に実現した夢のバンドというように捕らえることで宜しいかと...それにしても、ポール・ロジャースに対する評価はもっと上がってもよいと思うのですがね...(ポールのボーカルを堪能するということでもなかなかデキの良いアルバムである。)
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