FAD GADGET『FIRESIDE FAVOURITES』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1980年に発表された彼のデビュー・アルバムである。ポスト・パンクの名前の下で次々と威勢のよい新しい音楽が生まれていた'70's終盤のイギリスで、彼もポスト・パンクとしてインダストリアル・ミュージックト呼ばれるエレクトリック・サウンドを引っさげて登場した一人である。(インダストリアル・ミュージックが定着することになるのは'90's中盤以降であり、それまでは注目されることはあっても、メインストリームにはなり得ませんでしたが...)ということで、本アルバムは創生期のIMということで、そのジャンルでは古典的なアルバムと言っても良い。
収録曲は以下の全9曲である。『Pedestrian』『State Of The Nation』『Salt Lake City Sunday』『Coitus Interruptus』『Fireside Favourite』『Newsreel』『Insecticide』『The Box』『Arch Of The Aorta』。
この中からはアルバム・タイトル・ナンバーでもある『Fireside Favourite』がシングル・カットされている。(彼としては通算3枚目のシングルであって、デビュー・シングルではない。→1st.、2nd.シングルはアルバム未収録である。)
お薦め曲はシングル曲の『Fireside Favourite』と『State Of The Nation』『Newsreel』『Insecticide』『The Box』、そして6分を超える大作の『Arch Of The Aorta』をピックアップしておく。
サウンドの方は如何にも'70's終盤から'80's初頭のものという感じで、現在のものと比べるといかにも、というものであるが、それが当時の雰囲気に満ちていて、逆に新鮮に感じるところがある。特に大きなヒットにならなかったこともあって、知名度はそれほどではないが、インダストリアル・ミュージックの古典アルバムということで、もう一度注目されてもいいんじゃないかと感じるアルバムである。
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